詩「ときくすりのソネット」
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アイラモルトを口に含む__
強いピート香は荒々しく
ハイランドの身を刺すような潮風が
体内を駈け抜けていった
心が流れ着いた先には
およそ晴やかとは云い難い曇天が広がる
私の目の前には起伏に飛んだ草原と
荒涼とした海が飛沫を上げ打ちつけている
どこかしらこの光景は郷愁に似ている
やがて深い酩酊の中で魂は解き放たれる
孤独を愛しつゝ自分自身を省みる
刻々と過ぎゆく時の流れは
やがて傷つけあった日々さえも
癒してくれるのだろうか
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