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1年でMRR458%成長したスタートアップにたまたま居合わせたCOOの話

こんにちは。LeanGoでCOOをやっている、noteでは初めましての笛田です。

弊社は「dejam」というWebマーケティングのPDCAサイクルを高速化するプラットフォームを運営しています。
無料で使えるので気になる方はこちらから、ぜひ無料アカウント登録をしてみてください。

はじめに

よくメディアで「MRR◯%成長させたCXO」という記事を見かけますが、それってどこまで本当なのだろうか?と思っていたら自分が当事者になってました。
なので、自分もたまたま成長企業にいただけなんじゃないか説が浮上したので、それを検証しようと思います。

うちではうまくいかなかったこと

まずは、うちでトライしてみてうまくいかなかったことを理由とともに述べようと思います。
あくまでもtoBのマーケティング系SaaSの話なので、あらゆるドメインで無意味ではないということは前提として、参考程度に読んでいただけたらと思います。

成果報酬型セールスの採用

基本給なしでクロージングに成功した場合に、売上金の何%をお支払いするという契約で、何人かのセールスマンと契約させていただきました。

うまくいかなかった点としては、なかなか弊社のツールdejam(以下、dejam)を売る動きを取っていただけなかったところです。
理由はシンプルで、売りにくい商材だったからです。

基本的に、セールス代行をしてくださる方々は商材を複数抱えています。
弊社の場合、成約の際のリターンは大きいですが、マーケティングの知識を必要とし、アップデートの激しいdejamを常にキャッチアップして提案するということが、複数ある商材の中で選ばれなかった理由だと考えています。

■失敗ポイント
・売るのに前提知識が必要な商材であること
・アップデート多くてキャッチアップにもコストがかかること

■改善ポイント
・以下の条件を満たす採用を行うこと
 ・マーケティングに知見がある
 ・密に連携の取れる関係値が一定ある

成果報酬型セールスチーム専用slack

オンライン展示会への出展

オンライン上で仮想のブースを設けて、資料を見たり、ダウンロードしたりした方に対して、コールでアプローチを取る手法です。
そのリードに比例した費用を主催者にお支払いするようになっています。

うまくいかなかったポイントとしては、現時点でのSLGモデル向けとなっているdejamの魅力を伝えるには、資料では不可能であったところです。
dejamはその特性上、触ってみて初めて価値が分かる作りとなっています。

キャッチコピーは耳障りの良いものなので、閲覧はされるものの、記憶に残りにくかったと思います。
したがって、コールしてもなかなかお打ち合わせに繋がらず、費用ばかりがかさみました。

■失敗ポイント
・SLGモデル向けのプロダクトがゆえ資料ダウンロード形式との親和性が低いこと

■改善ポイント
・PLGモデル向けの機能を整備すること

オフライン展示会のピッチ参加

オフライン展示会自体は、うまくいったこととして後述しますが、要するにオフラインのプレゼンテーションです。
タイムテーブルが各社に切ってあって、その時間にピッチを行います。

良い試みとしては、知名度のない弊社にオーディエンスを集めるために、2つのことを行いました。

  1. まっさきに参加表明をして良い時間を抑える

  2. ゴリゴリに実利的な内容にする
    ※「【改善率140%】目標必達!超合理的サイト改善ナレッジを大公開!」という内容でした。

さらに狙いとしては、有名企業の参加は前回の実施である程度わかっていたので、オーディエンスもそこから流れで参加してくれるんじゃないかと考えていたのですが…休憩時間の間にみなさん去ってしまいました。かなしい。

参加してくださった方々には、熱心にメモを取っていただけていたので、内容は良かったんです…。

このことから、たとえオンラインでも個別セミナーは開くべきではないと考え、実施の検討はしていたのですが、見送りになりました。

■失敗ポイント
・認知度に勝る集客はないということ

■改善ポイント
・求心力のある企業様と共催ウェビナーを開催すること

とても寂しい気持ち

ビジネスマッチングの利用

サブスクリプション型の契約で、互いにニーズのある企業を引き合わせてくれるサービスです。

その名目通り、相互導入に積極的な企業であれば相性が良かったのでしょうが、弊社の人材はリファラルのみですし、業務についてもプロフェッショナルの集まりなので、なかなかツールの導入がされない特徴があります。

