『Pen+1冊まるごと、アディダス。』を読んで
『Pen+1冊まるごと、アディダス。』を読みました。
一冊まるごとアディダスのpen+。2019年に70周年を迎えたということで、おめでとうございます。
アディダスと自分の接点としまして、小学生の頃を思い返しますと、三本ラインのジャージですか、あのカッコよさは異常でした。
ジャニーズJr.といったタレントというよりも、口コミだったんですかね。別のブランドの二本ラインのデザインを見ると妙に落ち着かない気持ちに。幼いながらブランドを感じていました。
で、本書を手にとった一番の理由は知り合いが制作に関わっていたから。
なのですが、アディダスって身近なブランドであるものの、歴史もいまの風景もよくは知りません。ちょっとその世界を覗いてみたくなりました。
『D2C』を読んだので、なんとなくその目線・切り取り方でおもしろかったところをかんたんに。
テスティングマネージャー
アディダスの印象は、「ファッションと機能の両立」です。とくに機能面を支えるのがテクノロジー。いい素材を開発して、それをカッコよくつくって、いいかんじに売る。
で、販売までのプロセスにはテストが必要です。アディダスにはテスティングマネージャーという職種がある。メーカーに縁のある方にとっては当たり前かもしれません。
だけど、自分にとっては新鮮でした。
「僕たちは、開発段階で彼ら(顧客)のリアルな声を聞くことができる、唯一の存在だからね」 by ヨハナ・ハッシュ
顧客の声に耳を傾けるテスティングマネージャーがキラキラしてるのは気持ちがよいです。
ちなみに「ウルトラブースト19」というシューズは、4000人のランナーへのヒアリングからスタートしているそう。
やっぱり、コミュニティ。
ランニングシューズを手がけるメーカーにもし自分が関わるとして何を考えるか。どうしてもコミュニティ的なマインドは持っちゃいます。
こういう取り組みはNIKEも、asicsも、というか基本シューズメーカーを扱う企業は企画検討しているはず。
アディダスの素晴らしいのは、そのなかで原点を大切にしているところ。それは創業者アドルフ・ダスラーの「スポーツを通して人生をポジティブに変える」という言葉。
ちなみに規模がさすがで世界63都市、35万のメンバーを持つといいます。原点となる理念と確かなモノ、そして世界観。この3つを持っていると強いなあ。
カルチャーとしてのアディダス
ファッションと機能の先には、スポーツはもちろんのこと、ストリートカルチャーと音楽がなんとなく思い浮かぶ。その原点は何かというと、ランDMCの存在。彼らがカルチャーとアディダスを結びつけたと。
アディダスはいまでも多くのコラボを世に送り出しています。感じるのは、世界観があればコラボしてもぶれない。
だからクリエイターのらしさ、その意味が出るならロゴを反転したっていい。で、コラボ相手にとっても相乗効果が出るんですね。
D2C(Direct to Customer)
で、コラボするにせよD2C的にはまずは世界観。それには圧倒的なモノがあってこそ。厳密にはモノそのものは無くてもよいし、コトを売る会社が後から手をつけてもよい。
まとめると、仮に世界観の醸成が目的だとしても「モノ的な何か」はきっと必要だろう、というのが自分のスタンスです。
というわけで以上です!
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