米国債券市場を大きく動かす、ねじれ解消という選挙リスク
強い小売売上高や雇用統計などの経済データにより、FRBの利下げ予想は後退し、特に長期債利回りのボラティリティが増加しています。米国の債券市場とFRBの政策に焦点を当てると、選挙や経済指標が市場にどのような影響を与えるかが注目されており、特に共和党または民主党による政権スウィープが、現時点で市場に織り込まれていないリスクとして専門家から指摘されています。
また、米国経済は依然として堅調である一方で、一部の消費者セクターやクレジット市場には弱さが見受けられます。特に、延滞率の増加や消費者信用の問題が懸念される中、大手金融機関が相次いで巨額の債券を発行し、強い投資家需要が確認されています。このような状況の中で、企業債市場の動向が注目されています。FRBの今後の利下げサイクルを見据え、債券市場の専門家は債券投資戦略についての見解を示しています。
これらについて「Bloomberg Real Yield」の参考訳を通じて以下紹介したいと思います。
[主なサブテーマ]
イールドカーブの逆転とスティープナー取引
大統領選挙および両院議会選挙の影響
社債発行の動向と需要
経済基盤と企業収益への懸念
利下げサイクルと債券投資戦略
1. 債券市場が織り込んでいないリスク
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
さて、強い小売売上高の結果により、FRBの次の利下げ予想が後退しています。また、米国の高格付け社債のスプレッドが数十年ぶりの狭さとなり、強い経済データが利回りを押し上げています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
ここで注目したいのが、ウォール街で人気のトレードであるスティープナー(Steepener)取引です。今回見ているのは2年と10年のスプレッドですが、スティープナー、もしくは逆イールドが急激に進行し、その後大きなボラティリティがありました。実際、イールドカーブが再び逆転し、再度スティープ化しましたが、これまで見た水準には達していません。決して簡単なトレードではありませんでした。
次に、ボードを切り替えて、債券市場の他のボラティリティも見てみましょう。今回はMOVE指数(訳注:債券版の恐怖指数、Merrill Option Volatility Estimate Index)に注目します。過去6カ月間で、かなり大きなボラティリティの上昇が見られています。これは、FRBの50ベーシスポイントの利下げの後でも続いています。興味深いのは、イールドカーブの短期部分でボラティリティがあった一方で、長期部分でも大きなボラティリティが見られたことです。これがスティープナーを捉えるのが難しかった理由のひとつです。
今週、ウォール街の大物たちと選挙や経済、そしてそれがFRBの今後にどのように影響するかについて会話をしました。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
今お迎えしているのは、バンク・オブ・アメリカのメーガン・スワイバーさんと、パラメトリックのニシャ・パテルさんです。
メーガンさん、長期金利の動きについてですが、このボラティリティの主な要因は何だとお考えですか?
[メーガン・スワイバー](バンク・オブ・アメリカ)
主に2つの要因があります。まず1つ目は、経済データが非常に強いことです。9月はとても強いデータが続いていて、小売売上高や雇用統計などにそれが反映されています。そしてもう1つは、市場が選挙をめぐる取引に非常に集中していることです。特にご指摘の通り、長期債の動きに対して大きな焦点が当たっています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
ニシャさん、市場に織り込まれている選挙リスクについてどうお考えですか?特に長期金利の動きに関して、市場の見方は正しいと思いますか?
