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『超図解「21世紀の哲学」がわかる本』を読んで

世界は見通しが立たないVUCAな時代と言われます。これまでは確かな正解があって、問題解く能力が求められました。しかし、これから正解のない世界。「ない」ところから問い(課題)を立てて、理想から逆算して価値をつくっていくしかなさそう。山口周さんが、よくおっしゃっていることです。

哲学とは新たな概念をつくることと言った人がいます。納得しつつも、そのベースにあるのは「知への尽きぬ情熱」。著者は21世紀の哲学は「正解のない世界」の道しるべになり得ると主張します。まさに『武器になる哲学』に関連するアプローチ。そういえばサンデル・ブーム、懐かしいです。

で、本書はこれから注目すべき「人」「社会問題」「名著(21世紀の)」「思考法」「実践例」を章ごとに紹介していきます。イラストが豊富でわかりやすさに重点が置かれています。ざっと把握するには絶好の本です。

ここでは哲学的思考法の基本中のキホンをおさらいとしてクリップします。

演繹法と帰納法

*演繹法とは、前提となる命題から、結論を導き出す論理的思考法

*演繹法は妥当な議論を行うのに欠かせない手法、しかし新しい知識を獲得するための方法ではない

*帰納法とは、個別の事実から普遍的な法則を、導き出す思考法

*帰納法から得られる結論は蓋然的、確率的なもの

仮説演繹法とアブダクション

*仮説演繹法とは、まず事実の観察を行い、そこに問題(疑問)を発見する。そのうえで、問題を解決できそうな仮説を立てる

*アブダクションとは、仮説設定の活動

*アブダクションは一見自明とは思えない別の一般的な法則を適用する

*画期的な発見には、ほどよい飛躍、時には大きな飛躍がどうしても必要になる

では、どうやって飛躍しましょうか。ここで抽象化、アナロジーという手法が登場してくる。イノベーションを生む、アイデアを作り出す、いい企画をつくる。さまざまな角度があるけれど、やっぱり「抽象化」にたどり着くのですね。

ちなみに本書、現在はAmazon unlimitedでも読めるそうです。

というわけで以上です!


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