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本を読む人と読まない人の違い。

私は毎日本を読むのが習慣である。

昔は本なんか興味なかったのだが、ひょんなことから毎日2時間本を読むことをノルマとし、それからというものなにかしらの理由がない限りは部屋で本を読んでいる。

読んでいる本のジャンルは多種多様で、主に哲学や心理学、脳科学や生物学、医学や遺伝子学などである。ほかにも、金融や社会といったジャンルや、たまにエッセイや小説、自己啓発本なども読むことがある。

私が本を読むのは、インテリを気取りたいわけでも、他人に対して知識でマウントを取りたいわけでもなく、ただ「知りたい」という知的好奇心を満たす欲求に根差している。

本の中には今まで自分が見たことのない世界が広がっている。目に見える世界ではないけれど、頭と体で感じ取れる世界。「昨日知らなかったことを知る」、読書の醍醐味はここにあると私は思う。


本を読む人と読まない人の違い

現代人は昔の人と比べて、日常的に読書する時間が少なくなっているらしい。一説によると、日本の大学生は1年間に平均で2.5冊程度しか本を読まず、読書率は年々下降しているようだ。

現代人の多くは、読書するよりもスマホでゲーム、本を買うよりも服や食べ物にお金を使うことを好む。まぁ、現代には楽しく感じられるように設計された娯楽が溢れているわけだから、当然と言えば当然なのだろうが。

しかし、私の個人的な経験から言わせてもらうと、本を読むことで得られることと、スマホのゲームに課金して得られることには天と地ほどの差がある。本を読むとさまざま知識が得られ、それらの知識は現代を生きる私たちにも役に立つのだ。


本を読む人は本当の意味で賢い人になる

大前提として、本は他人にマウントするために読むものではないし、ましてや知識をひけらかすために読むものでもない。意識高い系の一部の人は、読んだ本の冊数に価値があると思っているが、どうやら彼らは本を読むことをただ読むことと勘違いしているようだ。

さて、そんなおバカさんたちは放っておき、本を読む人と読まない人の違いについて考えていこう。

これは読む本にもよるが、本を読んでいると自然とさまざまな知識が頭に入ってくる。その知識を自分の頭の中で咀嚼し、時間をかけて反芻することで血肉となり、本当の学びへと昇華されていく。

こうした知識の過程を辿っている人は、勉強ができるできないの賢さではなく、人として賢い存在となっていく。ちゃんと頭が使える、理性的で謙虚で知識に敬意を持つ人である。

「自分の頭で考える」という行為は、人を本当の意味で成長させ、聡明で誠実な人格をつくるのだ。成績ばかりを気にするお勉強エリートや、その場のノリと雰囲気で生きてるような人たちとはまったく違う生き物である。


本を読まない人は自分の頭で考えられない

昔から、本を読むことは人生において大切なことだと言われてきた。私もその意見に同意であり、学校の勉強をするぐらいなら本を読む時間を増やしたほうがずっとずっと人生の役に立つと思っている。

でも、それは読む本にもよる。現実の世界に役立つ内容の本であれば読めば読むだけ新しい視点が得られ、人生も生きやすくなるだろう。逆に、くだらないビジネス本や自己啓発本を読むと、読めば読むほどおバカになってしまう。

本を読むことが大事だからといって、なんでもかんでも読めばいいというわけではないのだ。このことについては、後で詳しくまとめていく。

さて、本を読まない人の多くは、自分の頭で考えることを知らない。いや、「できない」といったほうが正しいのかもしれない。

めんどくさいことから逃げ、「なぜめんどくさいのか?」と思考することができず、自分の感情の揺れ動きに対しても無防備で、感情のコントロールができない。

世間のマジョリティな意見を「正しい」と思い込み、自分の人生や生き方が正解なのだと自分自身に必死に言い聞かせ、悩みとの向き合い方も知らないため、悩みに悩まされてベッドの中に逃避するしかない。

たまの休日をストレス発散と称し、物を買い漁ったり、暴飲暴食したり、セックスの快楽に浸り、日曜の夜には翌日の仕事のことを考えて死にたくなり、どこかに簡単にお金を稼げるおいしい話がないかと呟きながら眠りにつく。そして、社畜生活の中へと自分を没落させていく。

もちろん、本を読まない人全員がこのような生活を送っているわけではない。むしろ、こうした生き方をしている人は稀であり、ほとんどいないだろう。

しかし、日常的に本を読む人でこのような生活をしている人はまずいない。堕落した生活を送っている人の大多数は「本を読まない人」なのだ。


本を読むと内面が磨かれる

本を読むから偉いわけじゃない。本を読まないからダメなわけでもない。大事なのは身の周りの物事について「自分の頭で考えること」だ。そして、その一つの手段として読書がある。

本を読まない人でも、自分の頭で考え、クリエイティブなことをする人はたくさんいる。逆に、本を読む人でも自分の頭で考えられない人も中にはいる。でも、本を読むか読まないかは、職業や年収、外見や社交性といった目に見えやすいものよりも、相手の人格を知るためにはるかに役立つ。

いい会社に勤めて年収が高い人が賢いとは限らない。むしろ人間的にバカであることのほうが多い。なぜならいつもお金のことだけしか考えず、人生について自分の頭で考える時間も、内省して内面を磨く時間もないからだ。

