レンズの解像度を調整する
レンズを通してものをみる時、ずれ、ぼけをなくして、くっきり、はっきりとらえたい。
人生の問題も、解像度を変えると、より見え方、考え方が変わり、対処の仕方も変わるかもしれない。
「毎日がつまらない」、「やりたくない」、「何をしたらいいかわからない」という悶々した感情。
「終わった」、「詰んだ」という何とも身動きかとれなくなる無力感、挫折感。あきらめ。
人生では、あらゆる感情に遭遇する。
確かにその場を一時的に凌ぐことができる対処療法は効果的だ。リフレッシュしたり、情報収集をしたり、とりあえず動いてみたり。
でも心のどこかで分かっている。
答えは、外ではなくて、自分の中にある。
毎日の何がつまらないのか、なぜそうなのか、やりたくないのは何でなのか。
「なぜ」、「何が」を自分に問い、そう考えるに至る自分の過去や、バックグラウンド、価値観や思考のクセなど、ありとあらゆることを見つめなおし、時には、文書に起こして、見えるようにすることが大事だと言われる。
確かに輪郭が浮き彫りになる。
でも、考えるほどに、思考が、あっちにいったり、こっちにいったり、焦点を合わせる作業もなかなかしんどい。
自分を掘り下げる作業はエネルギーがいる。
時として見つめすぎると、逆に近すぎて輪郭がぼやけてしまい、鮮明さを失う。見たいもの、探していたものが分からなくなってくる。
なぜ、何がと問い続け、詳しく自分を掘り下げるだけでは、探しているものはみえてこないことに気づき始める。
もしかしたら、探そうとするあまり、逆に、ものごとを決めつけてしまったり、思い込んでしまっていたり、無理してこねくり回して見ていたかもしれない。
思考が冷静になる。
レンズの精度があがってくる。
目の前の事実に気づき、受け止めるようになる。
レンズを通して見ていた世界だけでなく、自分がレンズを通して焦点を調整している事実にも気が付くことできるようになる。
自分にうそをつくこともなくなり、自然体になって、心が軽くなってくる。
そしてようやく、「で、結局、どうするか」が浮き彫りになる。
あとは、決断をし、己を震い立たせ、行動を開始できるかどうかにかかってくる。
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