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美しい景色と歴史に想いを馳せる、南イタリア妄想旅行!

つらい・・・
旅行に行きたすぎてつらい・・・!!

せっかくの春休みで時間があるのにどこにも行けず、家に引きこもっている日々。
外に出られてもせいぜい近所を散歩したりスーパーに買い物に行く程度で、遠出なんてできない。
あまりにもつらすぎる・・・。

と、私と同じように思っている大学生が多いのではないでしょうか。
海外にももちろん行くことができないので、春休み中の卒業旅行や研修などが潰れてしまった・・・という人も少なくないのではないかと思います。

この「旅行に行きたい」という気持ちはどうしたらいいんだろう。
そう思った私が思いついたのは・・・

そうだ、本気で妄想旅行をしてみよう!

妄想とはいえ「旅行」ですから、現地のリサーチは超重要。
特に、観光をする際にはその国や地域の歴史を知っていると、実際に見たときに感じることにも深みが出ますよね。

この記事では、私が実際に旅行で行ってみたい場所をリサーチするとともに、その土地の歴史をご紹介。

今回取り上げるのは、2年前に私が実際に行ってみて一瞬で心を奪われた南イタリア
その時に行けなかった都市の歴史を紹介していきますので、みなさんも一緒に妄想旅行をしながら楽しく学んでいきましょう!

1.「文明の十字路」:シチリア島

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最初にご紹介するのは、日本ではレモンのイメージが強いシチリア島

シチリア島(イタリア語: Sicilia [siˈtʃiːlja], シチリア語: Sicìlia)は、イタリア半島の西南の地中海に位置するイタリア領の島。地中海最大の島である。
周辺の島を含めてシチリア自治州を構成している。この州はイタリアに5つある特別自治州のひとつである。州都はパレルモ。
Wikipediaから引用)

「シチリア島」で検索をすると、出るわ出るわ、美しい海、空、街並みの画像の数々!
もうこの時点で心は完全にシチリアにトリップ。

写真で見るだけでこんなに見とれてしまうのに、実際に見たら失神でもしてしまうのではないでしょうか・・・。

・・・はっ!
いけない、浸っていないでシチリアの歴史を紹介しなくては。

今でこそ「南イタリアの一大観光地」として知られているシチリアですが、実は長くて深い歴史を持つ地域なんです。

古代にはギリシャ人や地中海を制覇した最強のローマ帝国による支配を受け、中世には今のヨーロッパの国々の基礎を作り上げたゲルマン人や当時最先端の技術力や文化を持っていたアラブ人によって支配されました。
その後、当時北欧から全ヨーロッパに進出して各地を支配下に置いたノルマン人の支配も受けるなど、様々な民族・宗教の人々がこの土地に住んできたのです。

そのため、今でもシチリア島の看板や標識には、イタリア語の他にもヘブライ語アラビア語などで同じ言葉が書かれているんだそう。
歴史的な建造物にもアラブ人の文化の影響を受けた装飾も見ることができたり、アーチ状の入り口や窓が特徴的なノルマン様式が採用されていたりと、様々な民族の影響を受けていることがわかるんですよ!

そして多くの民族の人々が行き交っていたということは、食文化もいろいろな地域の特徴を兼ね備えたものになっているということ。
これは現在でも変わらないようで、アラブ料理に欠かせない食材が使われているなど、食べ物からも歴史の香りがしますね!
食べてみたい・・・。

また、シチリアはイタリア本土同様にキリスト教の歴史も深い土地。
中には他ではなかなか見られない特徴を持った教会もあります。

州都であるパレルモを守る守護聖人、聖ロザリーアを祀る教会は、なんと岩山につくられているんです!
しかも岩山の上に建っているのではなく、岩山を教会の一番奥の壁にするような形で建っています。

聖ロザリーアが街をペストから救ったという逸話から、今でも体の悪い部分を直したいときにお祈りにくる人が多いのだそうですよ。

聖ロザリーアが祀られている教会についてはこちらで詳しく説明されています!↓

景色も綺麗で食文化も豊かな魅惑の地、シチリア島。
次にイタリアに行くときは絶対に行くと決めている場所の一つです!

2.イタリアの中世を感じる:ナポリ

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お次は私がイタリアに行った際にホテルでの滞在しかできず、切ない思いをしたナポリ
到着するのが夜だったので、「夜は治安が悪いから絶対に外に出ないでね!」と言われてホテルを満喫した・・・という思い出があります(笑)。

ナポリ湾に面した港湾都市・工業都市である[4]。古代ギリシア人によって建設された植民市に起源を持ち、13世紀以降はナポリ王国の首都として南イタリアの政治・経済の中心地となった[4]。ヴェスヴィオ火山を背景とする風光明媚な景観[4]で知られる観光都市であり、「ナポリを見てから死ね (vedi Napoli e poi muori)」[注釈 1]と謳われる[4]。旧市街地は「ナポリ歴史地区」として世界遺産に登録されている。ナポリ周辺にも、ヴェスヴィオ火山やポンペイの遺跡、カプリ島などの観光地を有する。
Wikipediaより引用)

「イタリアの歴史」と聞くと、なんとなく古代ローマの時代を連想する・・・という人も多いのではないでしょうか?

