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Webデザイナーという職業は存在しない

これからWebデザイナーになりたいと考えている人や、Webデザイナーになりたての人に、知っておくとキャリアが広がる話をしたいと思います。

Webデザイナーの定義は正しいのか?

今ではWebデザイナーという呼び方は一般的ですが、改めてWebデザイナーの定義を調べてみました。

企業や個人などのクライアントから依頼されたWebサイトのデザインを担当すること(引用:インターネット・アカデミー

WEBサイトのランディングページのビジュアルデザインを行ったり、サイト全体のデザインの統一感を管理したり、実際にHTMLやCSSを使ってWEBページをコーディングしたりといった業務(引用:はたらこねっと

上記引用を見ると、Webサイトのスタイリング制作や、HTML・CSSコーディングを担当する人を指しているようです。

しかし、デザイナーとは「最も優れた、課題の解決方法を考える人」で、以下の「デザインの5段階モデル」におけるすべてを満たす人だと言い換えることができます。

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そう考えた場合「Webサイトのスタイリング制作や、HTML・CSSコーディングを担当する人」は、クライアントの伝えたい情報をWebサイトに落とし込む技術に長けているので、Webオペレーターと言い換えることができるかもしれません。

なりたいのはWebオペレーター?

現在Webデザイナーを目指している人は、デザイナーになりたいのか、オペレーターになりたいのか、それともエンジニアになりたいのかを最初から明確にしておく必要があります。
なぜなら、それぞれの専門性が高いうえ、実際に業務として重複する部分が少なく、オペレーターからデザイナーやエンジニアに転向することが難しいためです。

遠回りにならないために、何を学べばやりたい仕事に繋がるのか、最初に知っておくことが大切です。


デジタルに関わるデザイナー

デザイナーになりたい人が目標を明確にしやすいように、デザイナーの種類を紹介します。(オペレーターやエンジニアには言及しません)

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総称してUXデザイナーとまとめられている場合もあります。
実態としてプロジェクトの目的によっては各デザイナーが兼任していることもありますが、どのデザイナーにも共通して、クライアントやチームで協力し、取り組む能力や、デジタル分野の知識や好奇心が求められます。


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サービスデザイナーは、まだ世の中にないプロダクトやサービス、革新的な仕組みや考え方を生み出すことに重点を置いて活動します。
実践的な落としどころを検討しながら、課題解決のためのヒントやアイデアを提案します。
ビジネス面での造詣の深さが必須であり、財務の知識や組織づくりの知識なども求められます。

サービスの価値を高めるための課題を視覚化し、課題解決の為に革新的なアイデアを生み出します。


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インタラクションデザイナーは、サービスやプロダクトにおけるユーザー体験がより良くなるよう、顧客体験の要となるツールの情報設計、UIやその動作などの設計に重点を置いて活動します。
設計したインタラクションを、仮説通りのユーザー体験として実現するためにプロトタイプを制作しユーザビリティテストを行うなど、ユーザーとデバイス間のコミュニケーションが円滑になるよう、仮説と検証を繰り返します。

情報設計やUI設計を最適化し、ユーザーとデバイス間のコミュニケーションを円滑にすることで、より良いユーザー体験を実現します。


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モーションデザイナーは、画面内のUI要素の関係性やトランジション、スタイルによって、ツールを使用するユーザーの手助けを行うことに重点を置いて活動します。
モーションはアニメーションするアイコンやロゴ・イラストを使用して、ツールに世界観を与えることもできますが、そういったスタイリングではなく、機能、使いやすさのためのユーザービリティを最優先に検討する立場です。

ユーザーとデバイス間のコミュニケーションを強化し、直感的な操作を可能にすることで、より良いユーザー体験を実現します。


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ビジュアルデザイナーは、サービスや企業のブランディングの概念的なコンセプトや体験のビジュアルを定義・具現化させたり、カラーリング、書体、レイアウト、UI、コピーライティング等をコンセプト通りの世界観に落とし込み、ユーザーが視覚的に価値を感じるよう設計します。
そのため、各種グラフィックソフトやプロトタイピングツールの高度なスキルが必要です。

設計された情報に世界観を与え、ユーザーの興味を引き付けるビジュアルを定義・具現化します。


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UXエンジニアは、優れたデザイン感覚と技術的なノウハウを活かしてユーザー体験の向上に重点を置いて活動します。
デザイナーと協力して、プロトタイピングやユーザーテスト、最終的な実装を行います。
そのため、エンジニアリングスキルのみでなく、UXデザイン領域の知識も求められます。

デザイナーと協力し、課題解決の為の最適なUXを検討・実装までを、技術的な観点から実現します。


デザイナーになりたい人へ

デザイナーを志す人にとって、Webデザイナーは目指しやすい職業かもしれません。ただしWebデザイナーの求人は、実態はWebオペレーターの求人というケースが多いです。

最近は、そのようなWebデザイナーの求人は減少傾向で、かわりにインタラクションやビジュアルなどの各々に特化したデザイナーの求人に変わってきています。
本記事を参考に、なりたいデザイナーの求人に応募するのが最も王道なスタートでしょう。

また、すでにWebデザイナーからキャリアをスタートしている場合は、
課題発見・課題解決のための提案やUXの効果測定などを積極的に行うことができれば、デザイナーとして今後のキャリアの幅が大きく広がる事でしょう。


今回の内容をもっと分かりやすく伝えるために、動画もご用意しました!



情報ソース
グッドパッチ「UXの5段階モデルにおける各段階での具体的なデザイン手法とは?」
Google人材募集・デザイン
マテリアルデザイン - モーションデザイン



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