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原子力エネルギーについて

気候変動対策のために世の中のエネルギーを再生可能エネルギーにしようとする動きが加速している。

学生の頃、太陽光エネルギーの存在を知ったとき、革命が起きる!!とわくわくしたものだが、年を取るにつれ、化石燃料と比べて圧倒的に効率が悪いことに気づく。いいことばかりではないのだなあ。

まさに今EU諸国では、エネルギー不足が問題となっている。自分から脱炭素を言い出したからには、化石燃料に逆戻りすることタブーだし、移行手段としている天然ガスはロシアから供給されているものが多い。ロシアとの国交関係も今はもう最悪だ。問題が山積みになっている。

もっと身近な話だと、通勤路のガソリンスタンドの表示価格が約半年で30円以上値上がりしているというところだろか。

脱炭素の裏側に広がっているエネルギー不足を無視しては通れない状態だ。

そこで原子力にスポットライトが当たった。効率としてはかなり良い。しかも、温室効果ガスを出さないメリットもある。

しかし、安全性は・・・?

EU諸国では今まで曖昧な態度をとり続けてきたが、2021年の年末になってクリーンなエネルギーの中に原子力を組み込む流れができてきた。これには世界的に驚かされたのではないだろうか。

もちろん、22年末までに原発を廃止する宣言をしているドイツは大反対。
その他、原発反対派の国は声明を上げている。

平和ボケしている私は、まあ、東日本大震災のことは世界的なニュースになったこともあるし、チェルノブイリの事故もあるし、この話はなくなるかなあ …と楽観的にとらえていたが、ふたを開けてみると、半数以上は賛成している状態だということを知る。

もちろん反対国もあるが、少ない。びっくりだ。

しかも、既に数年前からは小型原子炉というものも研究開発されている。従来のものよりも小さくすることで、運搬や設置における利便性を上げるというものらしい。主に中国や一帯一路に参加している諸国で導入の動きが加速しているそうだ。

そこには納得してしまった。
温室効果ガス排出削減に対し、腰が重い途上国にとって、温室効果ガスの少なく、効率的に発電ができる原子炉はまさに据え膳のようなもの。こんなに都合の良いものは喉から手が出るほど欲しい。

(近頃のドイツでは政府は原発停止を頑として維持しているが、このエネルギー不足の状態から、市民からは緩和してもいいのではないかという声がちらほら出てきているというのも耳にする)

ただやはり、気にかかるのは安全性だ。東日本大震災。だれも予測していなかった事故。10年以上経った今でも何もかも元通りにはなっていない現実。

国内外関係なく、今後原子炉をどのように運用していくのかを早く決定することに越したことはないと思うが、(稼働するにしろ、停止するにしろ)細部まで考えられたうえで、真意がわかるように開示していくべきだと思われる。

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