[ニシャ・パテル](パラメトリック)
まず市場は、以前の360ベーシスポイントあたりからの動きを見て、経済の見通しが当初の懸念ほど悪くないシナリオを織り込んでいると思います。そして選挙についてですが、確かに一部は織り込まれていると思います。ただ、今後数週間で最大のハードルとなるのは、やはり選挙結果そのものです。
特に共和党の「スウィープ」(一党が大統領と上下両院を掌握すること)のような極端なシナリオは、まだ完全には市場に織り込まれていないと感じます。どちらにしても、すでに大きな財政赤字や債務がある中でかなり大規模な支出提案がされている状況であり、市場は今のところ、分裂や中立的な結果を織り込んでいるように見えます。
債券投資家や債券利回りの観点から見ると、議会が分裂することが最良のシナリオかもしれません。というのも、大規模な支出や極端な政策変更が少なくなり、現状維持に近い形で赤字や債務に大きな変化がないからです。ただ、両極端なシナリオ、特に一党圧勝のシナリオはまだ市場に完全には織り込まれておらず、それが今後の大きな課題であることは確かです。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
リスクプレミアムの欠如についてですが。特に今週、長期債の大きな売りが見られました。メーガンさん、ニシャさんが指摘された「両極端なシナリオがまだ織り込まれていない」という点について、それが債券市場の結果のばらつきにどのような影響を与えるとお考えですか?
[メーガン・スワイバー](バンク・オブ・アメリカ)
確かに大きな結果のばらつきがあると思います。そしてニシャさんが触れた、スウィープがあるかないかの違いは非常に重要です。歴史的に見ると、市場が選挙結果にどう反応してきたかを考えると、特に長期金利にとって最も弱気なシナリオはスウィープが起こった場合です。これは、与党がより多くの支出を行う傾向があるからで、この傾向は民主党にも共和党にも共通しており、財政見通しや国債の供給にどう影響するかを考慮する上で、市場にとっては非常に重要です。そのため、長期金利に上昇圧力がかかっているのが見受けられます。
私たちとしては、単にデュレーションだけで取引を考えるのではなく、金利の動きがFRBと経済に強く影響されている点に注目することが重要です。FRBは依然として利下げを検討しているようですから、市場で見られる財政プレミアムを取引するより良い方法は、スワップスプレッドの取引だと思います。具体的には、長期国債利回りがOIS(翌日物指数スワップ)やSOFR(担保付翌日物調達金利)などと比較していかに割安かを見ながら取引することです。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
ニシャさん、デュレーションについてはどうお考えですか?現時点の水準で購入を検討されますか?それとも、来年には10年債の利回りがさらに大幅に上昇することを懸念されていますか?
[ニシャ・パテル](パラメトリック)
いいえ。特にパラメトリックのクライアントの多くは短期的な資産、現金やCD、MMFに投資していることを考えると、私たちは依然として債券投資家にとって有利な市場だというメッセージを伝えています。少なくとも年末までにFRBが方向転換するとは考えていません。次の会合までには、雇用統計やインフレデータなど、まだいくつかのデータが出てきますが、FRBが中立金利への回帰、つまり金利の再調整を目指していると仮定すれば、各FOMCで25ベーシスポイントの利下げが続くと見ています。
来年の利下げが一部見直される可能性はあるかもしれませんが、債券投資家にとって今は現金から一歩踏み出し、利回りを固定するチャンスです。実質利回りやインフレ調整後の利回りは、非常に高い水準にあります。固定収入の投資先を探している投資家にとって、今は現金から少しずつ移行を始める良いタイミングだと思います。デュレーションの観点では、短期から中期の債券に焦点を当てるのが良いと思います。
選挙結果が出るまでは、長期金利にさらにボラティリティが見られるかもしれません。そのため、極端な長期デュレーションを取るのは適切ではないかもしれませんが、今は数年先までの利回りを固定する良いタイミングだと思います。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
次に短期金利についても触れたいのですが、こちらは経済データに敏感に反応しています。今週発表された小売売上高など、非常に強いデータが出ています。メーガンさん、このデータの信頼性についてどうお考えですか?どの時点で転換点が訪れると思いますか?
