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採用という側面から課題と向き合った1年間

このエントリはiCARE Advent Calendar 2022の投稿です。

昨年のAdvent Calenderの記事を書いてからもう1年ということに、驚きと焦りと汗が止まらないのは置いといて、昨年私は「チャンスの賞味期限」というテーマでnoteを書きました。

今年もチャンスを掴んでいくぞ!という意気込みで、あれこれ手を出し口を出し足は出ないけども心だけはいつも前のめり🔥!という感じでやってきたところ、昨年では考えられなかった良い機会を沢山いただけまして、改めてチャンスは待つのではなく、チャンスに近づくために己で最大限動くことが大切、と身をもって学びました。

さて、今年のテーマは「課題」です。
採用という側面からどう課題に向き合っていったのかを、書き残しておこうと思います。

まず最初に

iCAREでは部門主導のスクラム採用が浸透しており、人事は裏方にいることが多いです。採用人数も膨大のため人事のみで活動することがとても難しいというのはありますが、根本として「一緒に働く人は自分達で探そう」という想いが浸透しているからです。

そのため基本的には面談〜選考〜クロージングまでを部門に協力を仰いでいるため、選考中の質問なども各部門に任せていました。選考後の評価を見て、人事が次のアクションを決め、最後のクロージングまで伴走するということが多いです。

今年の6月からはチームメンバーが2人になったので、思い切って採用のオペレーションから完璧に外れました。そこで見えてきたのが、従来の選考フローに耐えられなくなってきたという課題です。ここからは詳しく記載していきます。

ブラックボックス化する採用の現場

iCAREには元々人材業界にいた方や、これまでの経験から面接がどういうものか分かっている方が多いため、選考に参加してくださる方のオンボーディングを行なってきませんでした。(リソース的にも後回しにしていた…)

そうなると起こるのが、選考がブラックボックス化してしまうということです。それぞれの選考フェーズで必ず押さえなければいけない情報が押さえられず、クロージングフェーズになってから情報を知り、結果採用が決まらないというケースも多々あったり。

部門も沢山あり、それぞれ専門性が高いメンバーが在籍している中、どのチームも同じような選考方法と選考メンバーとなっており、選考の視点が凝り固まってしまうということも多く見られました。

部門主導の採用を!と掲げている一方、全員が納得して採用ができているか?と言われたら100%とは言えない。懸念がクリアにならないまま採用が決まってしまうケースや、本当に来て欲しい人に来てもらえないケースなど、色々な人が採用というテーマに対してモヤッとを感じることになります。

入社後のオンボーディングが手薄になっている

雇用形態を問わずとすると年間100名ほど入社してくれますが、入社後のオンボーディングの手薄さもここで浮き彫りになりました。ここもリソースを理由にあまり着手してこなかったのですが、いよいよ限界を迎えます。

ご縁が結ばれ入社してくれたメンバーが沢山いる一方、新入社員の方が抱く会社への期待値と、会社が新入社員へ抱く期待値の調整が選考中に行えていませんでした。結果としてズレが起きてしまい、オンボーディング期間中の短期離職となるケースもいくつかありました。これは双方にとって本当に望ましくない結果であり、誰がというより人事の責任です。

巷でもよく聞きますが、「人事は採用が決まるまで頑張るけど、入社後は何もしない」というもので、とても耳が痛い。やっていたつもりになってしまっていました。

受け入れ側の既存社員の負担も増え、結果的に何も生まない状態になる。「この数ヶ月は何だったんだ?」という声もいただいたのも事実です。

正直、このフェーズまでその状態のままで「人事やってます!採用ガンガンやってます!」と言っていた自分がとても恥ずかしいのですが、しくじり先生だと思って書いています。書いている今も手汗が止まらなくてドキドキしているw

上記の課題に対して、改善のために施策を走らせました。まだ絶賛PDCAぶん回し高速回転中ですが、軌道に乗り始めた3つを紹介します。

1.ワークサンプルの導入

スタートアップではよく知られているとは思うワークサンプルですが、これを機にiCAREでも導入を決めました。

これまでは「面接を経て一方的に数人がジャッジをする」のみでしたが、ワークサンプルの導入により、入社後の関わりが深くなるだろうメンバーが自分の目でマッチ度合いを測り、納得をしたうえで次のステップに進められるようになります。

1時間程度のディスカッションをどのチームでも必須とし、お題はそのチームごと、時には候補者ごとに異なります。面接だけでは知れない側面を知る機会となりました。

もちろんiCARE側のメリットはあるものの、候補者としても普段の議論姿勢と近いものを見ることが出来、チームへのマッチ度合いを確かめられる機会になります。

8月から実施開始後、現在まで約30回ほど行われています。これがまた面白いもので、役員や部長を通ってきた方が、メンバーのワークサンプルではマッチせずとなってしまうケースもあったり、メンバーが違和感を覚えたワークサンプルに対し、候補者自信も違和感を覚え、お互いがマッチしないという結論を出したり。これは面接だけでは得られなかった効果だと思っています。

