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文系×大学院:文学専攻も大学院進学という選択肢はある

こんにちは♫

文系の学部に所属している大学生で、就職に悩んでる方、将来像が明確でない方が少なからずいらっしゃると思います。

そんな方々に、「文系でも大学院という選択肢があるよ」「文系でも大学院に行くメリットあるよ」と知って頂けるような記事を今回は書きたいと思います。

私なりの見解ですが参考にしてみてくださいね✨

※私事で申し訳ありませんが、修論を書き終えました👏!!
修論執筆やその他の勉強が忙しく記事の更新が遅れてしまいごめんなさい🙇‍♀️

文学専攻の大学院って何するの?

1:授業(言語学・文学・文化の3つの分野を1年次は満遍なく、2年時は必要単位分のみにしたので種専攻の文学の授業だけに絞って履修しました。)

※ちなみに私の専門シェイクスピアの授業では、テクストの翻訳を通して指摘できる点を探し、問題提起したりや先行研究のまとめをしたりします。それに対して先生がコメントしたり、一緒に議論したり、その箇所に関する必要な専門知識を教示してくれます。

2:ライティング・リサーチスキルの向上(授業や研究指導の時間を通してアカデミックな論文を書く手順・方法・スキルを身につけていきます。)

3:修論執筆(もはやこれがメインイベントと言ってもいいでしょう。これが書けてやっと修士号が取得できるので。上記2番の延長で修士課程の集大成、修士論文を執筆します。基本的にはトピック探し、参考文献探し、論の構成立て、結論、全て自分で模索して完成させます。先生は困ったとき正しい方向に導いてくれるアドバイザーのような役割です。)

基本的にはこの3つが文系大学院で行っていることです♫
学部の授業とはちょこっと違いますよね!

文系大学院で身に付くのは専門知識だけ?

専門的知識を培う過程できっと以下のような力が相対的に身につきます。

・問題発見・提起力
・リサーチ力
・クリティカルシンキング力
・文章構成力
・論理的思考力
・プレゼン能力+資料制作力
・語学力・語彙力

などなど

挙げたらキリがありません。まだまだあると思います。

最近働き方が激変して多くの人が年齢問わず起業したり、転職したり、昇進したりしている現代社会にはまず必要なスキルだと思っています。

実は、スーザン・ウォシッキー氏(現 YouTube CEO)やスチュワート・バターフィールド氏(現 Slack CEO)、リード・ホフマン氏(LinkedIn 共同創業者、元CEO)などは文系大学院出身なんですよ!

研究をするということ自体が上記のスキルを実際に経験することでもあるので、必然的に使えるスキルとして身につきます。

そしてこのようなスキルは
①日々の授業
②修士論文の執筆
の二つでしっかり身につきます。

  • 修士論文執筆にあたり、まずは自分でトピックを探してきます。関心のある分野から、これはアカデミックな論文として正当なトピックか、着眼点が興味深いものかどうかを自分で見定めながら先行研究を元に模索します。

  • ある一つのことを多方面から捉えて新しいアプローチができないか探っていくため、広い視野で物事を考える力がつきます。

  • 適切な先行研究を探してくることも結構大変ですが、これもまたリサーチ力を培うことができます。論文に活かせる参考文献を探すことは簡単そうに見えて意外とセンスと能力を必要とします。

  • アウトラインを作成し、論理的かつ説得力のある構成になっているかを確かめます。家づくりでは骨子はとても大事で、そこをちょっとでも間違えると家は崩れてしまいますが、論文のいいところは多少のずれなら後からでも修正可能な所です。柔軟に適応していけるかがポイントです。

  • ①の日々の授業でも、②の修論執筆過程でも、スケジュール管理は非常に大切です。達成可能なゴールを日々作成し、適宜修正を加えて、実行する。例えば今日は「授業の予習と論文一本読む、時間あれば仏語のチャプター7を勉強する」と具体的かつ達成可能な目標を設定して実行する、という具合です。私は色々見越して計画的に修論を進めたため、(紆余曲折はありましたが)修論締め切りの3週間前に一旦完成させることができました!

