劇団ラフテール「サティスフィクション」販売脚本※”嘘”をテーマにしたソーシャルコメディ
劇団ラフテール第9回本公演「サティスフィクション」
「オープニング」
1ベルの後にセンターの椅子に一人誰かが座っている。
本ベルが鳴る
夏生(後に出てくるアンチ探偵)が出てきて
夏生 本日は「サティスフィクション」へご来場いただき誠にありがとうご
ざいます。あ、この人が喋ると思いました?すいません私です喋るのは。騙されました?
(座ってる人に)あ、もう大丈夫です。
別にね、あの人が喋るとは一言も言ってませんから私は。私、嘘言いませんので。
12月公演ということでね、一年というのはあっという間ですね。2030年ももう終わりですよ。寒いですね~大丈夫ですか?
今からいくつかの短編をご覧いただこうと思うんですけれども。注意点の補足がございます。
お子様連れのお客様もいらっしゃるかと。万が一お子様は泣いてしまっても今日集まってる方は全員もれなく優しいので安心してください。
ロビーとの出入りも自由ですし、モニターもありますので。落ち着いたら戻っていただくなどしてもらえればと思います。
(OPの曲流れる)
あ、曲が流れてきたということはもう始まるということですね。では私は私の準備がありますので……(ハケ際に)あぁあとあの~、コメディですから。笑ってやってください。それでは。
暗転
❶「暗黙の誤解」作:原田和真
上田
木下
オフィス
木下、いくつかの書類をカバンに詰めて、出て行こうとする。
上田、登場。
木下 ほ、本当なんです聞いてください!
上田 まだなにも言ってないけど?
木下 あ……。
上田 どうしたの?何かあった?
木下 いえ、なにも。お疲れ様でした。
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