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記事一覧

星屑になりたい

星屑になりたい

空に輝ける星の一つ

のめり込み
打ち込み
弛まず
努力して

あの
満天に輝ける星々の
一つになって

この世を去りたい

転石

転石

転がることで、僕は自己を表現した
コロコロころころ転がることで、僕は世界を探索した。
ころころころころ転がることで、愛着を確かめた。転がることで世界に包まれ、受け止められることを求めていた。

詩人

詩人

僕は紛れもなく詩人だった
旅の途上で、からだ一つで言葉に向き合い
誰の承認も求めずに詩を紡いでいた

僕はあのとき確かに詩人だった
浮かんでくる言葉を形にして
僕が生まれた意味を紡ごうとしていた

僕はあのとき詩人だった
たった一人でこの世界の中で
僕という存在を確かめようとしていた

氷の刃

10年経っても、10年目なのに

僕が働いてきた10年を、そんなふうに詰らないで

10年経っても、10年目なのに

僕が生きてきた10年を、そんなふうに貶さないで

10年経っても、10年目なのに

僕が駆け抜けてきた10年を、知りもしないで

僕の胸には、幾本の氷が刺さり、鮮血を出している

幾筋の傷跡が、生々しく残る

胸に刺さった氷の刃は、生きてきた証

それは僕自身の印、アイコン

胸に

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詩の試論

詩を書くとき、詩を書きたいと思う感じに触れている。それは種のように発芽して成長し、やがて詩や散文の形で表現されることを望んでいる。感じていることは書き表され、読まれることによって確かめられ、織りなす綾のように複雑に精緻化されていく。それは、読む人の内省を促し、内にも外にも広がっていく。詩を書くことは、体験のエッセンスを感じてそのミニチュアを作ることだ。体験の核となっているパターンは、比喩、意味、ニ

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私のランニング論 空への助走

はじめに ランニングについての理論はたくさんあるが、それらは文化や信条、理論背景、その影響下にある人によって違うものであり、唯一の正しいものはないようである。私のランニングは、太極拳やヨガをはじめ、私が学んだり体験したことを、私なりに統合しており、風変わりで変わっていると考えていた。また、ランニングプロセスについて書かれているものはあまりなく、ランナーの意識が走る中でどのように変化しているか、どの

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虹をかける

虹をかける

思春期になって、友達に友情を超えた気持ちを抱いたとき、変だとか普通じゃないという考えと僕の中の感情や衝動が葛藤していた。

同性を好きになることは理屈ではなく、純粋な憧れや気持ちに基づいており、人と人を結び付けて、境界を超えて、相互作用を促進していくことだ。

自分の中に生まれた感情を、うそ偽りのないものだと信じることは、途方もないことに思えた。誰に、いつ、どのように、表現したらよいのか。誰の、ど

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曙光

曙光

太陽の定期的な運行が、不定期なシフトの僕を励ます。早出するとき、ひんやりした空気の中、曙光が差してくる。それはぼんやり大きくて、目に眩しいオレンジ色。その鮮やかな色彩に、神の啓示を感じる。気持ちがシャキッとして、駅に向かう勇気や元気が湧いてくる。

曙光の根源について瞑想し、その光に照らされて僕の身体が賦活する。僕と曙光は相互作用し始める。この光は、地球が生まれた時から差している光であり、太陽系の

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シャバーサナと私

シャバーサナと私

シャバーサナをすると
一連のヨガの動きの余韻が、からだ中に広がり
私の中の私の、凍結され、停止されたプロセスが動き出す

それは自然で、セラピューティックで、
スピリチュアルで、静謐な時間だ

私の中の魂の働き、内なる自己に気づく
閉ざされた内なるからだのプロセスの停止が解除され
保存されていた記憶や動きが活動を開始する

空気のような、エネルギーが
本来の、うそ偽りのない私が、存在の根源から

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春の気配

春の気配

道端や軒先に咲く花に目を奪われる
いのちがそこにあるのを感じて
慈しみや愛おしさを感じる

そこには春の出会い
いのちや未来の気配がある

新緑が芽吹き、風に揺れ、日に照らされている
葉が擦れあい、きらきら光る様子や、
重なり合い、膨らむ、その佇まいに豊かさを感じる

そこではいのちのふれあいやハーモニーが、
新しい意味や未来の予感が生まれ
とどまることなく進展していく

天と地の裂け目

天と地の裂け目を見つめる
意識と無意識の間を行ったり来たりして
吸い込まれていきそうになる

僕は僕に寄り添ってあげよう
僕が僕の友達であるように

越えられない壁にぶつかったときも
その前で打ちのめされそうになっている僕に寄り添ってあげよう

その苦悩や苦痛に優しいいたわりの気持ちを贈ろう

老いることや病むことを経験して不安や孤独を感じている
僕自身に優しく友達のようにただ一緒にいよう

人生を癒す

人生を癒す
生きてきたことをまるごと抱きしめて
よく生きてきたねと労う

ハートを癒す
感じていることをまるごと受けとめて
どんな自分もOKだよと伝える

感謝の気持ちを伝える
生きていることや生かされていること
つながりやサポートに

ありがとうと伝える
脳やからだや感情や苦しみや
努力や困難や苦悩に

詩が生まれる

詩が生まれる
聞き耳をたてるとき
本来の面目から
言葉が立ち上がる

詩が生まれる
耳をすませて
性別のない命に目覚めるとき
言葉が生み出される

詩が生まれる
生命の台座から
今を生きようとするとき
詩が生み出される

詩が生まれる
生命の格納庫に
僕は出たり入ったりして
言葉を紡いでみる

詩が生まれる
生きていることと死ぬことが
繋がったとき
詩が生まれる