専門的な研究論文を書くことで、専門知識はさることながら、実生活に応用可能なスキル(それは企業で働く上でも、自ら起業する上でも、チームを引っ張る上でも、生活する上でも応用可能)を複合的に身につけられると思っています。

文系大学院生は就活にどう響くか

「文系専攻で大学院に行くことで就活が人より2年遅れるが不利にはならないか」
「就活で強みになるのか」

このような質問はよくされます。

例えば、理系だと実験して研究して知識・技術の向上を図って論文を書いて専門職へ…というキャリアのイメージもなんとなく想像できるんじゃないでしょうか。

(理系といっても必ずしも全員がこのイメージ通りの研究とキャリアパスを通るわけじゃないのですが)

それに比べて文系は、就職にどう繋がるの?実際文系の研究ってどうやってするの?何が身につくの?と実態があまり知られていない気がします。

でも実際は、文系院卒生は本当にさまざまな業界で活躍している方が多いです。出版社、商社、マスコミ関係、美術館、コンサル、教育機関…

それなのに、「文系大学院」「就職先」で調べるといろんなサイトが次のように言っていて大変驚きました。というかショックでした。

専門知識が直接仕事で活かせないから不利になる
・文系大学院卒だとコミュニケーションが苦手な人が多いというイメージを持たれやすいから不利になる
視野が狭くなっているから不利になる

確かにこういうイメージを持っている人がいるのかもしれませんが、その誤ったイメージを普及してしまっては全く意味がないし全然文系大学院進学希望者+在学生の支援になっていないと思いました。

ちょっと調べただけでこのようなことばかり出てきてしまったら、多くの学生さんが文系大学院に進学することにためらいを感じてしまいますよね。

イメージを変えていきたいなってより強く感じました・・・。

結論を一言で言うと、「就活で強みになるかどうかは大学院にどういう目的を持って進み、どうその2年を使ったか」だと思います。

→ちなみに、これは文系だからというわけではなく、何をするにしても大事なマインドセットです。

逆にいえば、文系大学院に進学したことをかなりの強みにできますよ!!ということです。この競争社会を戦うための武器にできます!!!!

特に、上記の身につくスキルを見ていただければわかる通り、文学専攻の大学院で学べることは実際の社会に出てから役立つことばかりです。

「大学院」という1つの選択肢

文学研究では、物語内の架空の世界に生きる、現実の私たちと同じような人々を通して「言葉」を分析します。

(実際にアカデミックな分析をする際は物語内の登場人物に感情移入してはいけないんですけどね…笑)

私は中でも、テクストから想起されるイメージを研究しています。

詩は絵のように
Ut pictura poesis

ホラティウス『詩論』

言葉には単なる文字以上に視覚的にも刺激を与え、心を揺さぶる力を持っていると考えています。

この言葉の威力とそれに伴う魅力に触れたとき、文学研究をしていてよかったなと感じます。

そして、日々の生活にも応用していこうと実感します。

たった2年ですが、キャリアを築く上で自分の考えの基盤が形成されたような時間だったと思います。この2年は、私は決して遅れだと思いません。

次のステップに進むために必要な時間でした。

もし、自分の感覚よりも時間が早く進み過ぎてしまっていると感じ、気持ちの準備が整っていなくて時間が足りないのであれば、立ち止まってみるのもいいかもしれないです。

私も大学院へ進んで、他の友達よりも少し長い時間学生生活を送りました。当初はこのペースで大丈夫かなと焦りもしました。でも、今はこの2年があったから自分が本当にやりたいことが明確化したと思います

自分で時間を作る手段の一つとして、私は大学院をお勧めします。もちろん、全員にとって大学院の道がベストとは限りません。

大学院の道も決して簡単なものではないですし休憩ができるわけではありません。

ただ、大学院の2年でできることが増えます。学部の4年間でできなかったことに挑戦できます。

みなさんの人生の選択肢に、「大学院」の道も追加されますように…✨

そして何より、みなさん自身にとって最適な選択ができますように…♫


Thank you for reading my short article!
Happy holidays everyone and Happy New Year!


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