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大学教員公募とお金の話

今回はうち大学(Fラン)の話題でもなく、教員公募での戦いの話でもありません。
お金の話です。

以前、ぼやいたとおり、私学共済の積立貯金の現在の利息は0.15%です。
税引後だと0.119%です。
100万円を1年間預けても、たったの1190円しか増えません。
近年の急激な物価上昇率を考えると、私学共済の積立貯金ですら、もはや安全な金庫です。

ですので、私はとりあえず、あおぞら銀行BANK支店の普通預金(金利 年 0.2 %(税引後年0.159%))に現金は置いています。
それでも、やはり安全な金庫ですが。

昔の大学教員は1カ所の大学に勤め上げるパターンが多く、お金のことを含め、将来設計の見通しが立ちやすかったのですが、昨今の大学教員は任期付ポジションなど不安定な雇用であったり、教員だけ(職員は除く)年俸制が導入されたり、経済的に先の見えない状況となっています。

大学教員も将来のお金のことを真剣に考えないといけません。

一般的に、お金は、➀生活費などすぐに使うお金、➁1~3年後に使うお金、➂将来のためのお金、というふうに分けます。
➀は当然、いつでも引き出せる普通預金で、➁はあおぞら銀行の普通預金だったり、定期預金だったりで、➂は銀行に預けるだけでなく、資産運用などにもまわします。

他大学への栄転や脱出を試みて、教員公募に応募し続けていると、次にどこに移るか次第で、➁1~3年後に使うお金の額がまったく読めません。
現在の居住地から勤務できる大学に異動するのであれば、出費はほとんどありませんが、引っ越しを伴う異動であれば、引っ越しの諸経費が大きな負担になります。

異動先の大学から引っ越し費用は支給されます。しかし、民間にお勤めの方は大変驚かれると思いますが、それは距離と家族人数に応じた定額で、実費ではありません。その金額は長年改定されていないようで、引っ越しすれば、ほぼ赤字です。

しかも、もっとも多い異動のタイミングは、4月着任ですので、引っ越し費用が最も高騰するシーズンです。
大学教員はご栄転のための出費に備えなければいけないのです。
(ただし、国の研究機関への異動だと、今は実費みたいです)

ですので、私は、教員公募に参戦すると決めたと同時に、まずは今まで適当に管理していた自分のお金を正確に把握し、お金の振り分けをおこないました。
私は応募先は日本中どこでもいいと思っていたので、念のため、異動の費用は多めに見積もっておきました。
結果的には、大きな赤字にはならなかったのですが、引っ越し費用や着任に関わる旅費は一時的に立て替えないといけないので、ある程度まとまったお金を用意するのは大事だと思いました。

私は4月に現在の大学に異動して、さらなる脱出を企んでいますので、金銭的には痛いところです。でも、どうしても脱出したいので、再び待機資金を準備しました。

公募戦線に参戦することで、自分のキャッシュフローを改めてきちんと把握できたので、資産運用にいくら回せるかもはっきりしてきました。というわけで、今はいろいろな資産運用にも手を出しています。
昔はお金のことに無頓着だったのですが、公募をきっかけに真剣にお金に向き合えた上に、金融リテラシーも向上し、資産運用を始められたのは思わぬ収穫でした。


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