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みんなのフォトギャラリー繋がりnote

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みんなのフォトギャラリーで使って頂き ご縁が広がり繋がったnoteを集めてます。 私がUPしている画像は、「leche」または「むかいだ」「ナツコ」で検索できるようにしています。…
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#創作

【連作】クリームパンの問い

『来ないはずの明日』→『食文化』→『リア充失敗』→『バーター』→『親愛なる、いちごジャムパン』→『被害妄想』→(本記事) 「『知らない』より『知っている』方が幸福なことって、なーんだ?」  唐突に謎々じみた問いを投げられて、私は朝食兼昼食のクリームパンに齧り付こうと大口を開けた状態で一時停止した。私から先生へ質問する事は多々あるが、その逆は大変珍しいことである。況してや謎々なんて、珍事中の珍事だ。  何故、突然謎々を? 「『知らない』より『知っている』方が幸福なこと」とは

詩「孤独の時差」について

エブリスタに詩「孤独の時差」を発表しました。 最近は朝に作り置きすることが多くなって、夕方「今日の夕ご飯作らなきゃなア」と思う自分がいつの間にかしゅるしゅる消えていましたが、そのあと待っているお皿洗いなどは分担して夫にやってもらっているので、兼業主婦・兼業主夫、二人でがんばっています。 なぜかおなかがすくと孤独を感じるのが私の常で…… 以前他の小説家さんも、おなかがすくと悲しい気分になると言っていてことを思い出します。 うちは生活リズムを整えるために、二人とも在宅ワー

【小説】一ヶ月監禁生活2

学生時代書いた話のリメイク、2話目です。 物騒なタイトルですが、R-18要素はございません。 前回はこちらから。 今回は6000字くらいです。 いつもの注意書きも、念のため。 この物語はフィクションです。 実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。 「はい、これ」 状況が理解できず茫然としたままの桐華に微笑むと、タカフミは目の前のテーブルに一枚の紙を置いた。 視線を落とす。そこには『誓約書』を大きく手描きの字で書かれていた。 誓約書 私は以下の事項を厳守することを

音のないふたり

「そのネックレス」と同僚がふと切り出したので顔を上げた。 二画面あるパソコンには数字がずらりと並んでいる。その向こうの同僚とぱちりと目が合うと、彼女は薄い笑みを浮かべてとんとんと自身の首元を指したように見えた。 「かわいいね。新しい?」 「はい。よく気付きましたね」 「なあに。彼氏から?」 「いえ。ボーナスも出たし、自分で」 「なるほど」 彼女に薄っすらと笑顔を返し、ペンダントトップを触る。 彼と先週お別れをした。 しばらく付き合っていったんすれ違いで別れたもの

Novelber/07:朗読

「ああ、麗しのガートルード。君の眼は宝石のように煌いて、私を魅了してやまない。君の声は私の知るどの楽器よりも美しい音色を奏でてみせる。君の指先は世界中の彫刻家を招いたとしても再現することは叶わないだろう。果たしてこれは創造の女神のいたずらだろうか、君を形作る全てが、霧の中に輝いて見えるのだ」 「……ネイト」 「どうかその眼を私に向けてくれないか。その声で私の名を呼んでくれないか。その手で私を招いてくれないか。君の輝きに浴する光栄を私に与えてはくれないか。そのためならば私は何で

【詩】かわいいボンボン

四角だったり丸だったりハートだったり もしかしたらビンの形をしてるかもしれないわ 黄色や赤色のよそおいに白の粉雪ちらすかも シンプルに黒や茶色でつやりと光るのもいいわね 甘い甘いチョコレート なのに一口かじったら 中身はお酒 日本酒・洋酒お好きなものを くらっとするのはお酒のせい? それともチョコレートの甘さのせい? かわいいかわいい 大人の味よ

【短編小説】夢語りのアリス【童話コスメ原作】

株式会社ワークワークさまの童話コスメ新作に原作として参加しました! こちらはコスメに添えられるストーリーです。→【ワークワークさまHP】 テーマは、「不思議の国のアリスのその後」。 なんと、アリスは普通の女の子として日本にいて……? えっ、それってどういうこと? 気になったら読んでみてくださいね。 コスメが気になる方は、是非ワークワークさまのSNSやHPをチェックしてください! 先行予約&記念書籍発行プロジェクトとして、クラウドファンディングも企画されていますよ。→【限

有料
200

【LUNA SEA同タイトル小説】『FATE』

【LUNA SEA同タイトル小説におけるマイルール】 *LUNA SEAの曲タイトルをタイトルとする *タイトルの意味と、曲から受けるインスピレーションをもとに創作する (歌詞に沿った話を書くわけではない。歌詞の一部を拝借する場合はあり) *即興で作る *暗めなのはLUNA SEAの曲のせいです(笑)特に初期… *ノーマルの創作はこんな雰囲気です 『FATE』神、それはまだ地上にいた。正確に言えば、神の出張所が地上にもあった。その頃の話。 神は、人々の人生を作り上げる役目を

【連載小説】何も起こらない探偵事務所 #2

「ああ~~いいにおいする、ご飯作ってるの、みはる」 からんころん、古い扉につけたベルが鳴り、のんびりした砂倉の声が響く。 ここは細長いスナックの居抜き物件。 汚くも楽しい、さくらと僕の探偵事務所だ。 僕は小さな台所で湯を沸かしながら言う。 「うん、チョコレートラーメン。もうできるからそこに座って? さくら」 すぐにカウンターの向こう側に肌色の男が座り、僕は顔を上げた。 視線の先には従兄弟の砂倉渓一がにこにこ笑っている。 いつもどおりの美男子だけど、全裸だ。 「な

あいうえおnote【あ】

「お姉さん、チョコレート落としましたよ」 新幹線を降りて地元駅の改札を抜けると、アーモンドチョコを持った男にナンパされた。 アーモンドチョコ 「...いえそれ私のじゃないです」 「え、違いました?じゃああげますよ〜」 「いや誰のかわからないチョコレートもらえないでしょ!てか何してるのお兄ちゃん!」 「つれないな〜お前は」 兄はチョコの箱をカラカラと鳴らし、楽しそうに笑う。どうやら迎えに来てくれたらしい。 「おかえり、陽菜」 「ただいま!お兄ちゃんお迎えありがとう」

共感はされたいけど、共感が溢れた世界は嫌だな・・・

こうやって書くと矛盾、天の邪鬼のような感じがするけど(笑)共感して頂けると嬉しい。称賛・承認を得られるのって大事。モチベーションやエネルギー源になったりしますよね。 だけどそれと同時に、共感ばかりが溢れ、世界を覆い尽くすと多様なものは存在しないのではないか?とも思うわけで。 共感できないけど、理解は出来る。悪口ではないけど、建設的なもの、適切な批判として次に繋がる、糧になるものも必要で。そういったものが排除され、異論は起きず、全てが同意と共感に塗りつぶされたらイヤだな、と