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エッセイ『自分の地元をどれくらい知っているだろう・・・』

自分が生まれ育った街の事をどれくらい知っているだろう・・・

ひとり旅が好きで、今まで色々なところに行きました。
ひとりで街をぶらぶらと気ままに歩いて、気になったお店に立ち寄ったり。素敵な景色に出会って足を止めたり。
たまたま居合わせた電車やバスの隣の席の人、お店の店員さん、たまたま入ったお店で思わず会話が弾むことがある。
普段生活圏にない人との出会いは、今まで知らなかった面白い話、驚く話など興味深いワクワクする話を聞かせて頂く機会となる事もある。
これも一つ、ひとり旅の醍醐味だと思っています。

そんな旅の中での事。
夕食を食べるため予約したレストランへ向かった。
カウンター席のレストラン。
最初は少し緊張していたのだけれど、ここでもたまたま店員さんから「どちらから来られたのですか?」と訊ねられた事をキッカケにお互いの地元の話になった。
店員さんから「素敵な所ですね」と自分の地元を褒められて、
「オススメな所ありますか?ぜひ教えてほしい。」と言われたときにハッとした。

・・・言葉が出てこない。
アレかな?ココかな??と、頭の中に浮かべるも
” いや、そこよりもっと良い所があるような気がする・・・”と思ってしまう。
こんな時のために地元の事を調べておけば良かった!
と、後悔しながら無難な誰もが知っているところを挙げてその場は終わったのでした。

だけど、よくよく考えてみると
地元というだけあって、毎日毎日生活している。
とても長い間過ごしている場所なのに、案外地元の事を知らないという事に気づかされました。
かつ、地元の事を知っているつもりで知らないという事がショックだったのです。

ほんの数日滞在する旅先の事については、旅の計画を立てる段階でたくさん調べるので、いっそ地元より旅先の魅力の方がより知っているような気もしてきてしまう。

とても残念な気持ちと、恥ずかしい気持ちが入り混じる。

これじゃいけない!
地元にいるのだから、地元の事をもっと知ろう!
自分の知らない良い所があるのかもしれない!
そう、思う気持ちになりました。

もちろん今でも旅は好きなので気になる所へ出かけますが。
それと同じように自分の地元も、まるで旅をするかのように色々調べて出かける場所を考える様になりました。

自分の県の事。
自分の市区町村の魅力。面白いスポット、オススメのお店…
以前は流し見していたローカルTVの情報番組なんかもチェックするようになったり。
案外、地元のことって知っているようで知らないものですね。
そして、自分のしらない魅力があるものですね。

遠くの街を旅しつつ、
地元での日常も、旅するように楽しみたいものです。


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