また、お相手の企業もビジネスマッチングを利用している=営業活動が販売促進の中心であるということもありました。

そのような中、あまり緊急度が高いと認識されていないマーケティング領域のツールを、一方的に導入していただくにはかなりのハードルがありました。

■失敗ポイント
・企業特性とチャネル選択を見誤ったこと

■改善ポイント
・一方的な導入を前提で考えていただける企業とマッチングさせてくれるサービス(顧問サービス)を利用すること

うちでやってよかったこと

ここからは、うちでトライしてみてうまくいったことを理由とともに述べようと思います。
前項と同じスタンスで、参考程度に読んでいただけたらと思います。

フィールドセールスの現場に出る

この項目に関しては、セールスキャリアの方なら当たり前すぎることだと思うのですが…本当に頑張ったので書かせてください。

僕はキャリア的に一度も営業を経験したことがありません。
今でも社外の方とのお打ち合わせは動悸がやばいです。

しかし、結果的にトップセールスになれました。
その理由を内部要因と外部要因に分解すると以下になります。

■内部要因
・前職で鍛え上げられたコンサル能力とマーケティング知識があったこと
・PDCAを回すのを止めなかったこと
・死んでも自社を支えるという気合いがあったこと

■外部要因
・サイバーエージェント出身と執行役員という肩書きがあったこと

PDCAに関しては、ひたすら代表の打ち合わせの動画を見つつ、営業の本を読み漁り、自分の動画で振り返ってはにダメ出しをしまくりました。

基本的に営業は、自社と先方の業界や商材の理解、論理展開の仕方、営業のテクニックの三要素で構成されていると理解しているので、特に後者2つの精度を高めていきました。

死んでも自社を支えるという点に関しては、代表と常に事業の状態を確認したり、成果が出なかったら報酬を受け取る代わりにオーストラリアハイギョ(非常に高額な魚類です)をCOOとして迎える約束をしたりしてました。

学名:Neoceratodus forsteri

ちなみに弊社のCTOはアルビノのミシシッピアカミミガメです。

セールスイネーブルメントの整備

これまで営業は代表と僕の2人で、最終的にはそれぞれのスタイルを確立して行ってきました。
その上で、新しいメンバーがジョインしたこともあり、役員から営業を剥がしながら受注率を維持することが目下の課題でした。

そこで、顧客視点に立った際にどのような意思決定フローが取られるか?を焦点に徹底的にマニュアル化を行いました。
confidentialなのであえて画質荒くしてますが、もし詳細を知りたい方がいましたら笛田までご連絡ください。

LeanGoの営業マニュアル

セールスフローの整備

LeanGoのセールスは、いわゆるインサイドセールスの一部をアウトソーシングしています。
具体的には、アウトバウンドコール、インバウンドコール、リスケジュールの日程調整などで、それぞれが自動的に進行するようなワークフローを組んでいます。
この辺りは、SFAやMAツールの使い方になるので、もしお悩みの方がいましたらご一報くださいませ。

また、コールセンターともかなり密に連携を取っていて、現場のメンバーの成果も把握しています。

ちなみに、アウトバウンドコールのリストに関しては、僕自身が分析を行っていて、それを渡す形を取っています。

こうすることで、アポ取り付けまでの変数は僕がマネジメントする形が取れ、セールスのメンバーは受注を取ることに集中することができています。

セールス自動化のワークフロー


予算のアロケーション

LeanGoでは各チャネルのアポCPA、受注CPA、ROASを計測する仕組みを作っています。
当たり前と言えば当たり前なのですが、これを元に毎月アロケーションを行っています。
「なんとなく良さそう」「なんとなく悪そう」という判断は絶対に禁止です。

また、セールスのメンバーに対しても参加アポのチャネルからCPAを計算し、ROASを算出してアポを割り振っています。

このような徹底的な数値管理によって、常に最大限のパフォーマンスを毎月出すようにしています。

人材の採用

LeanGoの人材はリファラルであると先述しましたが、この辺りも力を入れました。
運良く優秀な友人に恵まれていたので、そこを片っ端から当たり、かつさらにその先もガンガン紹介してもらっています。

