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1度に1つのことしかできない人がどうやって育児と仕事を両立できるというのだ。


長かった戦い=息子の高校受験が終わりました。本人が納得して進むことのできる学校に決まったのでとても嬉しいしホッとしているのですが、

受験終了の“次”こそが母としての受難の始まり、いわば私的本番です。

書類手続き説明会。

書類手続き説明会。

下の子が小学校に上がるのでダブルでやってきます。そして私母親16年目に入るというのに、これら一連の流れがいつまで経っても面白いくらいに苦手なんです。

1mmも心が動かないものに対してアナログな事務的アプローチをしていかねばならぬ。あぁ、これを前時代的と言わずして何と言おうか。

家庭環境調査票
保健調査票
連絡メール登録手順書
居場所作り事業申請登録書
通学証明書交付申請書
学費等振替口座登録書
通学区間証明書
制服作成承り書
PTA関係書類一式

これを
手書きで書いて
ハンコ押して
あるものは直接学校へ
またあるものは郵送
はたまたあるものは業者さんへ手渡しもしくは郵送


これを

これを

これを超絶前時代的と言わずして何と言おうか。
何をか言わんや。

嫌だ嫌だ。嫌だよぅ。嫌だ嫌だ。嫌だよぅ。
脳内地団駄音頭、発動です。

ほんとうに嫌なんです。あぁ、、こんなにも嫌な作業がこの世にあろうとは。この作業のために使わなくてはならない脳みその部位は、できることなら機能させたくないのだよ。

私は色や形の美しさに魅了され、その美しさを私というフィルターを通して具現化したいのだ。そこに心も体も捧げたいのだ。

それこそが今生の魂の希求であるのだ。

家を整え食事を作り、毎日輝く子どもたちと触れ合う。これだけで完結しない世界とは一体なんぞや。私はただただ子供たちを愛している。それだけで完結しない世界とは一体。


だが私は哀しい哉、いや、逞しくも大人になりました。

母親役を買って出ている社会的自覚もあります。美しい子が2人も私たち夫婦の元に来てくれ、人生という心の旅にチームとして参加してくれている。こんな喜びはないでないか。だからこそこのくらい、このくらい、やってやれないことはない。否、やらねばならぬ、粛々と。0.1mmも動かない私の心には無理をしていただき、やるのだ。机に向かい、黒のボールペンを持って無言で集中して処理するのだ。ああだがしかし非常に苦痛で、書類の束が視界に入るのも苦痛。

どうして世のお母さんは淡々とこなせるのだろう。

折しも確定申告時期です。こちらは数年間の心的修行を経て、かなり快適にこなせるようになりました。もっと明確に整理できると確信も得ているので、今後更に機能的合理的効率的にこなせる自信があります。

だが、何だろうかこの学校関係の書類の、無味乾燥で読みにくい文章の羅列は。無駄に太い冊子は。21世紀の媒体として終末の様相を呈しているこれらと関わるが毎に私がどんどん退化していってしまう。そこまで思うのは私が大袈裟なのだろうか。意識をどのように変容させれば組織からの要請に従って一連の作業をサクサクとこなせるのだろうか。40年以上かけて獲得した「我が感情の豊かな放出」と真逆の作業にどう関わればいいのか、退化したのか進化したのか分からない私の脳ではさっぱり分からないです、とひとくさり面倒な文句を脳内で垂れ流した後、やっと諦めがつき、1つの結論に達しました。


どのみち、やらないという選択肢は用意されてない。


家族しか分からない内容を家族以外の人に頼むプランはない。夫は私に輪をかけて事務作業が不得手であるからして夫に丸投げというプランもない。部分的に頼むくらいなら黙々と自分で全部やる方が圧倒的に楽。

つまり、プランは常にAしかないのだ。


これを終えたら本を読む。
これを終えたら美味しいもの食べる。
これを終えたら寝る。


呪文を唱えながら全ての書類を作成し、制服の注文も終え、車で片道40分かかる高校に体育着や柔道着(嗚呼一体何回使うというのか)、ジャージ、上履き、体育館シューズなどなどを注文しに行き、

そしてまずは2月の義務が終了しました。

私の土日が、習い事の送迎と新しい学舎への往復と確定申告で終わったわけです。でもとにかく終わったのだ。素晴らしい。お疲れ様、私。よくやった。爽快だ。


そう思って安眠した翌日の月曜日。


この日は通常通り、娘に制服を着せて、お給食グッズを持たせ、冬帽子を被らせて幼稚園まで送迎すれば朝のタスクは終了でした。



だが、通常通りではありませんでした。

その日は卒園遠足でした。



お給食ではなく、手作りのお弁当が必要でした。園のおかばんではなくて、かわいいミュークルドリーミーのリュックでの登園が必要で、そこにはレジャーシートと、おやつ、お手拭きが入っていないとなりませんでした。

加えて、更に大切なのは遠足なので制服登園ではありませんでした。

体操着登園で、体操帽子を被らせてこなくてはなりませんでした。


戸惑う先生。

戸惑う娘。


スッと力が抜けていく私。


もう。。。。。


だって、もう、確定申告と、仕事の通常業務と、家事の通常業務でほぼフルです。そこに半年前からやんわり構えてた、萎え事務作業が一気に押し寄せてきた2月。グイッと踏ん張ってやっとひと段落したんですよ日曜日に。


次の日が遠足とか。。。。


ほんともう、


抜けちゃうのは仕方ないじゃないですか!!!!!!!!


脳内で高速自己弁護を展開させ、秒速で終了させた私は、

「申し訳ないです。出発は15分後ですね。すぐに近くのスーパーでお弁当とおやつ、除菌ティッシュを買ってきます。」

と伝え、コンビニまで。

いちごサンドとミックスサンド、除菌ティッシュにおやつ、そしてジップロックの小さいものを買って、私のバッグの中にあった小さなトートバッグ型のポーチに入れて、園に向かい、出発5分前に届けました。


落ち込みましたよね。。。。


娘が可哀想で。。。


あぁ、お気に入りのリュックで行かせてあげたかった。
レジャーシートもお気に入りなのに。
卒園遠足、最高のお弁当にしてあげたかった。

体操服はお着替え用に持たせていたから私グッジョブ。


いやでも、、、、


私には無理、ほんと。


先週撮影が終わった時点で、人と人との出会いと繋がりに感動して、歓喜に満ちているので、もう既にそこで頭の半分はクリエイションの魅力に持っていかれているわけです。

本来ならば、全力でもの作りに身を捧げたい。

だが、そこをグッと堪えて通常の家事をこなしているのだ。加えて書類手続き説明会。書類手続き説明会。そこも何とかこなしたよ。

そこへもってきて遠足って。。。。。

私には無理なのよ。


本来1つのことに集中したら他のことはできない性質なのです。


あぁ、、、


救われたい。

救われたし我が心。


救われたいがために、今このようにnoteを開き、一気呵成に書き上げています。


もがくーーーーーー。


もがいているーーーーーー。今日もまた。


「大変だったね」と言ってくれて頭を撫でてくれる夫の存在が、眩いです。ありがとう、いてくれて。あなたのおかげで心が軽くなりました。結婚してよかった。。。。




あ、でも、




あなたが書類全部引き受けてくれたら
私こんな思いしなくて済むんだわ。


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