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『重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』(大栗博司)を読んで

突然ですが子供の頃、部屋で仰向けになって手首のスナップを利かせながら天井に向けてボール投げ、そんな遊びをしたことありませんか?

当然、ボールは手元へ戻ってくる。もしも豪速球を放り投げれば天井を突き破る。

ありえないですが速度さらにを上げていくと、地球をも飛び出す。その速さを脱出速度と呼ぶらしい。(地球の場合、秒速11キロメートル必要!)

この「脱出速度」は星の質量が大きいほど、必要な速度の規模も大きくなる。なるほど理論上、光速でさえ脱出できない質量の星が存在する。

つまり、その星では光もなければ時間も進まない。それがすなわちブラックホールである。ブラックホールの概念は、こういうふうに教わった記憶があります。(関係ない)

さて、本書です。全体に一貫しているのはむずかしいことをやさしく伝えようとする著者の姿勢です。数式を使わずに、たとえを用いながら一般の人に伝わるように書かれています。

物理学のステップ

かつてはニュートン理論で説明可能だったが、より大きなマクロの世界に出会うとアインシュタインの理論が必要になり、よりミクロな世界では量子力学が必要になる。

著者いわく、物理学の理論は「10億」のステップで広がっていった。

また、従来の理論を統一する理論が出現した。たとえばマクスウェルは電気と磁気をガッチャンコして電磁気学を確立。

マクスウェルとニュートンの理論の矛盾を解消するためにアインシュタインの特殊相対性理論が登場というふうに。

さらに特殊相対性理論と量子力学を融合させたのが超弦理論。著者の研究領域でもある。

ふんわり理解ですが不思議な世界です。ブラックホールの分析のなかで世の中はホログラフィーだという理論が出てくるわ(やっぱすごい!ホーキング博士も登場!)、その説明領域では重力の問題は不要という...。

へぇボタンの連続

以下がとくにおもしろかったのでご紹介。

*エネルギーとはある意味で「時間方向の運動量」である

*E = mc²はエネルギーと質量の為替レートを表している

物理学者のスタンス

あとおもしろかったのは、物理学者は急進的な保守主義者であるというお話。

確立した理論をそう簡単には手放さないが、大事にもしない。理論が通用するギリギリを攻めて「使えない」とわかれば新しい理論を考える。

このあたりの矛盾っぽいというか、両面性というか、二律背反なかんじがグッド。

あ、そういえば「ご冗談でしょう」でおなじみファインマン先生と登場します!人にもフォーカスが合っていてそこもいいなあ。

というわけで以上です!



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