トラウマのふりした自我に気づいてしまった
地震が起こった時に、心臓がどくどくとして、泣きたい気持ちになる。症状が起こり始めたのは、東日本大地震を経験してから2年が経ち、私が上京してからのことだった。
大震災が起こってすぐの頃は、余震が起こっても、周囲が驚くほどに冷静だった。電車に1時間弱閉じ込められた時も、ただ本を読んで時間をつぶしていた。家族への連絡を忘れており、心配した母から後で注意された。友人は余震が怖くてひとりで留守番ができなくなったと言っていたが、私はそんなこともなかった。地震が来たらただ冷静にドアを開け