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結局のところ、内面と外見はどっちが大事なのか?

よく「人は中身か外見か」という問題が議論されるが、その答えに関してはいまだ明確な答えは出ていない。というよりも、答えは人それぞれ異なっているというのが一般的な答えだろう。

恋愛においても、付き合う上で恋人のどの部分を重視するのかに関しては人それぞれ答えが異なっている。ある人は内面的な優しさや思いやりを重視したり、別な人は見た目のかっこよさや可愛さを重視したりする。

多少内面的に問題があったとしても、外見が自分のタイプであればある程度は許容できるという人もいれば、いくら外見が良くても内面的に欠点があれば付き合っていけないという人もいる。

こうした「他人のどの部分を重視するか」といった問題に関しては、ただ一つの明確な答えがあるわけではなく、人の考え方や価値観によって答えが異なっているというのが一般的な認識となっている。つまり、相対主義ということだ。

しかし、中身か外見かの問題を考える上では注意しなければならない点がある。それは、内面も見た目もつくることができるという点である。

外見は内面の写し鏡

おそらくほとんどの人は、誰か知らない人と接するときにはまず相手の外見を重視するだろう。相手に関する情報がなにもないときは、まずは外見という情報を用いて、相手がどういった人間なのかを推測し、相手とのコミュニケーションに役立てたりお互いの関係を良好にしようとする。

初対面の場において、相手がだらしのない格好や髪型をしていれば、内面的にもだらしない性格をしているのだろうと推測し、大事な仕事を任せたり深い関係にはなれないと決心を固めるだろう。

一方、きちんと清潔な服装・髪型をしていれば、相手は内面的にも真面目でしっかりしていて、日常生活でも責任感がある人間だと思うはずだ。しかし、人は決して外見だけでは判断できない部分があるのが事実である。

外見はとても怖そうで関わりたくないと感じる相手であっても、実際に話してみると優しかったり、思いやりを持った人間だったと感じたことがある人も多いだろう。たしかにある程度は内面が外見に表れるのは事実であり、だらしない外見をしている人は内面もだらしない人が多い。

だが、それは決して「外見がダメな人は内面もダメ」だというわけではない。本当に信頼できる関係性を築きたいのであれば、相手を外見だけで判断するのではなく、しっかりと内面にまで目を配る必要がある。

そして、人は外見だけでなく内面もある程度つくれることを頭に入れておき、つくられた内面に騙されないように注意しなければならない。

見た目の重要性

人間にとって内面はとても重要であるのは間違いないが、だからといって外見をおろそかにしていいわけではない。初対面の相手と接するときは第一印象こそがなによりも大事であり、初対面の印象が悪ければそのあとに評価を覆すことは中々難しくなってしまう。

見た目は人間関係のはじまりであり、コミュニケーションをとる上でもっとも重要視される部分でもある。人はどうしても他人のことをまず見た目で判断してしまう。そのため、相手の見た目を受け入れることができなければ、良好な関係を構築することはできないだろう。

内面は長期的に良好な関係を構築するために重要な要素だが、外見はそのはじまりとなるきっかけとなる要素として重要な部分である。しかし、内面と同じく見た目もある程度つくることができるため、外見だけで相手を判断してしまうと痛い目を見てしまうことがある。

あなたも気になる相手や好きな人とデートに行くときは、普段よりも気合いを入れておしゃれをし、お気に入りの服装に着替えて髪型を整えてからデートに臨むだろう。

これもいわば外見を作っている状態であり、女性であるならさらにメイクを施すことにより、目を一重から二重にしたり、まゆげの形を整えたり、肌の色合いを変えて小顔効果を引き出したりもできる。

もちろんそれは悪いことではないし、適切な場面において適切な外見を整えておくことは大事である。葬式に真っ白なジャージで参加したり、結婚式で友人がTシャツや短パン姿で現れたりすればすぐさまお帰りいただくことになるだろう。

しかし、それはあくまでも「適切な場では適切な格好をすることが望ましい」のであり、普段から他人に良く思われようと外見をつくることが必ずしも正しいわけではない。

見た目という外見はあくまでも人間関係のコミュニケーションのきっかけとなる部分であり、外見だけを綺麗に着飾っていてもいずれ内面でボロが出てしまい、相手からは敬遠されてしまう。SNSでよくあるパターンだ。

見た目は人間関係の構築において重要ではあるが、現代では外見ばかりを重視して中身がスカスカな人間が多いので、そうした人たちとはできるだけ関わらないようにしておきたいところだ。

結局、内面と外見はどっちが大事なのか

何度もいうように、人は初対面の相手のことを第一印象で決める傾向がある。それはつまり、初対面においては見た目がすべてだということだ。心理学用語に「ハロー効果」という言葉があるが、これは「ある一つの特徴に基づいて、ほかの部分についてもその特徴に引きづられた評価をしてしまう」というものである。

簡単にいうと、外見で清潔感のある身だしなみをしていることにより、「この人は真面目でしっかりしている人だ」と内面的な部分の評価が前向きなものになってしまうことをいう。

人間関係のコミュニケーションの場では、こうしたハロー効果が広範囲に使われていることがよくわかる。いくら外見が整っていてもクソみたいな内面をした人間はたくさんいるし、お金持ちに見えても人間的な魅力に欠けている人間もいる。

そうした人は、外見さえ整えておけばそれなりにうまく人間関係を構築できることを知っており、とりあえず見た目さえ取り繕っておけば問題はないと思っている。

外見を整えるべき場面ではしっかりとした格好をすべきだが、お金もないのにお金持ちを振舞ったり、中身が空っぽななのに外見ばかり一丁前な格好をするのは、詐欺師とほとんど変わりはない。

内面と見た目のどっちが大事なのかは、はじめにも言ったようにそれぞれの好みや価値観によって異なる。しかし、恋愛や人間関係で失敗したくないのであれば、やはり見た目ではなく内面を重視し、友達になる人や恋人を選んだほうがいい。

恋愛における失敗のほとんどは、ハロー効果によって相手への判断が歪められていることにほかならない。他人を判断するときは表面的なものに惑わされず、しっかりと相手の本質的な部分である人間性、すなわち内面を重視する必要があるといえるだろう。

おしまい。

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