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聞こえてくる

今日、体調を崩し保健室のベッドで横になっていた。
体調が悪い時は眠ろうにもなかなか眠れないもので、天井をぼーっとみていると、聞いたことのある声がカーテン越しに聞こえてきた。

同じ部活に所属している人だった。
どうやら、いろいろ悩みがあるらしい。

私は耳が良い。
聞かないでおこうと思うものの、聞こえてくるものは仕方がない。聞いてしまった。

彼の悩みは本当に高校生らしかった。
実際に関わっている友達には彼の悩みの話などできないから、ここで供養しよう。

彼はまず、受験のことで悩んでいた。
受験まで2週間もない今、精神的に追い込まれているそう。
今まで調子が良かったのに下がってきて、国語の成績が上がらない。
自分は本当に大学へ行きたいのだろうか。
最近眠れない。夜何度も目覚めてしまう。

私からすると、睡眠がしっかり取れていない状況で調子が上がることはないし、ただ単純に受験に対して緊張しているだけなのではないか、と思ってしまう。

とはいえ、私は努力しなかった人間だ。
大学は、看護師になれればそれで良い、と私の実力で確実に行けるところを選んだ。
受験勉強は1ヶ月ほどしかしていない。
こんな私に努力している人の緊張する気持ちなど到底わかるはずもないのだ。

次に、彼は好きなことがしたいと悩んでいた。
彼が好きなのはギター。
受験があるからとやめているそう。

こういう話を聞いて思うことがある。
なぜ目標を達成するために、好きなことをやめなければいけないのか。
確かに、好きなことにのめり込み、やるべきことを放棄するのは良くないことだ。
しかし、やめなくても良いのではないか。
制限は必要かもしれないが、やめてしまっては精神の安定は保たれなくなってしまう。
どうしてこうも多くの人は極端に考えてしまうのか、とても不思議に思う。


最後に彼は恋がしたい、と。

この話をし始めた時、私自身の体調が優れずあまり聞くことができなかった。
一番興味深いのに!

高校生活、私は恋愛に一切興味がなかった。
私を好きになってくれる人もいなければ、私自身は恋愛のことを考える余裕もなく、ただ毎日を生きていくのに精一杯だったから。

彼の悩みは私には眩しかった。
受験、好きなこと、恋愛、the高校生の悩みじゃないか。
青春しているなぁ。

この時に使うような言葉ではないが、実に羨ましいものだ。

彼が話して元気になった頃、ちょうど親が迎えにきた。
私の方は思ったより体調が悪かったらしい。

私が保健室に行くと、必ず知り合いがお悩み相談に来るという話はまた別の記事に書く。

今日はあまりついていないが、久しぶりにnoteが書けたのでよしとしよう。


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