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過剰な欲望と戦う

資本主義の世の中を生きていると、企業は広告を活用して我々の欲望を刺激してくる。

常に何かの新作が出て、今持っている物は古くなる。

理想のライフスタイルの実現のための方法もたくさん提案してくれる。

企業は売上を上げ続けないといけない病

日本がおかれている資本主義社会においては、企業は成長して売上を上げ続けないといけない。

そのため、あの手この手で消費行動を勧めてくる。

・今年の流行は●●色のパンツ

・機能がパワーアップした最新の家電

・ブームの行列ができる飲食店

・連休の海外旅行

・高級車に乗って自分の価値を上げよう

本来我々はそんなに求めていないのではないか?

意識しないで生きていると、うっかり罠にはまることになる。

毎年流行のファッションが変わるのは、主にアパレル業界が新作を売りたいからだ。我々は流行に遅れているとダサいとみなされ、場合によってはまわりの友人達から評価が落ちる。僕はこの仕組みに気付いてから流行は一切意識しないで好きな服を買うようになったが、幸いにもダサいとは言われていない。むしろ、流行を追っている方が、翌年に同じ服を着ると一年前の流行というような印象が際立ってダサいのではないか?

また、連休近くになると海外旅行を勧める広告が増え、まわりの人達も海外に行く。果たして、高い金を払って言葉も文化も違う場所に好き好んで行くことが人間が本来持っている欲求なのだろうか?違う文化の場所に行くことは本来的にはストレスになるのではないかと思う。旅行会社が作り上げた印象にお金を払っているだけかもしれない。国内で電車に乗って行ける距離にも綺麗な海や山はたくさんある。それだと旅行会社は儲からない。

こんなふうに考えていくと、我々が本来的に求めていることではなく、資本主義経済の仕組み的に、企業の売り上げアップの戦略に踊らされてしまっているのかもしれない。

欲望にとらわれていると幸福ではない

古代ギリシャの哲学者エピクロスによると、幸福とは

・お腹がすいたり暑い寒いという肉体的な苦しみがない状態。

・恐怖や不安、欲望にとらわれていない、心が平静である状態。

上記の要素が必要となる。何かを手に入れるのではなく、マイナスなものがない状態というわけだ。

つまり、欲望のままに何かを手に入れ続けても幸福ではない。

流行を追ったり、最新家電を手に入れ続けても、どうやら幸福にはなれないようだ。(一時的には手に入った際に達成感はあるだろうが。)

資本主義によって便利で暮らしやすくなったが、同時に過度な欲望の刺激が増えてしまった。スマホやテレビをつければ広告が欲望を刺激してくる。欲望から離れたところに幸福があるのなら、様々な広告は有益な情報を与えてくれると同時に僕達にマイナスとなってしまう。

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