[メーガン・スワイバー](バンク・オブ・アメリカ)
良い質問です。多くの長期投資家が同じような疑問を抱いていると思います。私たちもニシャさんの指摘と同じように、今はデュレーションを延ばす良い機会だと考えています。ここで非常に重要な点は、FRBがどこを着地点と考えているかです。金利が4%に達した時点で利下げを止めるのか、それともFRBが中立的と見なす3%程度の政策金利に戻そうとするのかが焦点です。
バンク・オブ・アメリカとしては、その3%が私たちのベースシナリオです。失業率は来年中頃にかけて緩やかに上昇し、4.5%前後に達すると予測しています。この状況では、インフレデータも一定の進展を示しているため、FRBはまず金利を4%まで引き下げ、その後、来年から四半期ごとの利下げペースを考慮するべきだと考えています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
メーガンさん、今おっしゃられた観点から、今年は何回の利下げを予想していますか?その意味を教えてください。
[メーガン・スワイバー](バンク・オブ・アメリカ)
私たちの見解では、今年はあと2回、25ベーシスポイントの利下げがあると見ています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
ニシャさん、どうお考えですか?2回の利下げがあると思いますか?市場は11月の利下げを1回以下と織り込んでいますが。
[ニシャ・パテル](パラメトリック)
私たちも2回の利下げを見込んでいます。市場はデータポイントごとにかなり振れ幅が大きいですが、年末までに2回の25ベーシスポイントの利下げがあるという路線にいると考えています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
バンク・オブ・アメリカのメーガン・スワイバーさん、パラメトリックのニシャ・パテルさん、ありがとうございました。確かに、今は利下げサイクルの非常に興味深い局面にあり、多くの資金が動いています。
2. 債券市場の動向と投資戦略
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
今週はウォール街の大手銀行からの発行が相次ぎました。今週の発行者はすべて金融機関で、全ての取引が少なくとも10億ドル以上の規模でした。JPモルガン、モルガン・スタンレー、そしてゴールドマン・サックスが主導し、総額は約260億ドルに達しました。これらの銀行の売却について、さらに掘り下げていきたいと思います。
良好な決算報告が強い投資家の需要を後押ししました。たとえば、JPモルガンには約340億ドルの注文が入り、最終的な取引規模が拡大しました。
ハイイールド市場でも、金融機関が目立っています。ジェーン・ストリート・グループは11億5,000万ドルのジャンク債を売却し、32億ドルのローンを価格再設定しています。同社は債券取引の強化に向け、追加の資本を調達しています。
クレジットに関して言えば、ブラックロックのラス・コーステリッチ氏は、今後の企業債に上昇の余地があると見ています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
現在ご参加いただいているのは、BNPパリバのUSクレジット部門の責任者メーガン・ロブソンさんと、ゴールドマン・サックスのチーフクレジットストラテジスト、ロトフィ・カロウイさんです。
注目したいのは、米国の投資適格債の平均スプレッドが2005年以来最も狭い水準に達しているということです。非常にタイトなスプレッドが見られ、チャートでもその様子がわかります。今年ずっとこの話題を取り上げてきましたが、実際には年の中頃よりもさらにスプレッドが狭くなっています。
メーガン、この取引が理解できないのですが、なぜ投資家はこれほど低いプレミアムで取引を受け入れているのでしょうか?
[メーガン・ロブソン](BNPパリバ)
ブラックロックのラスさんの指摘の通り、スプレッドが非常にタイトであるにもかかわらず、利回り水準は依然として高いです。多くの投資家が利回りを求めているため、こういった泡立った(frothy)スプレッド水準になっていると思います。
今週見られた供給や発行にもかかわらず、実際には企業債の供給は減少してきています。債券が不足していることが、スプレッドをさらにタイトに押し上げている一因だと思います。それに加えて、成長データが引き続き予想以上に良好で、ソフトランディングの可能性が高まっていることやハト派的なFRBの姿勢も市場を支えていると思います。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
泡立った(frothy)という表現は好きですが、泡が弾ける一歩手前という感じがします。
ロトフィさん、現状と、リターンを犠牲にしてまで企業債市場にこれほど多くのお金が流れ込んでいることについて、どう感じていますか?
