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冬の夜のお楽しみ。

2023年12月30日。
晩秋から初春にかけて、夕暮れ時の、鮮やかなピンクから、オレンジ、金色、黄緑色、水色、青・・少しくすんだグラデーションの空に映える、葉の落ちた樹木の、黒々とした幹や枝にいつも見惚れてしまう。
それが夜空に変わっても、ミッドナイトブルーの世界に影絵のように浮かぶ木々のシルエットと、その隙間から見える星にときめきを感じる。
そんな詩的な情景が好きだ。
子供のように「うわーー!綺麗!」と感嘆の声が出てしまう。
地球に生まれたことに喜びを感じる瞬間だ。


私は都会っ子だが、子供の頃は道端で落ち葉を燃やして焚き火をしている光景をよく目にした。
レレレのおじさんが使っている箒と同じ種類の箒で、私も庭や家の前の道を掃除したっけ。
風情があったのオ。

でもでも、昔と変わらないのは、寝る前にお湯を沸かして湯たんぽをベッドに入れていること。
暫くして、「さあ寝るぞーー!!やっほーー!!」と言いながら(本当に言っている)、飛び込むようにベッドに潜り込むと、ホワ〜ッと暖かい布団が体を包み込む。
「最高!幸せ〜〜〜!♡」(これも本当に言っている)と思わず声が出るってもんだ。
これは電子レンジで温めるタイプの湯たんぽではダメなのだ。
お湯を沸かすところから遠足は始まって・・じゃなかった、湯たんぽ道は始まっておるのじゃ。
水を汲んで電気ポットに入れ(そこはヤカンじゃないんかい)、お湯が沸くまで待つ時間もなんだか楽しい。


そして暖かい布団にダイブする前に、グリューワインを飲む儀式も待っている。

年間何冊かしか本を読まない私が
興味をそそられた一冊。
これは90人の文豪たちが「やる気が出ない」まま執筆活動に悶絶し、締切の恐怖に追い込まれた時に生まれた言い訳本。
なかなか笑える。
金欠&就活という締切が迫っているにも関わらずやる気が出ない、
今の私そのものなのだ。

グリューワインはドイツ語で、ヴァン・ショーはフランス語、ホットワインは和製英語、英語ではモルドワイン、北欧ではグロッグ…そこまでは知っていたが、イタリア語で「ヴィン・ブリュレ」、スペイン語では「ヴィーノ・カリエンテ」とは知らなんだ。
私が飲んでいるのはドイツのものだけど、各国の皆様、グリューワインが好きなのね。


それからそれから、バスソルトを湯船に投入するのも楽しみの一つ。
毎晩使うのは私にとっては贅の極みであるから、週に1回、もしくは2週間に1回の、ささやかな庶民の娯楽である。
いざその時が来たなら浴室の電気は消し、キャンドルもしくは防水のコードレス照明を灯りに、指の腹に硬く皺が寄りまくるまで湯船に浸かりまくる。
軽く貧血が起こる程度まで必死で満喫したら、真っ赤な顔で髪をペッタリと頭に貼り付かせ、よろよろと壁に手をつきながら、徐に「…いいお湯だった…」と湯船から立ち上がるのだ。
バスソルト1つでこんなに無茶をするんだものなあ。ははは。

タオルの買い替え時がわからない。
今のタオルは去年購入したが、
その前は2012年に購入していた。
10年使った。
しかも楽天で390円のやつ!
肌触りは軽石に近くなり、ガリガリとしていた。
刺激的。

今、腹巻きが欲しいと思っている。
薄手で肌に優しいシルクなんかがいいかもしれない。
それを手に入れるには、〆切り前にやる気を出さなくては。




サポートしても良くってよ。