世界最大のヘッジファンドの創設者が語る仕事論!『PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則』(レイ・ダリオ)を読んで
世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツを一代で築き上げたレイ・ダリオ。
彼が社内に自身の仕事哲学を残そうとしたためた、いわゆる虎の巻が本書のベースとなっています。
複雑に絡み合うような状況下で投資判断を行うヘッジファンドのトップが、後世に何を残そうとし、何を優先して語っているのか。こういう目線で読むとおもしろいのかと。
構成は大きく3部に分かれており、本は分厚くてボリュームたっぷりです。
・生い立ち
・人生の原則
・仕事の原則
人生の原則は、抽象度は高いのだけど応用が効きそうな意思決定や、物事を達成していくためのステップなどが語られます。
仕事の原則は、残された経営層に向けた書かれた組織論のようにみています。組織風土から雇用、評価、問題解決など幅広い。
二つの原則のなかで唯一、共通しているのはオープンの徹底。徹底的にオープンになり、徹底的にさらけ出そう。著者が強く強調しているのが見て取れます。
オープンになるため
オープンになって、人の意見を多方面から聞いて把握すること。著者はそれを阻害してしまう「狭量な考え方」を挙げているのだけど自戒を込めて項目だけクリップします。
・狭量な人は彼らの考えに異議を唱えられるのを好まない。
・狭量な人は、質問をするよりも意見を言うことが多い。
・狭量な人は、人を理解しようとするより、自分が理解されようとする。
・狭量な人は「間違っているかもしれませんが、私の意見はこうです」と言う。
・狭量な人は人に話をさせない。
・狭量な人は頭の中で二つのことを考えられない。
・狭量な人は深い意味での謙虚さに欠ける。
もちろん意見を求められる場において黙っている方がよくないし、状況による。
ただ、年を重ねてゆくと「ぜったいこっちが正しい(はず)」と思考自体は凝り固まりがち。意見の軸ができているともいえるのだけど、いいものは取り入れて謙虚に、柔軟に。
意味のない質問はやめよう
意見を言いっぱなしではなく、質問をしよう!と手段の目的化も避けたい。ずばり、著者はこのように述べています。
誰に質問するかを決めるのは重要なことだ。
情報に通じていて信頼できる人に質問すること。理解しようとしていることに責任を持っているのは誰かを特定し、そこから質問しよう。情報を持っていない人の話を聞くのは、答えなしでいるよりさらに悪い。
厳しい言葉ですが刺さります。おそらく読む方の考えや問題意識によって全然異なりますので、ぜひ自分の刺さるポイントを見出してみてください。
というわけで以上です!
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