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独書思想史

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僕の読んだ本のメモと一部にイシューを見つけ出し答えを求めようとすることを試みるマガジンです.
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#人間

『自在化身体論』は「自動化」と「自在化」 

『自在化身体論』は「自動化」と「自在化」 

稲見昌彦教授らによる『自在化身体論』.稲見教授と言えば透明なマテリアル「光学迷彩」の研究で有名だが、この本の中では人間の拡張可能性について興味深い話をしている.

この本の中で取り上げられている「自動化」と「自在化」と言う考え方.最近注目を集めている完全自動運転やルンバといった掃除機は「自動化」に当てはまる.そして自在化と言うのは人間の身体性の限界を超越したアプローチを取ることだと思う.

例えば

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『芸術的創造は脳のどこから生まれるのか?』は知性があって生まれるセレンディピティ

『芸術的創造は脳のどこから生まれるのか?』は知性があって生まれるセレンディピティ

大黒達也氏による著書『芸術的創造は脳のどこから生まれるのか』は人間の脳メカニズムに基づいた創造性プロセスを分かりやすく紹介している.この芸術的創造は芸術のみならず仕事におけるアイデアや新しい発見を助長する際にも有効な手立てである.

そして創造性において最重要なのが「知性」である.この知性を基に創造的とは何かを考えてみたい.

記憶は2種類の大きな枠組みで捉えることができる.「潜在記憶」と「健在記

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