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【スタートアップのリアル】上期が終わったので5ヶ月分まで振り返る

コーヒーメーカーを買いましたが、豆を買い忘れました。

LeanGoの平井です。

早いもので上期が終わりましたね。

弊社は現在CVRの改善案を自動提案するDejam(※)というSaaSを運営するスタートアップなのですが、リリースして半年経ちました。

色々あったのでスタートアップらしくスタートアップできていたか振り返っていこうと思います。割とリアルな内容なので起業したい方は是非参考にしてください。

サービスはこちら

※本文の最初の方ではGrowthPlanetというサービス名が出てきますが、Dejamの旧式名称です。

4月:リリース即コンセプトのピボット

3月あたりに国内唯一のサイト改善業務支援のオールインワンプラットフォームとして「GrowthPlanet」をリリースしました。

読んでも「どういうこっちゃ?」と思っている方は多数かと思いますので、概念図を添付します。

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まぁこれ見てもどういうこっちゃですよね。(Web系の人が読むと理解できるかも)

なので提案しても「オールインワンって何?」「既にプロジェクト管理ツール入っているから使えないなぁ」と導入が全く進みませんでした。

何が課題なのかを改めてインタビューさせていただくと「ナレッジマネジメントができていないことによる属人化」が際立っていました。

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要はこの赤枠部分のことですね。

機能としては既に存在してはいたんですけど、オールインワンで推すと説明が浅くなってしまっていました。

なのでリリースして2~3週間でコンセプトのみピボット。(よく見たらまだ3月だけど細い目で見たらギリ4月か)

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この意思決定が功を奏しまして、ご紹介の機会が2~3倍に増加。

ご紹介では「ナレッジマネジメントができていないことによる属人化」がなぜ課題なのか、なぜ解決できるのかを重点に会話し、それ以外はあまりお伝えしないことを意識し、無事にご導入いただけるようになりました。

伝え方が全てだなぁという、至極当たり前なことを痛感。

なぜこんなに早い意思決定ができたかはシンプルで、「自分でユーザーインタビューを行い」「自分でプロダクトを企画し」「自分でご紹介し」「刺さらない理由を解明し」「自分で言語化」することで、誰よりも解像度が高い状態だったので、「あ〜これ刺さってないわ」を潔く認められたからです。

LeanにGoですね。

ちなみに本ブログ(大きな林檎の木の下で)も4月から開始しました。


5月:イベントへの協賛・推し機能が爆誕

一般社団法人デザインシップさんへ協賛させていただきました。

ドメインが近いこともありますし、困っているなら助けるのはそりゃそうだよねっていうことで。

■Designshipにスタートアップが協賛する背景
一般社団法人デザインシップのミッションは「次世代の産業に貢献するデザイン人材の輩出」です。
これは弊社の掲げるミッションである「社会を前進させる仕組みを創出する」と関係性が深いものと考えており協賛させていただきました。
弊社のような創業2期目の小さなスタートアップが協賛させていただいたことを広報することで、「自社でも・個人でも協賛していいのかな」と迷っていらっしゃる方々の後押しができましたら幸いです。
イベントの開催を通してデザインの可能性が広がり・ひいては日本の産業発展に繋がることを願っております。

一方GrowthPlanetは新機能のライブラリという機能がヒットしておりまして、そちらの訴求もメインに行っていくことで導入率が高まっていました。

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簡単にどういう機能かをお伝えしますと、ベンチマークサイトの様々な画面のデザインを定期的に収集してくれる機能です。

なのでベンチマークがどんな風にデザインを改善(=ABテスト)しているかが検知できます。

また業種や画面を指定して絞り込めることで、デザインのトレンドがわかります。それらの情報を元にどんな風にデザインを変更しようか、といった意思決定に役立ちます。

なにより皆さん良さげなデザインのスクショをslackとかに投げ入れたり、エクセルにまとめたりするものの、探すのが面倒になって結局見ないってあるあるだと思うんですけど、それを無くすために作りました。