本を読むのは人格の成長に貢献し、自分の頭で考える手段となる。今どきの言い方をすれば、インプットとアウトプットの量が多い人は、魅力的な人間であることが多いといえる。

本を読む人は知識だけでなく、内面もしっかり磨かれているのだ。こうした人と話すのはとても心地よく、とても楽しい時間である。

本を読むのが苦手な人や、活字を見ると途端に眠くなってくる人に本を読めと言う気は毛頭ないが、自分の頭で考えることだけは放棄しちゃならない。考え続けることをやめず、頭と手を動かし続けることで、人はどんどん魅力的になっていくのだ。

フランスの哲学者であるブレーズ・パスカルが「人間は考える葦だ」と述べたように、人間にとってもっとも大切なのは、「考えること」なのである。


読むべき本と読んではいけない本

ここまでは、本を読む人と読まない人の違いについて述べてきたが、次は読む本について考えていこう。

ほとんどの人は本を一回読めば満足するだろうが、実際、本は二度、三度読んでこそ深みが増していくものである。しかし、何度も読むからには、読む本は十分に注意しなければならない。

そして、自分にとってお気に入りの作家の本を見つけたなら、あれこれ本を読み漁るよりも、お気に入りの作家の本を何度も読んだ方が間違いなく人生の役に立つ。人生は有限であり、読書は人生において大事だからこそ、読む本はしっかり厳選しなくてはならない。

ここからは、読むべき本と読んではいけない本について見ていこう。


読むべきおすすめの本は「古典」

私が普段読む本は古典や哲学が多く、最近は人類史や歴史などの本も読んだりしている。そして、その中でも特に自信を持っておすすめできるのが「古典」である。

古典には人生に役立つ知識が集約されている。発売される度に話題になり、一年後には棚の隅のほうに追いやられるビジネス本とはまったくの別物だ。本の価値は何冊売れたかにあるわけではなく、何が書かれているかに価値があるのだ。

本を購入するときに大事なのは、書かれている内容が流行に乗って書いただけの本なのか、それとも本質的な物事について書かれている本なのかを見分けることである。

ビジネス本や自己啓発本の多くは、基本的に同じようなことを同じような文脈でちょっとばかし言い回しを変えて載せているものが多い。「成功者が習慣にしていること」や「〇〇の成功法則」とかいう本を読むぐらいなら、小学校の図書室に飾ってあるおすすめ本を読むほうがずっとタメになる。

ビジネス本のほとんどは一時的な流行りに乗せて出版された本ばかりだ。しかし、人生や社会は変化していくものである。一時的な情報だけを詰め込んだ本を読んでも、数年後にはまったく使い物にならない知識となって錆びついてしまう。

これは、学校の授業で得られる知識と社会人として役立つ知識が異なっているのに似ている。


本には人生を変える力がある

私自身、本を読みはじめてからたくさんの影響を受けてきた。それどころか、本を読んで人生が大きく変わったといっても過言ではない。

私は子どもの頃は本など一切読まず、いつも外で友達と遊んでいた。家にいるときは大抵ゲームをするか漫画を読むかのどちらかで、小説すら読もうとすらしていなかった。そんな私が本を読みはじめたのは大人になってからであり、それが今では毎日2時間読む習慣になった。

これほど本にのめり込むきっかけとなったのは、本によって今までの価値観や世界観、考え方や生き方が変わった経験があるからである。

本を読めば昨日知らなかったことを知ることができる。自分が経験・体験できないこと、考えもしなかったようなことを本は教えてくれるのだ。その「知らないことを知る」という感覚が純粋に楽しくて仕方なかった。

本を読めば読むほど自分の中で何かが変わり、昨日の自分よりもほんの少し成長できる。「チリも積もれば山となる」のことわざどおり、気がついたときには自分の価値観や考え方が180℃変わっていた。

きっと、読書をしていなかったらこの記事を書いていることもなかっただろう。考えることの楽しさも知らず、人生に嫌気が差していたかもしれない。今の自分があるのは、本のおかげだと本気で思っている。

だからこそ、手あたり次第に読むのではなく、お気に入りの作家の本を何度も何度も読むのが大切なのだ。本は人生を変えるきっかけになる。でもそれは「読む価値のある本」に限った話なのである。


知は力なり

本を読むという営みは、人生においてとても大切なものだ。本を読むことで人生をより有意義に生きられるようになる。つまりそれは、知識は人生において不可欠であり、知識こそが実生活でもっとも大事なものだともいえる。

知識こそがすべてだと認識していたフランシス・ベーコンは、「知は力なり」と簡潔かつ力強い言葉を述べている。知識がなければ、人は自分の頭で考えることができない。自分の頭で考えることができなければ、世間の間違った常識や不条理に対してもただ我慢して従うだけになってしまう。

本を読むのは人生を幅広い視点から見つめるためにも役立ち、生き方の選択肢を増やしてくれる。自分の頭で考えるための知識を身につけ、多角的な視点で物事を見ることで自分のなりの生き方が見つかりやすくなるのだ。

本を読むことがすべてではないが、本を読むことに費やした時間は必ず自分自身にとってかけがえのないものとなるだろう。読書は、あなたの人生を大きく変えるきっかけをもたらしてくれるものなのである。

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