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おじいちゃんおばあちゃんに授乳カフェ!?自宅で生かす年の功、人とつながり生き生きに!-VRChat

 シニアの皆さんお元気ですか?「安心して人と触れあいたい」「自宅でできる生き甲斐が欲しい」「子どもが出ていったので寂しい」そんな悩みはありませんか?自宅にいながらみんなでおはなしをして、人の役に立てる。「バーチャル授乳カフェ」なら、あなたの経験が生かせるかもしれません。

 「バーチャル授乳カフェ」は、人と人とがインターネット上の分身になって触れあえる「VRChat(ブイアール・チャット)」というサービスで開いているボランティアイベントです。現代社会に疲れた人たちの「甘えたい!」という願いを、再現された哺乳瓶で授乳することで体験してもらうイベントで、毎週日曜日と木曜日の2回開いています。

 授乳カフェでは、保護者役の参加者が甘えたい参加者に授乳します。声を出さなかったり、赤ちゃんのように甘えたりする参加者もいれば、悩みを打ち明けに来る参加者もいます。保護者役の参加者は、悩みを聞いてあげたり、赤ちゃんのようになでたりあやしたりすることで、甘えたい参加者を癒していきます。

 「VRChat」は、中をのぞくとパノラマ映像が見られる専用のゴーグルを使って、離れた人同士が自分の好きな姿で、会話をしたり触れあったりできるインターネット上のサービスです。“VR”には、このゴーグルを使って実際に近い体験をする「バーチャル(仮想)リアリティー(現実)」という技術、“Chat”には「会話」の意味があります。ゴーグルは、大きな家電量販店などでも販売されており、「Oculus Quest(オキュラス・クエスト)」という5万円くらいの商品は、パソコンなどの難しい機械を使う必要がありません。

 ゴーグルには両手で持てるように2つのリモコンが付属します。リモコンを持って腕を動かすと、自分の分身の腕も一緒に動きます。ゴーグルを被ると、まるで着ぐるみのように、分身から見た映像を見ることができます。慣れてくると、分身が自分の体に馴染んで、自由自在に動けるようになります。

 ゴーグルを被り、リモコンを手に持って「授乳カフェ」に行ってみましょう。ゴーグルだけで使える「Oculus Quest」は、難しい計算ができませんから、少ない情報で体験できる木曜日午後10時の授乳カフェがおすすめです。哺乳瓶を持ち、「赤ちゃんです」という札を持った参加者をあやしてあげましょう。参加者の多くは、おとぎ話や絵本に出てくるような少年少女や妖精、動物など、かわいらしい姿をしているので、あやしている自分たちも癒されます。赤ちゃん側の参加者は、仕事や学業に疲れたお子さんやお孫さんくらいの年齢の人が多いため、あなたに甘えて元気になってもらうことで、社会全体も元気になります。

 社会の孤立化、孤独化が叫ばれている近年、特に最近は新型コロナウイルス感染症の影響で、家族以外の人と会う機会が激減しました。高齢者だけでなく、働き盛りの世代や学生も独り暮らしが多く、全世代が孤独感に悩まされているのです。近年では虐待や貧困などの問題もあり、実際の保護者に頼れない人たちもいます。周囲に話せる相手がいなければ、悩んでも一人で抱え込んで、うつ病や自殺につながることもあります。そこで、他人に「甘える」経験を通じて、「私は生きていていいんだ」と思えるようになることが大切です。

 社会経験や子育て経験も豊富なシニアの皆さんが、自宅にいながら楽しく、生き生きと人の役に立てる場所が、インターネットの世界には存在します。それだけではありません。実際に体を動かすので運動になり、機械を動かすのでITに強くなり、見たこともない場所へ行き、会ったこともない人と楽しく触れあえる異世界旅行が自宅でできてしまうのです。そして、かわいいお孫さんを誘えば、一緒に遊べてしまいます。

 人生まだまだこれから。自宅にいながら、新しい世界の扉、開いてみませんか?

 

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