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🍀我もの思うゆえに、旅あり🌓 熊野古道編Part.2「歩いて歩いて、考えて考える」

 峠を一歩一歩、進んでいく。
ずんずん、ずんずん、歩いていく。
息が上がり、水を飲み、一呼吸してまた、歩く。

 熊野古道の今回のスタート地点である滝尻王子のバス停に到着したのは、11:00。
バス停付近の売店で水を買う。売店には、海外からの登山客。

滝尻王子にお参りし、賽銭を入れて無事に歩けるよう祈る。
スタートは、その脇を通る小道から、いきなりの階段道。

結構、急。
 歩いて3分、最初からの結構な勾配に、若干諦めたい気持ちが覗く。
はあ、はあ、と息を切らし立ち止まる海外客。
 わかる、わたしもちょっとこれはキツい気がする。
そう同感しながら、横を通りすぎる。

だけど折角何時間もかけてここまで来たのだから、まだ諦められない。もう少し様子をみよう、と思って進んでいくと、まもなく大きな岩が見えてきた。
「岩くぐり」
 この岩には、少しの空洞があり、そこを通ると安産になるらしい。

これでも女性の端くれ、しかも、ここを通らずば先を歩けない。
中に思いきって入って、瞬時に真っ暗闇に不安になったけど、
 心を強く持って、岩の中をくぐる。
ただ、出口よ出口。これが狭い、狭すぎる。
リュックを先に外に放り、泥だらけになりながら文字通り「這い出た」。

 これは、”産みの苦しみ”を越えたということなのかもしれない。
と、思いつつ、くぐった岩穴を振り返り、退路が断たれたことを悟った。

 歩くしかない。 先に進むしかない。

覚悟が決まった(必然的に)。
後ろの海外客は、もう見えない。

わたしは、ひとり山の中を歩いていった。


アイテム:売店で買った水2本
     空港で買ったおにぎり弁当、梅干し


 さて、わたしは人生の節目に「迷ったとき」ひたすら歩く。

ただ歩くんじゃない。「テーマ」を浮かべて歩く。
迷って悩んでいるくらいだから、そのテーマはとても漠然としているのだけど、”今日はこれを考えながら歩くぞ。”と歩き始めると、これが中々面白いように道が進むにつれ、”結論”が出るのだ。

 今回は、「生きるために、生きる理由」
わたしは、答えを得るため歩き始めた。

👉次回は、「登山も人生も歩き方は同じ。」
 Part.3に続く

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