もちろん古代イタリアの栄華も素晴らしいもので、その文化を今に伝える遺跡が多いのも事実なのですが、実はイタリアには中世の建物も多く残っている地域もあるんです。

その代表的な地域の一つがナポリ。

「ナポリと言えば海」というイメージが強く、「ナポリを見てから死ね」という言葉があるように、ため息が出るような美しい景色が有名。

しかしこの都市には「ナポリ歴史地区」という世界遺産もあるほど、海だけではなく、深い歴史的背景も持っているんです。

ナポリもシチリアと同じように、もともとはギリシャ人によって支配されていました。
現在の「ナポリ(Napoli)」という地名も、「新しいポリス(都市)」を表すギリシャ語の「ネアポリス」が由来。

その後古代ローマやノルマン人に支配されたりと紆余曲折を経て、15世紀頃にスペインの支配下に入ることになります。
こう見るととても苦労人(?)な都市ですね・・・。

この苦労の多い歴史の中で築かれた歴史的な建物は、どれも綺麗なものばかり!
その中でも中世に建てられた修道院や城が美しいです。

見出しの下に載せた写真がその城の一つ、13世紀に建てられたと言われているヌオーヴォ城
この堂々とした雰囲気がかっこいい!
今は「目の前で見たらもっと圧倒されるんだろうな・・・」と写真を眺めることしかできないのが悔しいです・・・。

またナポリと言えば、おいしい料理!
特にトマトを使った料理が有名ですよね。
実はこれにも歴史的な背景が関係しているんです。

時は大航海時代
この頃ナポリはスペインの支配下にありました。
大航海時代のスペインと言えば、新大陸(南アメリカ大陸)との貿易で大成功していたのですが、この新大陸から輸入されてきたものの一つがトマトでした。

トマトはスペインの支配下にあったナポリにも入ってきます。
こうしてかねてからイタリアの国民的な料理であったパスタの味付けに、トマトが加わったというわけなんです!

これぞまさに、おいしい歴史・・・。
なんだかお腹が空いてきてしまいましたね。

今夜の夕飯はトマトパスタになるかもしれません!

3.火山の噴火で灰に埋まった古代都市:ポンペイ

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最後にご紹介するのは、古代都市ポンペイ

ポンペイ(ラテン語: Pompeii、イタリア語: Pompei)は、イタリア・ナポリ近郊にあった古代都市。79年のある昼過ぎ(噴火日については現在議論がある)、ヴェスヴィオ火山噴火による火砕流によって地中に埋もれたことで知られ、その遺跡は「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」の主要部分として、ユネスコの世界遺産に登録されている。
Wikipediaから引用)

ポンペイの遺跡は先ほど紹介したナポリのすぐそばにあり、本格的に発掘されるようになった18世紀から、多くの歴史ファンを虜にしてきました。

火山の噴火によって滅んでしまった都市なのですが、実はこの噴火の時に発生した火山灰の下に埋まったことによって、他の古代の遺跡に比べてとても綺麗な状態で残っていたんです!

その灰の下には通りがあり、食堂があり、人々の家や別荘浴場などがありました。
また、別荘の中に飾られていた絵画や、食堂のメニューなどといった文字情報も残っているんです。

今でもこの通りを歩くことができ、当時の街の面影を見ることができます。
ポンペイはリゾート地でもあったので、完全に庶民の生活・・・というわけではありませんが、それでも古代の人々の生活の一部を目の前で見ることができるんです。

なんか・・・すごくロマンを感じませんか・・・?

そして、この遺跡が他の遺跡と比べて最も違っていると私が思うのは、この噴火の時に巻き込まれて亡くなった人々の形が灰の中に残っていたというところです。
つまり、灰によって彼らの「型」が取られ、後に彼らの肉体が消えてもその「形」は残ったということ。

発掘作業ではここに石膏を流し入れて、当時の遺体が再現されました。

人間は古代からお葬式をするという習慣を持っていますから、骨以外が形として残るということはほとんど無いと思います。

しかしポンペイでは、彼らが噴火の時にいた場所で、その時にしていた行動のポーズがわかるんです。

一人でいる人、誰かを守るような体勢の人。
古代なんて遠い昔、親近感なんてあまり湧かないと思いがちですが、人々の形や生活の跡を見ると「やっぱり同じ人間なんだな」と少し思えてきませんか?

一つの都市に古代ローマの夢や歴史がぎゅっと詰まったポンペイ。
ロマンを体現したような古代遺跡は妄想が捗りますね!


というわけで、今回は本気の妄想旅行をお届けしました!
みなさんも一緒に、少しでも旅行した気分になっていただけたら嬉しいです。

この記事の他にも、歴史をもっと身近に楽しく感じられる記事を執筆中。
少しでも興味が湧いたら、ぜひ覗いてみてください!

お付き合いいただき、ありがとうございました!

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