マガジンのカバー画像

Trip

30
フィンランド旅行に役立つ、現地の情報やおすすめスポット。
運営しているクリエイター

記事一覧

Trip|写真で旅する冬のフィンランド 〈02.クリスマスマーケットと聖ルシア祭〉

2022年の12月、4年ぶりのフィンランドに行ってきました。前回のセイナヨキに続き、今回は旅のもうひとつの目的、クリスマスマーケットと聖ルシア祭の様子をお届けします。 フィンランドに到着した翌日、12月1日にスタートしたヘルシンキ大聖堂前のクリスマスマーケット。うっすらと雪がかかる三角屋根がずらりと並ぶ様子に心が弾みます。 さっそくマーケットの中へ。三角屋根のブースには、さまざまなクリスマスの飾りやプレゼントにぴったりな雑貨たち。 多くの人で賑わう広場。ペットもクリスマ

Trip|写真で旅する冬のフィンランド 〈01.アアルト建築が集まるセイナヨキへ〉

2022年の12月、4年ぶりのフィンランドに行ってきました。このコラムでは、旅の中で私がみつけた冬のフィンランドのかけらを、2回に渡り、みなさまにお届けします。 この旅の目的のひとつ、それはアルヴァ・アアルトの建築を巡ること。そこで今回は、ヘルシンキから電車で3時間ほどの場所にあり、アアルト建築が集まる地方都市、セイナヨキの様子をご紹介します。 時計塔を目印に、さっそくセイナヨキの中心部にあるアアルトセンターへ。ここは、教会、市庁舎、図書館など、アルヴァ・アアルトが設計し

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈14. Ipi Kulmakuppila〉

惜しまれながらも夏が秋にバトンタッチをした、フィンランドの10月。木々は少しずつ、緑から黄色やオレンジに衣替えを始めました。 友達と会う時、仕事の打ち合わせをする時、少し集中してひとりで作業をしたい時。 どんな時もいちばんに浮かぶ、とっておきのカフェ「Ipi Kulmakuppila(イピ・クルマクッピラ)」を今回はご紹介します。 背の高いガラスに囲まれた天井の高い空間に、たっぷりと差し込む太陽の光。席数が多く、それぞれがお気に入りの席で、思い思いの時間を過ごしている様

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈13. Kahvila Sävy〉

太陽が顔を見せてくれたと思いきや、急に土砂降りになったりと、忙しい空模様のある日。 カフェでブランチをしながらお仕事がしたい気分になったので、トラムに乗って出掛けました。 今回ご紹介するのは「Kahvila Sävy(カハヴィラ・サヴュ)」。 ヘルシンキの人気ロースタリー「Good Life Coffee」のオーナーが、2014年にオープンしたカフェです。 このカフェが位置するカッリオは、以前ご紹介したWay Bakeryもある、おしゃれに敏感な若者が集うエリアで、住

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈12. Bakerika〉

汗ばむ日が少しずつ減り、夏の終わりが見え始める、ヘルシンキの8月。 しばらく続いた雨が止み、これはチャンス!と今年の夏にやりたいことのひとつをこなしに出掛けることにしました。 向かった先は、去年オープンした人気カフェ「Bakerika(バケリカ)」。 オーナーのエリカさんは、カフェをオープンする前からケータリングやバースデーケーキに定評があり、満を持してこのお店をオープンしました。 パステルブルーを基調とした優しい雰囲気の店内に、昼下がりのあたたかい日差しが差し込みま

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈11. Jädelino〉

フィンランドの人たちは、アイスクリームが大好き。 一人当たりのアイスクリーム平均年間消費量はなんと14リットルで、世界5位、ヨーロッパで1位の多さを誇ります。 夏に外で太陽の日差しを浴びながらはもちろん、冬でもコーヒーのお供やサウナ後のクールダウンにアイスを食べていることが、その秘密かもしれません。 夏限定で公園に出現するアイス屋さんのワゴンには行列ができ、住宅街にはレトロな音楽を流しながらやってくるアイスクリーム屋さんの車の姿。どちらも夏の風物詩です。 こうしてコラ

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈10. Hakaniemen Hallikahvila〉

映画『かもめ食堂』にも登場した人気スポット、「Hakaniemen Kauppahalli(ハカニエミ・マーケットホール)」をご存知でしょうか。 ヘルシンキのハカニエミというエリアにあり、地元の人にも観光客にも愛される老舗市場ですが、1914年から続く建物は老朽化が進んでおり、約5年もの長い間改修工事が行われていました。 その間は規模を縮小した仮設市場で営業していて、少し物足りなさがありましたが、最近ようやくリニューアルオープンし、賑わいを見せています。 今回は、そんな

