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【クオルスの提携ワイナリーを訪ねて 2】トスカーナの山あいで姉妹が作る「ブルネッロ」

くねくねと続く山道を地図を見ながらしばらく走り、とうとう道が舗装路から荒れた砂利道になり不安になりかけた頃に到着した“イル・ボスコ・ディ・グラツィア”。LaPassione!編集部が、カンティーナ「イル・ボスコ・ディ・グラツィア」IL BOSCO DI GRAZIAをIL BOSCO DI GRAZIAを訪れたのは2019年のこと。

クオルス・リストランテが現地で出会い、彼らの情熱(Passione)や人柄、品質に共感し、提携しているスクアドラ・クオルス(チーム・クオルス)の作り手達。どの提携先もファミリー経営で規模が小さいものの、伝統的な製法と技術でクオリティの高い本物を作り続けています。スクアドラ・クオルスの一員で、クオルスが提携しているワイナリーの1つをご紹介します。

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迎えてくれたのは妹のジュリア。ここはジュリアと姉のエリザベッタが切り盛りしていてるカンティーナ。「今はブドウの葉っぱの剪定作業の季節なの。こんな格好でごめんなさい」とTシャツにパンツスタイルで、ちょうど収穫間近のブドウ畑を案内してくれた。山地の中にある広大なブドウ畑は、秋とはいえ日差しはかなり強い。

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ジュリア(写真右)「この土地のテロワールがブドウに独特の個性を与え、ワインの持ち味になります。特にこの地域は昼夜の寒暖差の大きいことが特徴的で、ワインの味わいに大きく影響しています」。

畑を巡る途中でジュリアのお嬢さん、14歳のガイア(写真左)も合流。英語が苦手というお母さんはの代わりに、取材のサポートをしてくれた。ガイアも普段からブドウ作りの作業を手伝っているという。

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多い時で10人程いたこともあったが、今はほぼ家族だけで、女ばかりでブドウとワインを造っていという。カンティーナ名の「Grazia」も母の名前が由来だ。

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ジュリアと娘のガイア。ガイアが手に持つのがスペシャルワイン。「ボーイフレンドはいるの?」と聞いてみたが「エヘヘ」と笑ってごまかされた。クオルス・リストランテとの繋がりについて聞いたところ、ジュリアはこのように答えてくれた。

ジュリア「私たちのワインには、女性の造り手の良さを含めて、ワインに対する思いや理想が込められています。そんな情熱をしっかりと受け止めてくれるのがクオルスの皆さん。ラベルのデザインから含めて思いの丈を込めて作った“ブルネッロ・ドーロ・スペシャル・ エディション2012”を発表した時にも、真っ先に買い付けの名乗りを上げてくれたのが彼ら。嬉しかったですね」。


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右から4本目のブルネッロ・ドーロ・スペシャル・エディション2012は、グラツィアの理想を体現する最上の造りの一本。黄金のラベルは、職人が一枚一枚手作りしている。

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カンティーナの外壁にはグラツィアのワインラベルと同じ、女性のイラストが描かれていた。

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試飲もできるため、カンティーナ巡りのツーリストが訪れ、楽しい試飲会が始まった。写真はミュンヘンから来たというご夫婦。

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カンティーナの壁には、ジュリア、エリザベッタが子供の頃のブドウ畑での家族写真が飾られていた。

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「タカナミからのプレゼント、大事に持ってます!」とジュリアが高田城が描かれたハンドタオルを見せてくれた。


ークオルスとの繋がり QUALS×Il BOSCO DI GRAZIAー

「特別なトスカーナワインを探してくる」。お客さまとの約束で行き着いたのが、ブルネッロの名手、ボスコ・ディ・グラツィアでした。初めて訪れた日、事故渋滞に巻き込まれた我々に「いつまでも待ってる」と6時間も待ってくれていたオーナー。「情熱と誠実さを持った人が造るものは間違いない」ということを教えてくれたワインです。
(クオルス・リストランテ 高波利幸)


サンジョヴェーゼの変異種「ブルネッロ」の特徴を生かした力強い味わい。バローロやアマローネと並び、イタリア 3 大赤ワインとして賞賛を受けるフルボディワイン。 その味の濃さとタンニンの強さから、最低でも4年間という長い期間をかけじっくりと熟成しています。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ(赤)はこちらから購入できます。



トスカーナ地域って?

ローマより北、イタリア半島中部のアペニン山脈西側でティレニア海側に広がるトスカーナ州。州都フィレンツェをはじめピサやシエナなど古都が多い。イタリア・ルネサンスの舞台でもありレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロなどの偉大な芸術家を産んだ。

トスカーナワインの代表は?

赤ワインは「トスカーナといえば」と言われ るサンジョヴェーゼ種をメインとしたChianti Classico(キアンティ・クラッシコ)、Brunello di Montalcino(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)、Vino Nobile di Montepulciano(ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ)の各DOCGワインが“サンジョヴェーゼ・トップ3”としてその存在感を示している。また伝統にとらわれないスタイルから生まれた「スーパータスカン」も、今やトスカーナのもう一つの顔。一方白ワインは ヴェルナッチャ種を主とするVernaccia di San Gimignano(ヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノ)が唯一のDOCG白ワインで、全イタリアワイン中DOCワインの第一号となった銘酒としても名高い。

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