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読書レビュー 「マーケット感覚を身につけよう」

ふと、タイトルが面白そうで手にとった。
航空・旅行業界のことに触れているのもそうだし、ちきりんさんの著書だということも後押しをした。

本を閉じて1番始めに感じたこと
自分は結局自分でしかない。
自分でしかないから自分にあるモノで価値を見つけ
市場を創造するしかない。


よくあるあるで、既に価値が出ているモノを見ては「自分にはそんな経験がないから無理だ」とか「自分にはそんな資格もないから市場でも信用されない」とか、自分の外部の人の成功を外部から見ながらそんなことを思ってため息をつく。


そりゃそうだろう。
あなたには無理だ。だってその価値は他の人が創ったものなのだから。


そんな当たり前のことにため息して落ち込むよりも、既に手中に入れている
自分ならではの価値に気づく努力をした方がよっぽど人生ヘルシーだ。


自分ならではの価値ってなんだ?特別な何かだと思いこんでいないか?


そもそも、誰に何の価値を提供したいんだ?


その価値提供を通じて得たいものはなんだ?


そんな問いかけをもらった気がする。


そしておもしろかったのが、「市場」の対義語のように「組織」が挙げられていた点だ。市場は「まずやってみてから決める」、組織は「まず決めてからやってみる」。


わたしは未だに組織的な考えから抜け出せずにいたことに気づいた。
今の自分は何度でも失敗できる。組織に属していない、休職中だからこそチャレンジできる時間とチャンスがある。


それなのに未だに戦略を分析することから始めてしまっていた。
組織が創ったコンテンツから学びを得ようとしていた。
あぶないあぶない。


今のANAのライバルはJALでもなければ新幹線でもない、
遠くの人とコミュニケーションをするために使っている飛行機を差し置いて、IoTの進化によって台頭者が出てきている。


もはや出張によるフライトはビデオ会議に顧客を取られている。
それが真のライバルの姿だ。


顧客のストーリーに沿った想像力を使えば他のライバルが見えきて、今後の航空業界が顧客に提供できる価値が何なのかを再定義できるチャンスになるだろう。


この本は、一般的なビジネスマーケティングの手法ではなく、その手前のマーケット感覚を身につけるきっかけになるので、企業人以外の人にも刺さると思う。


これから「わたし」で価値提供をしたい人にぜひ読んで欲しい1冊だ。

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