『村上春樹と装丁』 | 感想
こちら、村上春樹さんの本の装丁が特集されています。イラストレーションNo.239です。
普段寄らない雑誌コーナーになぜか吸い寄せられて見つけ、手に取りました。
村上春樹さんの本は内容が注目されがちだけれど、デザイン、紙質、見返し、シリーズものの色違いなど、装丁が世界観に合っていてどれも美しいですよね。
本・装丁の基礎知識から始まり、過去作品のこだわった箇所やボツ案などが掲載されています。
作品に携わった編集者、装丁家、イラストレーター、漫画家、版画家などなど、さまざな人のインタビューやコメントも読むことができます。
手に取って開き、一旦閉じてしまいました。
豪華…!
あまりにも、豪華……!
『1Q84』のNASAの謎、サイゼリヤで2時間の説得の上で装画を了承した漫画家、タイトルの字配りやカバー加工、箔押しのこだわりで膨大な時間を費やした最新作などなど。
本を読んだだけでは分からない、編集者や村上春樹さんのこだわりを知ることができます。
自分が好きな本の書影が何パターンも並んでいる様子は、それだけで気持ちがいっぱいになるものなのですね。
貴重なもの、当人の声を見ること・知ることができる価値ある1冊でした。
こちらでも詳しく紹介したいのですが、どうしても実際の書影候補や文字などを見てほしいので、本屋さんで実際に手に取っていただきたいです…!
1979年の『風の歌を聴け』をはじめとして、最新刊の『街とその不確かな壁』までの書影を一挙に掲載されているページは、特に圧倒されるので村上春樹ファンには絶対に見てほしい。
村上春樹さんを読んで生きてきた人間からすると、宝物の詰め合わせのような雑誌でした。
ぜひぜひ、見かけたら手に取ってみてください。
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