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バチェロレッテ★パーティー

バチェラージャパンって見たことないんですけど、
あれのイメージで何だか「バチェラー」って大金持ちの男性なんかな?

って勝手に思ってましたが『独身男性』のことなんですね。

この度、友人(女性)がめでたく結婚しました。
このマガジンに度々登場する戦友・親友とはまた別の、でもこれまた長い付き合いの同世代です。

お見合い婚で、既に籍は吉日に入れてあり、
一緒に暮らし始めて数か月になるカップルの結婚式に参列しました。

結婚式は2部制。
親族メインの挙式披露宴と、少数の友人が囲む2次会です。
(コロナ騒ぎで大変な時期ですしね…)

妻である友人が
「結婚式の夜、せっかく遠方からも友達が集まるから女子会もしたい」
と言ったところ、夫ぎみが快く送り出してくれて、バチェロレッテ風パーティー(三次会)の開催が決まりました。

バチェラーパーティー/バチェロレッテパーティーは、
独身最後の夜を、羽目を外して楽しむ意味合いが強いとのことですが、
すでに友人は独身ではないので、「風味」だし羽目も外れてないです。

私を含めたゲストの女性たちは、
身近過ぎる親友たちだけが招待されており、
(友人以外とは初めましてw)
LINEや仕事帰りの飲みなどを通して共同生活の愚痴やらなんやらを既に聞いているだろうことは、お互い想像できます。

そういった女性の友人側からの一次情報を既に手にした状態で
パートナーの男性に会うの、面白いんですよね~!

しかもその後に女子会ありと来れば、
20代の頃の「合コンで相手側が最悪すぎて二次会(女子のみ)をモチベーションに2時間過ごす」に、
ちょっと似ています。
※例えです!もちろん夫氏は最悪すぎたりはしません!

新郎や彼氏がちょっと良いカッコしようとした瞬間や、
事前に聞いていたキラーワードが出るたびに「き~た~!」と脳内でパトカー出動しますし
(もちろん笑顔で黙って聞いています)

机の下で友人の足をつついたりとか目配せしたりとか…。
(さすがに目配せは気付かれがちなので、大人として意味深じゃないシーンでしかしませんが…)

何せ我々女子側がめっちゃくちゃ男性に興味ある(友達のために)状態なので、質問が弾んで男性の方も饒舌になってくれます。

そんなこんなで、ネタをたくさん提供して下さった夫氏に勝手に感謝しながらの
3次会(バチェロレッテ風ってさっきから言ってるやつw)です。

前提ですが、このカップルはお見合い婚なので、
超ラブラブっていう時期は特にないらしいです。

だからこそだと思うのですが、
過剰な期待がない故に、派手なケンカはありません。

実際会ってみて、夫氏は友人の感情の起伏をうまく飲み込んでくれる、安定感のある人だなぁ、良い人選んだなぁ、と思いました。

ただ、
やっぱり恋愛婚のカップルとは違い、
お互いの「普通はこうだろ?」のすりあわせ期間があまりにも短い故に、
派手なツッコミポイント(きっとお互いある)が面白い。

まず私がカルチャーショックだったのは、
友人(新婦)が夫を尻に敷くスタイルのベースが出来上がってたこと。

私と友人の組合せだと、
基本私が仕切っちゃって、友人がついてきてくれるパターンなので、非常に新鮮でした。
そんなホンワカな友をキビキビした妻へと変える(?)夫氏の「今この瞬間」しか考えてないオールフリー度合いスゴい。

私がLINEで聞いていた話のその後の顛末や、
別の友達が聞いていた話からのさっきの夫氏の話ぶり、見栄っ張りすごいぞ!等の笑い話。
男の物語って女の現実とズレるって話とか。

中でもめちゃくちゃ盛り上がったのは、
さっきの少人数制パーティーで夫氏が話した「僕が今頑張ってるポイント」と
友人(妻)の愚痴ポイントが被ってる!と、女性側だけに判明した瞬間。

普段名もなき系の家事に気が回らない夫氏が、
「最近ゴハンづくりを頑張りだした」話をとっても得意げにしはじめ、
不摂生時代を知っている新郎側ゲストが偉いぞガンバッテルと大盛り上がり。

友人(妻)の眉間に瞬時にシワが寄り(笑)、
新婦側の友達一同は慌てました。
激しくうなずきながら、めっちゃ笑顔をつくり、
「夫氏すごーい!美味しそう~!●●ちゃん次は煮込み作ってもらおうよ~!」と一緒に盛り上げます。

