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『日本人の勝算』(デービッド・アトキンソン)を読んで

デービッド・アトキンソン著 『日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義 』を読みました。

旅行関連のシンポジウムにゲスト登壇していたのをきっかけに、著者の存在を知りました。

「言うまでもなく〜」というキッパリとした表現が印象的で、内容には説得性があり、すっかり魅了されました。調べたらめちゃめちゃ本出されてる方だ!

というわけで、これまで著者の生産性・観光などのテーマ本を何冊か読んでおりますが、印象として本書はこれまでの内容を統合的に著した決定版のように感じます。

著者のこれまでの主張の前提として、こんなイメージを持っています。

「日本のGDPは世界3位だが、それは先進国のなかで人口ボーナスがあるからに他ならない。ひとりあたりの生産性は低い。

これからかつてないスピードで人口減を迎える。移民よりも短期移住、つまり観光立国を目指すべき」。

本書で著者は、日本の勝算として、高単価高付加価値を生む資本主義社会を目指すべきと述べています。

英語にするとHigh road captialgsm。安売りするな、企業は賃金を上げるべき(韓国やイギリスの例にふれて)。

生産性が高いと輸出も増えるなどなど、データに基づいていて勉強になりました。

印象に残ったのはHigh road captialgsmにおける労働者のスキル。その名もメタスキル。

(中略)メタスキルとは、マーケティング能力や、調査・分析能力、問題解決能力や人を説得する能力。仕事をこなすのではなく、仕事を改善する能力。組織の論理に追従するスキルではなく組織を変える能力。このように「広く応用できるスキル」。

かんたんにいえば、「よりいいものをより高く」。高ければよくないけれど、いいヒントをもらった気がします。

というわけで以上です!

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