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アプリで出会って、恋をして【19】
ハレさんは「ありがとう」を言える人だ。
例えば私がお茶を淹れたとき。ご飯を作ったとき。服を畳んだとき。当たり前のように「ありがとう」を言ってくれる。
ハレさんは旅行好きなので遠出によく誘ってくれる。昨今の情勢のなか、電車に乗るのは怖いのでハレさんの車に乗って、人のいない所まで走らせる。
ほぼ誰にも合わない別荘地で二、三日程過ごして、ハレさんは私を自宅まで送ってくれる。
バイバイの瞬間になると、ハレさんは必ず「来てくれてありがとう。」と言ってくれる。
私も「誘ってくれてありがとう」と返すと、ハレさんはにっこり笑ってまた車を走らせる。
そして私は考える。
普段自分がどんな言葉をハレさんに掛けているのか、考えたこと無かったな、と。そりゃ悪意のある言葉は言わないけれど。ハレさんが言ってくれるほど、私も彼に「ありがとう」と伝えているのか分からなった。
「もう少し、日々に感謝をしなければ……。」
そう思うことが感謝の始まりなのかもしれないと、ポツリと思う休日でした。
普段から感謝を伝えられるハレさんはすごいなぁと、一つまた好きになった。
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