[ロトフィ・カロウイ](ゴールドマン・サックス)
まったく同感です。利回りの話とスプレッドの話は別物です。スプレッドの方に関して言えば、正直なところ、あまり魅力的とは言えません。歴史的にタイトな水準に移行してしまい、評価面でのジレンマに陥っている状態です。ただ、資産クラス全体を総合利回りの観点で見れば、まあまあの価値はあると言えるでしょう。特に目立って優れているわけではありませんが。例えば、ハイイールド債なら7%の総合利回りが得られます。これを株式市場と比較しても、率直に言って悪くない選択肢だと思います。しかし、あなたの質問に答えるならば、経済の基盤や景気サイクルの持続性には十分満足していますが、スプレッドの評価に関しては、ますます懸念が深まっています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
メーガン、供給が再び増加する要因は何だと思いますか?最初の50ベーシスポイントの利下げがありましたが、今後1年から数年で到来する満期の壁を考えると、発行者たちは、より大きな利下げがあるまで待つのではないでしょうか?
[メーガン・ロブソン](BNPパリバ)
近い将来、どれだけの供給が増えるかは、かなり金利に依存すると思います。多くの企業が決算期間中で、10月は季節的に供給が少なくなりがちです。また、選挙リスクも発行者が避けたい要因のひとつで、10月は供給が引き続き少ないと予想しています。選挙後、もし金利が今の水準にとどまるなら、一部の企業は2025年の発行を前倒しするかもしれません。一方で、金利がさらに上昇すれば、発行者は様子を見る可能性があるでしょう。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
利下げサイクルを考えると、まだまだ不確実性が多いですね。もし大幅な利下げがなければ、すぐそこに迫る満期の壁に対して、どういった影響が出るのでしょうか?
[ロトフィ・カロウイ](ゴールドマン・サックス)
それは理由によります。もし政策金利の先行きが変わる原因が、成長が予想以上に好調である場合なら、それほど大きな影響はないと思います。しかし、もし利下げが遅れたり、インフレ再加速のシナリオで緩和サイクルが浅くなる場合、リスクオフの状況になり、企業の発行意欲が減退するでしょう。
発行者との会話でも感じますが、2020年から2021年の低金利期とは異なり、現在は高い利回り水準に落ち着いているという認識が広まっています。つまり、調達コストが高い水準で再定着しており、投資適格債やハイイールド債を見ても、発行量は通常の水準に戻りつつあると感じています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
私のジャーナリストとしての懐疑心から、このペインポイントについてお聞きしたいです。
経済全体のデータは確かに強い面がありますが、心配すべき部分も見えます。たとえば、アメックスなどのクレジットカード会社を見ても、高所得者層を対象にしているにもかかわらず、今日の決算後に株価を下げています。消費者信用について、皆さんはどれくらい懸念を抱いているのでしょうか?この分野では大きな痛みを感じているようですが、今、避けられている領域なのでしょうか、メーガン?
[メーガン・ロブソン](BNPパリバ)
消費者には、弱さや引き締めを見せている部分があると思います。特に裁量消費のカテゴリーに弱さが見られますね。たとえば、憧れの高級品やブランド・プレミアムが高まっている一部の酒類メーカー、あるいはボートやプールのような高額な購入品です。これらの分野では消費者が購入を控えていますが、全体的に見ると、消費者の状況は非常に強いです。我々にとってのリスクは、景気後退よりも再加速の可能性です。それが起これば、FRBが支援を断念するような状況になるリスクがあると考えています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
ボートやプール、高級酒の話題を出していただいてありがとうございます。
今の経済状況で消費者の影響を受ける分野や弱さが見られる部分では、人々はどのようなクレジットから距離を置き始めるのでしょうか?
[ロトフィ・カロウイ](ゴールドマン・サックス)
やはり注目すべきは、まずは企業の業績です。このチャートをしっかりと見守るべきだと思います。延滞率がリセッション時に見られる水準に近づいている一方で、経済全体は好調を維持している。これは、このサイクルがこれまでとは違うことを示しています。私の見解では、業績が最も重要な要素です。2023年には、特に中小企業やハイイールド債において企業収益のリセッションが見られましたが、そこから抜け出す必要があります。第3四半期の決算シーズンは、この点で非常に示唆に富むでしょう。この基準をクリアできれば、金利コストの増加を上回る収益成長が見込める環境に戻り、強気シナリオになります。ですから、収益成長が最も注視すべき指標だと思います。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
その点についてもう少し考えたいんですが、延滞率のチャートは本当に驚くべきものですね。この影響が他の分野にどれだけ波及するのか、少し気になっています。いくつかのセクターに触れていましたが、自動車ローンを例にとると、もし人々が車や家を買うための借入ができなくなった場合、他の経済分野にどんな影響が及ぶのでしょうか?