今後はバナーの収集にも着手予定です。

ちなみに時系列では見れませんが、業種や画面別のデザインは無料で3万件程度見れますのでよければこちらをご確認ください。(国内最大級のデザインのまとめサイトになっていました)

そしてラジオを開始しました、Youtubeで。

最近は月に2回くらいの頻度でIQが低い会話から、真面目なお話まで幅広くしておりますのでよければチャンネル登録してください。社風のわかるラジオだと思います。(そろそろ動画を撮りたい)

6月:B-SKETでB-SKET賞を受賞・コンセプトのピボット

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サムネみて気付いたかと思います。

またもや、コンセプトがピボットしています。

ナレッジマネジメントで順調に導入率が高まっていたのですが、これまた明確な課題に直面しました。

「ナレッジマネジメントに課題がある企業、めちゃくちゃ少ない。」

そうなんです、この課題があるということはそもそも社内で改善活動をバリバリできている企業が対象になるんですね。

小さい市場を独占せよ、という話は有名ですが小さすぎるというのと、対象が所謂エンタープライズになるが、現状のプロダクトが貧弱というギャップ、またサービスの安さ、で苦労対効果が合わないというビジネスモデルの欠陥が判明しました。

なので後工程よりもいかに序盤で価値を提供できるか、を検討することになります。

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ここですね。

序盤で価値を検討できると、いずれ終盤へバリューチェーンを伸ばせることも加味してのピボットです。

マーケ担当は改善案を考える際に「定量分析」や「定性分析」を行うわけですが、5月からわかっていたようにライブラリ機能に手応えを感じていました。

なので「デジマのナレッジマネジメントSaaS」から「デザイン事例検索プラットフォーム」へとコンセプトのピボットを行いました。

そして徐々に値上げをしながら最適なプライシングを探っていたのですが、ピッチイベントで質問が。(R社のHさん、ありがとうございます。)

Hさん「値段を徐々に上げているのは素晴らしいけど、何で従量課金にしないの?」

翌日から従量課金にしました。

ちなみにした方がいいんだろうなというのは薄々気付いてはいたんです。

値上げをしてもエンタープライズの方々は「それでも安いね」というお声をいただいている一方で、SMBの方々は「高いな」と乖離が見えてきた頃でした。

よくない傾向だなぁと思いつつもまずはしっかり導入数を増やしてからプライシングは来年に科学したい、と先送りにしていました。

が、SaaSの大先輩方からご指摘いただく以上、その選択をしない理由がありません。(皆さんそれで上手くいってるんだからあえて無駄な検証をする必要がない)

潔さは大事、LeanにGoです。

7月:魔の3週間

7月は苦しかったですね。比較的リリース後は順調に伸びていたので、上手くいっていた気がしていたのですが、コンセプトを変えてからまぁ導入にいたらない。

「デザイン事例検索プラットフォーム?何となく良さそうだけど、ピンタレスト使ってるし、有料だったらいらんよ。」みたいなお声をいただくことがかなり増えまして、全然ご導入に繋がらない。

ピンタレスト:ざっくりとしたアイディア探し

GrowthPlanet:目的を持ったデザイン探し

という明らかな価値差分があるのですが、今一ピンとこない。

これはインハウスでゴリゴリマーケしてる人にしか分からないことなんだなぁというターゲットのズレを感じるようになりました。

そのような方は、ベンチマークのデザインを見ると「こういう意図でこのデザインか、ここをクリックさせたいのか」となんとなく分かるので、サービスの必要性を感じていただいていました。

その一方で改善活動をあまりされていないと、「デザインを見ただけじゃ分からない、何をしたらいいのかを教えて欲しい」という別のニーズが潜在的にあることがわかりました。

当初はクライアントサクセスとしてそのあたりのサポートもしていたので、確かにデザインだけ見て意図を把握するのは玄人過ぎるよね、と社内でも議題に上がっていたので納得です。

