『イヤならやめろ! 』(堀場雅夫)を読んで
堀場雅夫『イヤならやめろ! 新装版-社員と会社の新しい関係』を読みました。
堀場製作所最高顧問・創業者、堀場雅夫氏の本です。創業社長の経営哲学・教訓をそれぞれ語録としてコンパクトにまとめた一冊。
参考になったのは『一リットル百万円の水』の話。自分が欲しいと思うような製品でなければ、客が買うはずもないと。そりゃそうでございます。
もちろん無闇な価格競争をしかけて疲弊しては元も子もありません。価格の安さ自体には意味はなく、顧客が本当に買いたいものをつくっているか、という姿勢が問われていると理解してます。戒めを込めてクリップ。
「ここに使う部品はほかにないから、原価はこれ以上抑えられません」といった具合に、高くなる理屈を並べがちな開発者に対して、「そんなにいいのなら自分の月給を出して買え。それなら私も信用する」と詰めるように心掛けています。ほとんどの場合、「ちょっと高いです」となります。本当の開発は、そこから始まります。
技術を強みとしたtoBの日本企業にとって、いまやマーケットはグローバル。全世界で圧倒的なシェアを獲得できても、あっという間に他社に出し抜かれるなんてことも。
堀場製作所には「新製品を出したその日から次の製品を開発しろ」というキャッチがあるそう。そういえば同じような話をパナソニックから過去に聞きました。
著者は1924年生まれ、1995年に出版されている本です。頑固おじいちゃんの自慢本とイメージするかもしれないですが、これが不思議と古く感じさせません、今に通ずる話もたくさん。
というわけで以上です!
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