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ワインとアルコール(その3)〜肩を張らずにフランス15

ウイスキーを忘れてるんじゃないか?と怒鳴られそう。忘れてない。戸棚にはウイスキー、バーボン、コニャック、アルマニャックその他がずらっと並んでいる。ガブ飲みするものでもないが食後酒感覚で日常的にやっている。個人的にはウイスキーよりバーボン。コニャックはまったりと過ごす時間には打ってつけ。手のひらで温め香りを堪能し口の中で転がした後喉越しを楽しむ。他のアルコールではできない味わい方をする。ちなみに « Cognac »は町の名前« Armagnac »は地方の名前。どちらもブドウからできている。コニャックはウイスキーと同等のアルコール度。アルマニャックは « eau de vie »オ・ドゥ・ヴィというさらに度数の強いものが多い。

« rhum »ラム酒と言われて読者の方々は何を思い浮かべるだろう? 何年か前に話題になったジョニー・デップの映画?スタンレー・キューブリックの怪奇映画?カヌレに欠かせないアルコール?
実はフランスではラム酒もウイスキー同様に人気がある。カリブ海上に浮かぶ « Guadeloupe » « Martignique »。フランスの古の植民地で現在の « DOM-TOM Départements d’outre-mer, Térritoires d’outre-mer»海外県とか海外領土と呼ばれる島で採られるサトウキビなどの砂糖が原料となる « eau de vie »。ストレートだとあまり味のない酒だが、香りが高く特徴的なのでパティスリーやカクテルに頻繁に使われる。うちではすでに香りのついた(例えばパッションフルーツやココナッツ)ものを買う。度数が30-40度ほどあるので口当たりが良くても気をつけないといけない。ちなみにウイスキーよりも安価なことが多い。これも戸棚にひと並べ収まっている。

今ではワインもアメリカ産、中国産、南米産と全世界で製造販売されている。先ごろは中国産のシャンパーニュだったかが槍玉に上がっていた。何故かってシャンパーニュとは商品の名前ではなくフランスの地方の名前。それにワインにはみんな « AOC - Appéllation d’Origine Contrôlée »原産地証明がついている。他国で採れたものにAOCをつけるのはおかしな話。嘘をついている上無許可で特許を使用しているようなものだからだ。

フランス人がワインに愛着を持ち、自国産に誇りを持つのは今も昔も変わらない。地球温暖化の影響がワイン畑にも出始めている。今はワインという伝統的な飲み物がフランスの土地から消滅してしまわないことを願うばかりだ。

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