我々全員が高速首振り人形になったのは、
新郎に向けた「すごーい」パフォーマンスではなく
新婦に向けた『分かってる!分かってるから落ち着け!』の合図でした。

友人の眉間のシワに即気付いた女子勢の、
アイコンタクト(皆さん、この話の裏聞いてますよね?の目配せ)が、コンマ何秒の世界(笑)

夫氏の一人暮らし歴は諸々あって大変短く、
聞こえてくる料理名は普段家事をしないお父さんがたまの土日に作って子供達に絶賛され、
後にはぐっちゃぐちゃのキッチンと遠い目のお母さんが佇む系の一品たちです。

(ここで言う『お父さん/お母さん』は専業主婦がまだレアジョブではない時代の、
昭和生まれのステレオタイプですので、
当てはまらない家事担当パパや家事苦手ママはお気を悪くなさらないで下さい)

分かってる!材料を買い揃えてるの友人(妻)よね。
分かってる!毎日米を炊いてるのは友人(妻)よね。
分かってる!こないだホームシック発動されて、三連休に夫一人で実家に帰したんだよね(笑)
分かってるってば、自分の弁当作って満足して、妻にもついでに作ってあげようとか気が回ってらっしゃらないのよね!
僕頑張ってるアピールしてるけど、まだまだ息子レベルで、
日々アピる程でもない事をサボらずに頑張ってるの友人(妻)よね!!!
分かってる、分かってるから、落ち着け!(笑)

(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)うんうん!ウンウン!

でも一旦褒めたげよ!
子供産む前に家事楽しいベース作ってあげよ!
職場で弁当キャラになってもらって、そのうち家族全員の弁当担当になってもらお!

二次会でこのハイライトを『はい、本日のトピックスいただきましたー』と秒で心に刻んだ女子勢は、
三次会のバーで席につくなりこの話で大いに盛り上がりました。

友人(妻)以外の3人はほぼ「はじめまして」なくせに、
全く同じところがハイライトされてるの、すごい。
さすが少数精鋭の招待客。

いかに友人が同じところで日々イラついて、
各親友に相談や愚痴をかましてるか伝わるというものです。

正直、些末なことでは、あるんです(笑)
だって夫氏、前述のとおり基本めちゃめちゃ良い人です。
離婚だなんだと喚き立てるような所、何もない。

でも、だからこそ、
この些末が積み重なり塵積もるプチストレスを
『分かってるよー』とニヤニヤしてくれる友達がいることがどれだけ心強いか。

私たちは新婦である友人を、
励ましたり笑ったり、共感したり羨んだりしながら、
短い女子会の夜を楽しみました。

友人は、
恋愛の不安とストレスをすっ飛ばす替わりに、
この「初めまして、結婚生活しましょう」を育ててく方を選んだんです。
キャッキャうふふのジェットコースターがないかわりに、穏やかに育んで行く方を選んだんです。

本人だって自覚しています。

だからこそ、時々プチストレスをガス抜きして、
彼女はきちんと終電までに夫の眠る「我が家」へ帰っていくのです。

ひたすら盛り上がり、したたか酔っ払って、
帰宅の途につきながら、私は、
自分とBさんの事を思いました。

そうだ、私、婚活頑張ってるとき、
こういう初めましてから育む関係性に疲れきっちゃてダメだったんだった。

自分の事をいかに好いてくれた人でも、
「…だったらこのぐらい気が利いてくれよ」
って横暴な気持ちになって、そういう自分も嫌になるんだった…と。

恋愛結婚したってお見合い結婚したって、夫と妻は他人。
どうせ擦り合わせてく作業がいるんなら、
私と結婚しましょうって面倒な手続きを踏みまくらなきゃいけないなら、
慣れ親しみ愛着のあるこの姓と別れなくちゃならないんなら、
そんな面倒くさいこと、私は好きな人相手じゃなきゃやってらんない!と。

友人と私は、
こういう点の考え方や捉え方が違うから彼氏取り合う等の事件もなく、
励まし合ったり目から鱗出しあったり、静かに刺激を得て、
「結婚式に呼びたい友達」同士でいられているんだと、
選ぶ男性像の違いをしみじみ思いました。

このタイミングで、
とても貴重なパーティーだったな、と思った夜でした。

次の週末、
久しぶりに彼に会いに行くLINEを送って、
本日はおひらきです。

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