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私たちの脳は歩くことを前提に作られている(TEDスピーチ/アンデシュ・ハンセン)

昨年出版された書籍『スマホ脳』は日本国内で40万部の売上を突破しました。その話題作の著者、スウェーデン出身の精神科医アンデシュ・ハンセン氏による2017年のTEDスピーチ(Why the Brain is Built for Movement/脳はヒトが歩くように形成されている)が面白かったので概要を書いていきます。

↑上の動画は日本語字幕も英語字幕もあり、ハンセン氏の発音も聞き取りやすいです。

人類は動いてきた


なぜ歩くと脳によいのか?
それは人類の狩猟・農耕時代のライフスタイルが大きく関わっています。人類は、1万年前までは狩猟採集、1万年前から200年前までは農耕で生活を営んできました。その時代は一日17,000歩は歩いていました。対していまは7,000歩くらい。
いまはコロナの影響で在宅が多いので、7,000歩に満たない方も多いのではないでしょうか? (あ、ブーメラン来ました)

また、原始は同じ場所にとどまること=死を意味していました。生きるには、新しい環境を見つける必要があったのです。同じ場所に座り続け、周りの環境がずっと変わらないことは人間の脳にストレスがかかるようです。

このように狩猟・農耕人と現代人のライフスタイルの違いが大きいにもかかわらず、急激な変化に私たちの身体が追いついていないことを指摘しています。本来は「歩いて移動してきた」人間が歩かなくなり、心身の不調や生活習慣病が問題となっています。

上にあげた1万年のスパンだと長すぎてわかりづらいので、凝縮して「24時間」で考えてみます。狩猟時代は00:00から23:40まで、農耕時代は23:40-23:59:40の間、工業社会は23:59:40から、最近のデジタル社会は23:59:59からです。
歩くことが必要なくなった現代という期間は、まだほーんの少ししか人類の歴史を占めていません。生活の劇的な変化と身体の変化がアンマッチになっています。

走ることで気分爽快になる理由


走ると気持ちが上がります。何ででしょうか? 

昔は「走るとき=獲物を捕らえる、または逃げるとき」でした。
つまり、走ることは「生き残ること」
走ると、脳は報酬をもらえ、何かいいことが起こるのを期待します。

これを書いてる人も、1日中部屋にいると辛いタイプ。コロナ禍でどこも行く場所がないときや、仕事を休んで、外界との繋がりがないときはとても精神的に辛かったです。でもそれが普通なんですね。生きるために、1人で家に籠っているのは辛くなるように遺伝子に書き込まれているのです。

早く人間の脳みそがこの状況に対応して、じっとしていても精神がまともでいられるように発達してほしい… いやでもそれじゃ人類が滅びるのかな? これから人類の身体はどう発展していくのだろう、そんなことも気になります。

とりあえず、座っている生活はいまの人間の身体の摂理に反していることだとわかりました。コロナ禍で、どんどん歩く歩数が少なくなってきていますが、もうちょっと歩きたいと思います…!


普段、英語関連のことはWordpressに書いていますが、今回は実験的にnoteにもほぼ同じ内容を書いてみました。(たまにはnoteにちょっと意識高いことを書いてみたい)
2つの書き分けに悩んでいます😅

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