左子光晴

シナリオライター。ヨーロッパ企画。 文化祭のように仕事するのが好きです。 ふだんはテー…

左子光晴

シナリオライター。ヨーロッパ企画。 文化祭のように仕事するのが好きです。 ふだんはテーマパークでストーリー書いたり、テレビ・ラジオの構成台本もやってます。 1991年大阪

マガジン

  • とりあえずテニサー

    この前、大学生の子と話していると「テニサー?ほぼ潰れてますよ」と嘘みたいなホントの話をされた。あの頃。まだテニサーに元気があった時代。ぼくはテニサーで天下を獲ろうと本気で思っていた。

最近の記事

#8_レディダンの下克上(後)。

2010年11月20日。KBS京都。DTLパーティ当日。 会場には金、赤、茶、黒と南蛮趣向の髪色に、細身のスーツをまとった男性たち。盛り髪に露出度の高いドレスの女性たち。四捨五入すれば同じような600人だが、その統一感はなかなか壮観だった。かくいうボクも当時は茶髪に染めていた。消したい過去ではある。 見るからに土地柄の悪い成人式のようだったが、結局は進学校育ちの人間が集まっているので、みな節度を持って楽しんでいる。決して他のサークルに迷惑をかけることなく、それぞれのテリト

    • #7_レディダンの下克上(中)。

      レディダンになるためにテニサー「WHITE」に入部したぼくだった。 先に書いておくが、レディダンになるためにテニサーに入るヤツなんていない。なれて嬉しいはあっても、そのためにサークルは決めない。ほとんどはまわりに担がれた神輿レディダンか、消去法で選ばれた哀しきレディダンがほとんどで。このシリーズはその前提で読んでほしい。 レディダンになるためには、3つの条件がある。 ①サークル出席率 ②おもしろキャラの定着 ③夏合宿の参加 まずもって①のサークル出席率には、真綿で首を絞

      • #6_テニサーの闇。

        テニサーのパンドラの箱。 消したい過去。 忌まわしき悪習。 できれば書きたくない。しかし書かねばなるまい。すべてを白日の下にさらし、罪を濯がねば。 2010年4月中頃。テニスサークル「WHITE」に入ることを決めたぼくだった。レディダンになる。テニサー界で登りつめる。そして、彼女をつくる。計算し尽くされたキャンパスプランに、微塵も狂いはなかった。 演劇サークル、軽音サークルに入部していたぼくにとって、3つめの掛け持ちはたしかに重い。お金もさることながら、とにかく時間

        • #5_レディダンの下克上(前)。

          「テニサーに入るのはやめよう。」 四月も中旬に差し掛かり、ぼくは演劇サークルと軽音サークルへ入ることに決めた。(この話はまたいずれ詳しく) テニサーのことばかり書いているが、そもそもぼくは脚本が書きたくてこの大学に進学していた。軽音に入ったのは、1週間前に見た映画「ソラニン」の影響で、軽音に入れば彼女ができると思ったからだ。 「演劇も楽器も完全なシロートだけど、まぁなんとかなるっしょ。」なんて、春の陽気のようにふんわりした決断を。 ただ何かがひっかかる。なんとなく。な

        #8_レディダンの下克上(後)。

        マガジン

        • とりあえずテニサー
          8本

        記事

          #4_四大には気をつけろ。

          入学式から1週間ほどが経ち、授業がはじまった。大学生になっても勉強をしなければならないという事実を、ぼくはまだ受け止められずにいた。阿呆である。 朝早く起きて、近鉄電車に乗り、西大寺で乗り換えて大学へ行く。徐々にそのリズムに慣れてはきたものの、灰色に靄がかった不安が頭をもたげる。 サークルが決まらない。いくつか新歓や見学に行ってはみたが、どこもあまりしっくりはきていなくて。ぼちぼちどこかに決めないと、兄と同じ轍を踏むことになる。基礎ゼミの友だちには、サークルなんてどこでも

          #4_四大には気をつけろ。

          #3_テニスをしないテニサー。

          P先輩が昼飯をご馳走してくれるというので、ひょこひょこと着いて行った。大学の先輩って飯をおごってくれるんだ、とこれもけっこうな衝撃で。高校まではジュースを買ってもらう、くらいのもんだったから。大学生がバイトに精を出す意味がなんとなくわかった。 たどり着いたのは「談話」という、テニサーの巣窟だった。 「あぁ!そっちはクォーターのとこやから座ったらあかんで!」どうやらここは、明確に区画化されているらしい。「ここってテニサーの正式な部室なんですか?」と尋ねると、「座ったもん勝ち