これはサイバーエージェントの「優秀なやつの友人は優秀」という考え方から受け継いでいます。(僕自身が優秀かはさておき…。)

結果、LeanGoはスタートアップとは思えないぐらい強い布陣を組むことができています。

つよつよなメンバーたち

オフライン展示会への出展

オンライン展示会とはうって変わって、こちらは大当たりでした。
どこまで本当か分からないですが、主催者からは「一番人が入ってる」と毎回言われ、周囲のブースからは引かれるレベルです。

したがって、先のアロケーションの話にもあった通り、良い投資先にはどんどん予算を割くので2ヶ月に1回のペースで出展しています。

成功の秘訣としては、ブース来訪者にギブギブ&ギブで圧倒的メリットを提供することです。

その他も含めて具体的な施策は以下になります。

■オフライン展示会での具体的な施策
・配布資料を読むだけで役に立つものにすること
・その場で無料のコンサルを提供すること
・とにかく目立つブースにすること
※チープでも目立てば良いので装飾や出展面積にお金はかけてません。

デスクが足りない展示会ブースの様子

パッケージの開発

dejamのプロダクトとしての開発は、今のところ代表に任せっきりですが、現状のdejamをいかに導入しやすくするか?という部分にはかなり注力しています。
具体的には、マーケティング業務、制作業務、ディレクション業務などをパッケージとして、顧客の課題に合致するように寄り添い型の提案をしやすくしました。

当然、パッケージが増えるにしたがって、受注後の業務は増えますが、アライアンスをうまく組むことで解決をしています。

今後の調達のためにMRRを伸ばす必要がある企業は、プロダクト一本足ではなく、提供内容の拡張によって市場に食い込んでいくことも、視野に入れた方が良いと考えています。
そうすることによって、顧客視点で本当に求められていることも明確になり、プロダクトの方向性もクリアになります。

プロダクトの開発を任されるCEO

おわりに

自分の業務を思い出しながら、下書きなしでこのnoteを書いていたのですが、前半部分を入力している時点で鬱になってました。
しかし、後半部分で自信を持ち直しました。

よかった!ちゃんと仕事してた!!

今後の意気込みでいうと大型調達に向けて、MRRをさらにハイペースで伸ばしつつも、プロダクト開発の方にも携わっていきたいと思ってます。
いちおう、頭の中に壮大な構想はあるのですが、なんと言っても人手不足なので、全ポジションを募集しています。
あ、リファラルが基本なので、まずはお友達になってから!

お友達の募集要項はこちら

職種名:クライアントサクセス/プロダクトマネージャー
契約形態:正社員/業務委託
給与(想定年収):500万円 ~ 800万円(業務委託の場合、月15万円~40万円程度を想定)
概要:自社サービス( https://leango.co.jp/dejam/ )の機能改善やクライアントサクセス業務に関わっていただきます。
勤務地:東京都(フルリモート可)

職種名:フロントエンドエンジニア
契約形態:正社員/業務委託
概要:vue.js(Nuxt.js),GCP, Firestoreを用いた自社サービスの実装業務に関わっていただきます。
勤務地:東京都(フルリモート可)
開発言語:vue.js(Nuxt.js) React.js, Node.js.TypeScript
プラットフォーム:GCP
データベース:Firestore
バックエンド:Cloud Functions
業務ツール:Slack,GitHub,自社アプリなど
業務経験
MUST
TypeScriptを用いたサービス開発経験(2年以上)
コードレビューを含むチーム開発経験(2年以上)
GitHubの業務使用経験
AWSやGCPのサービス(Cloud run,firebaseなど)使用経験
既存コードへの改修が必要な案件も多いので、コードリーディングが苦ではないこと
WANT
Nuxt.js または Next.js、Node.jsを用いた開発経験
備考:設計フェーズからサービス開発に関わることができます。
業務詳細:UXデザイナーが作成したWFをもとにシステム設計、実装まで一通りを行っていただき完成したコードをGitHub上でPRベースで納品いただきます。

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