2.リファレンスチェックの導入

これもスタートアップでは大分浸透し、標準となってきたように思います。
今年に入ってから導入はしていたのですが、この夏で大幅なアップデートを行いました。

具体のやり方は伏せますが、複数の質問や観点から、面接で気づけなかった候補者の良い点、課題点について知ることができます。このリファレンスチェックを経て思うことが、数回の面接では相手のことを深くまで知ることは本当に難しいということです…。

現在全員ではなく特定の役職以上から実施を行なっており、リファレンスチェックフェーズでの辞退率は1割程度で、導入時に懸念していた「リファレンスで辞退になるのでは?」というのはあまり影響はありませんでした。これは素直に驚きました。(もちろん対象となりえる方には早い段階で伝えています)

9月頭のアップデート後は10件ほど実施されています。この後の3つ目の施策に繋がるのですが、期待値の調整という点でも非常に役に立っており、アップデートして良かったと感じています。

こんな感じでGoogle Formで運用しています

3.プランニングシートの導入

晴れて内定となった際、各種条件面の通知はもちろんするのですが、それに加えて新たにプランニングシートというものを導入しました。

これまでの選考で知った情報を元に、入社後1,3,6ヶ月を期間とし、オファーポジションで求める期待値を記載しています。懸念がある場合、正直に伝え、いつまでにどうなって欲しいかの詳細も記載しています。

入社後の年収に対して、「期待値をどれくらい達成していれば査定のタイミングでどれくらい上がるか」という点も記載し、期待値調整における一つの目安としています。

双方の期待値調整という面で役立っていますが、新入社員側からも「いつまでに、XXというラインまでは必達と分かるため、やりやすい」というFBもいただいています。

個人的に、自分自身が過去に期待値の調整ミスが原因で早期離職を考えたことがあるので、少しでもその要素を無くしたいと思っています。今ある内容から更にアップデートも考えており、年明けくらいには反映する予定です。

キングオブ雛形みたいなやつ。一応マスキングしたけど(画質粗め)

4.入社前〜入社後3ヶ月のオンボーディング

オンボーディングが手薄すぎる問題ですが、採用チームのメンバーにPJを任せ、オリエンテーションの強化と入社前のサポートを手厚くしました。ほぼ関わっていないのでひたすら感謝を伝えるコーナーになってしまうんですが、ここも影響が大きいです。

入社時のオリエンの内容を刷新し、人事が新入社員との接触頻度を増やす、オリエンで関わって欲しい人と接点を設けるための制度を導入する、実施することを型化する、といったいろんなことをやってきました。

ここは同じ部署のとしさんにもPJに入っていただき、これまで組織を見て来た人の観点を十分に反映してもらいました。

入社後オリエンがひと通り済むと、人事との1ヶ月面談、3ヶ月面談を実施しています。現在の状態を点数で表してもらうのに合わせ、先ほど3で作成したプランニングシートと現在を照らし合わせ、乖離が起きていないかをヒアリングしています。

ヒアリングしつつ、ちょっとした雑談なんかもして、皆が入社後に何を考えているのか、人事としてどうサポートできるのか?を毎回知る良い機会になっています。ここで出た課題をチームにFBし、更に改善のサイクルに乗せるということをやっています。

オンボーディングは新入社員だけにフォーカスされがちですが、受け入れ側の負担を減らしていくことも大切で、双方にとって良いオンボーディングになることも目指しています。

その後

正直、8月からやった施策が「完璧に成果出ました〜!」とは絶対に言えません。こういったものはそんなにすぐ組織に反映されるかというと、そうではないですよね。数年単位で分かってくるものなので、根気強く引き続きやっていこうと思います。ただ、前よりすこ〜〜〜しは改善したのではないか?と思います。やらんよりやる、チャレンジするの精神です。

ぐんぐんと拡大していき、いろんな壁にぶち当たる組織を少しでも良くしようという想いだけは変わらず持っており、採用という側面から課題を解決し、組織を良くできるように今後もやっていきます。採用が上手くいかず、その先の制度だ何だってのは意味がないということを痛感しています。

直近だと人事制度のアップデートがあり、それは上長の雄介CPOが筆を走らせたこちらのnoteをご覧ください。

終わりに

課題というものは永遠に積み上がっていくので心が折れそうになる瞬間は多々出るのですが、なんやかんや楽しく毎日を過ごしています。

SaaS冬の時代みたいな言葉も聞きますが、まだまだいけるんじゃないかとはずっと思っています。代表の洋太さんがよく言う「いっちゃお!」というワードが結構好きで、来年もその精神でブルトーザーのように突き進もうと思います。

そして一緒に課題に向き合ってくださる人事を募集しています。
想像の100000倍大変だとは思いますが、楽しいよ!一緒にやりましょう!

もちろん、その他ポジションも大募集中です!
カジュアル面談からでも歓迎です。是非下記リンクよりエントリーください🔥


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