          #3_テニスをしないテニサー。

          #2_新歓ビラのシャワー。

          2010年、春。ぼくは大学生になった。ぼくには3つ離れた兄がいて、高校まではそれなりにイケてる存在で。そんな兄は大学で友だちができず、4回生になって退学の道を選択した。 大学は 初手でミスれば 死あるのみそんな句を残して、兄は自分探しの旅に出た。にしても、なぜ4回生で退学するんだ、兄。とにもかくにも、ぼくの命題は「キャンパスライフを楽しみ尽くすこと」なわけで、そのためにも入学式からブリバリに張り切っていた。 その大学は山の上にあって。急行も止まらない痩せ細った駅は、数千人

          #2_新歓ビラのシャワー。

          #1_テニサーほぼ潰れましたよ。

          この前、大学生の子と話していると「テニサー?ほぼ潰れてますよ。」と嘘みたいなホントの話をされた。ぼくが入学した頃、うちの大学には30弱のテニサーがあって。それが今じゃ半分以下になっていた。すとんと腰が抜けた。 またまた驚いたことに、ぼくが大学5年間を捧げた「WHITE」が潰れていた。 いっとき、「新四大」とまで言われた、あのWHITEが。テニスリーグから抜けただけなのか、ほんとに潰れてしまったのかは定かではない。ただ言えることは、あの頃の元気だったテニサーの姿はもうないの

          #1_テニサーほぼ潰れましたよ。

          ポートフォリオ(~2022.06)

          逐次更新しています。 参考までにどうぞです。 <自己紹介> ●名前:左子光晴(さこみつはる) ●年齢:30才(1991.0409) ●在住:大阪 ●経歴:同志社大学卒業後、(株)ユー・エス・ジェイに入社。マーケティング部で「デスノート」「進撃の巨人」といったIPイベントのプロジェクト・リーダーを担当。2018年に会社員をやめ作家に。同年より京都の劇団「ヨーロッパ企画」に参加。イベントや番組の構成台本、ドラマやアトラクションのシナリオを書いてます ●得意:ゲスト参加・体験型の

          ポートフォリオ(~2022.06)

          再生

          【バレーボウイズ】19/12/11 OAダイジェスト【WEST SIDE JUNK ROCK】

          ネギおらんほうが面白いんじゃないか、という疑惑の回。

          【バレーボウイズ】19/12/11 OAダイジェスト【WEST SIDE JUNK ROCK】

          再生
          再生

          【バレーボウイズ】19/11/13 OAダイジェスト【WEST SIDE JUNK ROCK】

          ネギがこの回はがんばってましたな。

          【バレーボウイズ】19/11/13 OAダイジェスト【WEST SIDE JUNK ROCK】

          再生
          再生

          【バレーボウイズ】19/10/9 OAダイジェスト【WEST SIDE JUNK ROCK】

          初回放送。バチバチにコーナー決めすぎて、うまくいかなんだです。

          【バレーボウイズ】19/10/9 OAダイジェスト【WEST SIDE JUNK ROCK】

          再生

          出版キャノンボール #2 ~EXODUSで出版をするまで~

          さこです。作家をしてます。 本を出版したいのです。 恥をかなぐり捨てて挑む、数か月を記していきます。 __________________________________ いつか出版してみたいなー、ふわぁ、とヨダレたらしてる方がもしいましたら。 EXODUSでの出版、までの流れをここに残しておきますので、オカズの足しにしてください。 EXODUSは「出版の民主化」を声高に叫んでるっぽいです。 みんな本を出す世の中ええやん、って。 あたしこれには大賛成でして。 人生の中で

          出版キャノンボール #2 ~EXODUSで出版をするまで~

          出版キャノンボール #1

          さこです。作家をしてます。 本を出版したいのです。 この連載では、恥をかなぐり捨ててクラウドファンディングに挑む、数か月を記していきます。__________________________________________________________________________________ 【お忙しい人へのおまとめ】 ・EXODUS…「幻冬舎」と「CAMPFIRE」による出版サービス。 ・企画を応募したところ、数百作品の10作に選んでもらえた。 ・本を出して売る

          出版キャノンボール #1