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言葉をころがす。

お好み焼きを作るべく、ひたすらキャベツに向き合う水曜日の午後。一週間前から、毎晩眠りに落ちる寸前にお好み焼きが口に出て来るから、これは食べるっきゃない。運命。

昨夜のヤクルトとのオープン戦。ホークスはサヨナラ勝ち。たかほー。7連勝。とても嬉しい。私が「絶対サヨナラ勝ちだ」と信じている横で、母は早々と諦めてたけど。「野球は2アウトから」って言った人は天才。ありがとう。

数日前にホークスのSNSを観てたらね、「今年はいけると思うわぁ」って謎の自信に満ちあふれてきたので、ニヤニヤ(+小躍り)してたら、通りかかった母に「来輝ってそんなにキャピキャピした子だったっけ?」と言われた。母よ、私は19歳なんです。今、キャピキャピしないでいつするの。


週末にふと思い立ち、英語のクロスワードに挑戦してみたら、笑えるくらいに出来なくて。はははは。頭を抱える。悔しいよ。英検準一級とTOEIC940点を持ってる意味は何なのよ。負けず嫌いの私は(誰と競争してんだかって話だけど)それから毎日、クロスワードをやっている。新しい言葉、新しい文化、新しい雑学。脳がぐいぐい伸ばされてる感じがする。

今日出会った(というか再会した)のはastrayという副詞。昔、本を読んでた時だったか、なにか曲を聴いてた時だったかに知った言葉なんだけど、すっぽり忘れてた。be astrayで「道を間違えて、堕落して」という意味。私はこのastrayの響きとフォルムが好きだなーって、astrayastrayastrayと呟いて覚えながら(今度こそ記憶に定着させないといけないからね)思った。

本や辞書から拾ってきた好きな言葉とか文章を口の中でころころ転がす、っていう遊びが自分の中で小学生の頃くらいからかな、ずっと流行ってて。呟きと思考の間くらいの感覚で、ころころと。言葉をゆっくり味わう。

キャメルっていう言葉に異常な執着を示していたことがあったり、ぐつぐつなどのオノマトペ系列は無意識のうちに転がしたくなっちゃう。自分が惹かれる言葉を書き溜めた「好きな言葉ノート」みたいなの持ってたな。あれどこにいったんだろ。

昨年、Shakespeareがテーマの講座に参加した時のこと。

The weight of this sad time we must obey;
Speak what we feel, not what we ought to say.
The oldest hath borne most: we that are young
Shall never see so much, nor live so long.

(この悲しい歴史の重みを我々は背負わなければならぬ。
建前ではなく、本音を口にせよ。
重荷をもっとも重く背負ったのはもっとも長く生きた人。
若き我々はこれほどの苦しみを味わうことも、これほど長く生きることもないだろう。)

William Shakespeare "King Lear"

「リア王」のこの文章。すとんと私に入ってきた。講座から帰宅途中、ずっところころ転がしてしまった。Shakespeareには詳しくないけど、これだけは空で言える。いつの間にか暗記してた。

するめみたいに味わいたくなる言葉。これからもたくさん出会えるといい。

最近、口の中で転がしたくなってしまった言葉は、寝起きの頭に浮かんできたdeduction幇助。(deductionは推論、控除という意味の名詞)

とりあえず、意味や背景はどっちでもよくて、問題は転がしたくなるか、ならないかなのです。とても自己中心的な遊び。


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