リリース当初からオールインワンで掲げているプロダクトなので、業務フローを細分化したときに、「積もるところ何をやれば改善するのか教えてくれる」とめちゃくちゃ価値があるよね、ということで検討も進んでいたので集中して進めていきました。新しいコンセプトが見えてきて音速でプロトタイプを作成し、ユーザーインタビューを一気に10人程度行い、「これはいけるぞ。。」と確信を持ち機能開発へ。

この辺の検証方法が短期間で一気に進められれ非常に良かったので、どこかのタイミングでまとめようと思います。

8月:CVRの改善案を自動提案する機能が爆誕・コンセプトのピボット

できました、CVRの改善案を自動で提案するという機能。コンセプトもCROサクセスプラットフォームへ進化しました。

もう完全に「コンバージョンを増やす」というシンプル且つ未だに人力の部分に事業ドメインを絞りました。

コンバージョンを増やすために、今まではコンサルに外注するか、何かしらのツールを入れるわけですけど、コンサルは費用が高いですし、今までのツールは分析や開発工数を下げるものしかありませんでした。

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欲しいのは「何をしたらコンバージョンが増えるのか」という改善案なのに。

なので弊社は、CVR改善のコンサルティングと同等以上の改善案を、システムが1/10の費用で提案します。

ちなみに導入先の企業が自社で運営しているサービスのデザインを活用して改善案を自動提案するので、ユーザーは選ぶだけで改善案を入手できるという、まだβ版ですが控えめに言って斬新な機能です。

※自分でワイヤーフレームすら作成不要です

これにより社内にWeb担当者やグロースハッカーがいなくても、CVR改善をすることができるようになります。

勿論わからない部分などは弊社のクライアントサクセスがしっかりフォローするので、ほぼ確実に改善します。(しています)

あと実際、私自身も前職のリクルートで狂ったようにCVR改善業務をしていましたし、弊社の初期事業は元々CVR改善のコンサルをしていたので、その時に培ったノウハウを余すことなくシステム化しています。

なのでサービスを導入して普通は改善しないわけがないんです。

改善しないとしたら、既にめちゃくちゃCVRが高い場合か、そもそも改善白地が少ない場合(ex.記事メディアなど)です。

そしてプレスリリースでもあるようにサービス名が変わっております。

旧サービス名:GrowthPlanet(グロースプラネット)

新サービス名:Dejam(デジャム)

世の中には完全オリジナルのデザインはほぼなくて、先人により発展され続けてきた結果として現在のデザインが存在します。その様子を「DesignをJamる」と表現し、略称としたのがDejamです。

短くて呼びやすく響きが好きです。

ちなみに短いというのが非常に大事でして、SERPsでも端的に表示されるのでTDの工夫もできます。(まぁ結果論ですけど)

9月:縺セ縺?險?縺医∪縺帙s

本記事では諸事情により、上期の5ヶ月分までしか振り返りません!

こちらは後日書きます!

総論:検証し続けないとスタートアップとして、LeanGoとして終わる。

半年サービスを運営してみて紆余曲折ありましたが、やっと「お、手応えあるぞ?」と思い始めています。(脳裏をよぎるPMFの3文字)

思い描いていた構想内で正しくピボットできていることがよかったのかなと振り返ってはいますが、前提として想像し切ること、検証し続けることによる賜物です。

とにかくちゃんと顧客の声を正しく聞くことが大事だと痛感しました。というのも勝手な解釈を交えることで、本来届けないといけない直接的な価値が濁るからです。(最初のオールインワンとかまさにそれ)

ちなみにピボットをせずにゴリ押しで売り続けることや、時間をかけることでゆっくりと成長をさせ続けることをできたとも思います。

けどそれをしていてはスタートアップ、もといLeanGoをLeanGoたらしめるスピード感は失われます。

LeanGoは「社会の居心地をよくする会社」です。その世界を1秒でも早く、実現したいし、実現するために存在します。

なのでLeanにGoしないといけません。

LeanにGo、してる?

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