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈09. Levain〉

名残惜しそうにずっと残り続けていた雪はすっかり溶け、やっとヘルシンキにも春がやって来ました。 太陽の光が街を包み、色とりどりの小さな花たちが道端に咲き、人々も動物たちも浮き足立つこの季節。歩いているだけで思わず笑みがこぼれてしまうようなしあわせに満ち溢れています。 暗く寒い冬は出無精になってしまいがちなわたしですが、そんな春の陽気に誘われて訪れたのは、ベイカリーカフェ「Levain(ルヴァン)」。 ヘルシンキにある3店舗の中でわたしがいちばん好きなのは、海の近くにある、

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈08. Maja Coffee Roastery〉

外の気温は、まだまだ0度あたりを行ったり来たりしているヘルシンキ。道には今も雪が積もっていますが、たしかに春が近づいていることを太陽の光が教えてくれます。 そんなある日、お友達を誘って、わたしにとって特別な存在のカフェに行ってきました。 写真に写り込んでいるお友達のワンちゃんも一緒に行った先は、「Maja Coffee Roastery(マヤ・コーヒー・ロースタリー)」。 この小さなカフェは、レフティサーリという、ヘルシンキからエスポーへ行く時に通る島にあります。 カ

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈07. TeeMaa〉

ヘルシンキでは今、コーヒーだけでなく「お茶」が密かなブーム。 そこで今回は、新しいティールームが続々とオープンする中で、特に人気のスポットをご紹介します。 お店の名前は「TeeMaa(テーマー)」。ヘルシンキの中心地、カンッピ駅から徒歩8分のアクセスしやすい場所にあります。 店名は、直訳すると「お茶の世界」でしょうか。余談ですが「Maa」は「世界・国・田舎・土・地面」など、10個以上の異なる意味を持っていて、インターネット上で話題になるほどの不思議なフィンランド語なので

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈06. Patisserie Teemu Aura〉

新しい年を迎え、太陽の光が雪景色に反射してキラキラと輝く時間が伸びてくると、フィンランドの甘い季節のはじまり。 この時期にしか食べられないフィンランドの伝統スイーツ「ラスキアイスプッラ」と「ルーネベリタルト」を、街のあちこちで目にするようになります。今回は、そのどちらもとびっきりおいしいカフェ「Patisserie Teemu Aura(パティスリー・テエム・アウラ)」に行ってみましょう。 ヘルシンキ市内に数店舗ありますが、今回は1ヶ月ほど前にプナヴオリというおしゃれなエ

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈05. Johan & Nyström〉

冬の日差しがとても貴重なフィンランド。 寒くなると出不精になりがちなわたしですが、珍しく太陽がお目見えした週末は「お出掛けしないともったいない!」と身体がうずきます。クリスマス前のとある週末もそんな貴重なお天気に恵まれたので、街へお散歩に出掛けることにしました。 ここ2年間、ヘルシンキ大聖堂前のクリスマスマーケットは中止になっていたのですが、やっと今年は開催。 真っ白な雪と青い空に浮かび上がる大聖堂、大きなクリスマスツリー、カラフルなメリーゴーランドやキラキラと輝くイル

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈04. Way Bakery〉

ヘルシンキのおしゃれな若者が集うエリア、カッリオ。 くまの銅像が目印のカルフプイストから歩いてすぐ、カッリオ図書館の裏にあるのが、おしゃれに敏感な若者を中心に大人気の「Way Bakery」。ヘルシンキの「今」を感じるのにぴったりのスポットです。 11月はフィンランド語で「Marraskuu(マラスクー)」、直訳すると「死の月」を意味します。これはまるで自然が死んでしまったように見えるからだそう。少し前まで美しい紅葉を魅せてくれた木の葉は全て落ち、日照時間はぐっと短くなり

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈03. Konditoria Hopia〉

近頃のヘルシンキは、秋もすっかり深まり、連日の雨で落ちた色とりどりの枯れ葉たちが、カラフルな絨毯をつくって街に彩りを添えています。 貴重な秋晴れの空がどこまでも続くある日、短いフィンランドの秋が去ってしまう前にと、ヘルシンキ中央駅のすぐ裏、トーロ湾沿いのヘスペリア公園にお散歩に行きました。一面が黄色に染まるこの公園は、秋のお散歩にうってつけの場所です。 そこから西に真っ直ぐに伸びた、ヘスペリア・エスプラナーディ公園沿いにある、地元の人々に半世紀以上も愛され続ける老舗ベーカ