[メーガン・ロブソン](BNPパリバ)
現時点では、むしろ逆の現象が見られると思います。金融環境が緩和されつつありますので、金利が下がることを期待しています。それが、今述べた延滞率の問題を改善し、いくらかの救済を提供する可能性があると考えています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
興味深いですね。自動車や住宅といった特定のセクターについて、もう少し詳しくコメントしていただけますか?
確かに、金融環境は緩和されつつあり、金利が下がることで人々にとってプラスになるはずですが、住宅市場に関しては、安心できる状況や市場が本格的に開くまでにはまだ時間がかかるように思います。
[ロトフィ・カロウイ](ゴールドマン・サックス)
その点について同意します。住宅市場は今、特別な状況にあると思います。良いニュースとしては、手の届く価格帯へのショックが少しずつ和らいできていることです。しかし、金利の引き下げが今後の手頃さに対して万能な解決策になるとは思いません。機械的に見れば、住宅ローン金利は政策金利よりも中長期の利回りに強く連動しています。手頃さに関して言えば、FRBの政策よりも供給の動向が鍵を握っていると思います。市場に出回る在庫が少し増えましたが、歴史的に見ればまだまだタイトな状況です。我々の見解では、少なくとも過去25年の基準では、住宅の手頃さは引き続き厳しいままでしょう。それはつまり、住宅価格の上昇が続く可能性が高いということです。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
時間があまり残っておらず、お二人にそれぞれ30秒ずつでお願いします。
メーガン、今のタイミングでお気に入りのトレードは何ですか?
[メーガン・ロブソン](BNPパリバ)
今の一押しのトレードは、シングルB格のローンです。これはアップサイドを狙っているのではなく、キャリーを目的にしています。利回りが魅力的で、利下げサイクルが市場の予想よりも浅いと考えているため、2025年までしばらくの間は利回りが良好に見えるでしょう。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
ロトフィさん、今のタイミングで最も確信の高いものは何ですか?
[ロトフィ・カロウイ](ゴールドマン・サックス)
私も同感です。特に利下げサイクルに入る中で、ハイイールド債よりも銀行ローンを選好しています。直感に反するようですが、メーガンの言う通り、ローンのキャリーがより魅力的です。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
BNPパリバのメーガン・ロブソンさん、ゴールドマン・サックスのロトフィ・カロウイさん、本当にありがとうございました。良い週末をお過ごしください。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
それでは最後に、来週の注目ポイントです。
ワシントンD.C.でIMFと世界銀行の年次総会が始まり、月曜日にはFRBのローガン、カシュカリ、シュミッドの3人が講演を行います。
火曜日には、欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁がブルームバーグのフランシーヌ・ラクアによるインタビューを受け、イングランド銀行(BoE)のアンドリュー・ベイリー総裁もコメントを出す予定です。
水曜日は、テスラ、ボーイング、ドイツ銀行の決算発表と、FRBのベージュブックも控えています。
木曜日には、グローバルPMI(購買担当者指数)、米国の失業保険申請件数、新築住宅販売データが発表されます。
金曜日には耐久財受注とミシガン大学消費者信頼感調査が予定されています。
[ソナリ・バサク](Bloomberg)
最後のポイントとして、FRBの利下げ期待についてですが、11月の会合では25ベーシスポイントの利下げが行われないかもしれないという憶測が浮上しています。予測は分かれているものの、今後発表される経済データがその方向性を示してくれるでしょう。
ニューヨークからはこれでお別れです。また来週お会いしましょう。
3. オリジナル・コンテンツ
オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご覧になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。
Bloomberg Televisionより
(Original Published date : 2024/10/18 EST)
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だうじょん
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