自分のことしか考えられない人

攻撃的なタイトルになってしまいました(笑)
時節柄もあり、さいきん親戚づきあいなど人間関係のお悩みをよく聞きます。

今回は頭が悪い人のコミュニケーション不全について書いていきます。

頭が悪い、というと乱暴な書き方ですが(笑) ここでいう頭が悪いとは勉強ができないとか、学歴がない、ということではありません。

頭が悪いとは、人格が洗練されていないということです。

口調が乱暴だったり、相手のことを考えずに自分を押し付けたり、といった振る舞いが教養に欠ける、という意味です。

多くの人は学校教育や社会生活を経て、精神的に成熟していきますが、そういった学びや経験が乏しい人、自分を省みる機会を持たなかった人が、現実と自意識のギャップからコミュニケーション不全を起こします。
「どうして私の言うことがわからないんだ?」という怒りの感情で、周りと衝突するわけですね。

相手の話を聞かなかったり、思い通りにならないことに腹を立てる人は、常に自分の都合で話をするため、円滑なコミュニケーションが取れません。

これは、想像力が欠けているということです。

想像力が欠けているので、相手のことを考えられないし、相手のことを考えられないので自分を取り巻く組織や社会についても考えられないし、組織や社会について考えられないので半年先や一年先のことも考えられないでしょう。

本当に教養がある人は、相手の立場を考えて言葉を選ぶし、その場だけでなく中長期的な関係性も考えたうえで立ち振る舞いを選びます。

思慮の足りない人は、自分以外のことを考える頭のスペースが確保できていないのかもしれません。
自身の価値観に固執するので、狭い視野に留まり、未知のものを受け入れることができません。

頭の悪い人は、歳を重ねるごとに孤立していくでしょう。

勉強の本来の意義は、自身の世界を拡げることにあります。
探究を重ね、学ぶほどに無知を実感するのが本当の勉強です。
そういった姿勢を持つ人は、軽率に自分を信じることはありません。
世界の大きさに対して、個人の見識がごく限られたものであることを当然のように知っています。
なので、自然と相手を大切にしたり、他人を思いやれるようになっていきます。
自分の小ささを識ってるんですね。

ただ、残念ながらそうでない人がそうなっていくのは難しいし時間がかかるでしょう。
月並みですが、理知的な振る舞いや多面的な思考は、若い頃の学びや生活環境から形成されていくものです。
教育者は、自身の姿勢から子どもの内面を育てていけるとよいのではないかと思います。

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