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【伊豆下田】LivingAnywhere Commonsで開催された地域と密接に関わる2つのイベントをレポート!

月額2.5万円で住み放題のLivingAnywhere Commons(以下LAC)。伊豆下田拠点に4日間滞在し、2つのイベントにライターとして参加してきました。

最初のイベントは、下田市や下田に拠点を構える企業の課題を解決する「地域事業創造リーダーシップ合宿」。全5日間で新しい事業の開始を目指すプログラムです。私は、最終日に市役所で行われたプレゼンの見学をさせてもらいました。

もう1つは「LOCAL WALLPAPER DESIGN CAMP」。壁紙ブランドWhOとLACの共同開催で、下田の魅力が伝わる壁紙をデザインする3日間のイベントです。入賞作品はLAC伊豆下田拠点の壁紙として採用され、WhOの壁紙デザインとしてリリースされます。

2つのイベントに共通しているのは、地元の方達と交流しながら下田の魅力を引き出して形にすること。伊豆下田拠点のコンセプト「みんなで創る」が実践され、下田の魅力が発見できました。

そんなイベントの様子や、下田の町の魅力をお伝えします!

LAC伊豆下田拠点ってどんなところ?

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東京から特急電車に乗って一本で行ける静岡県の伊豆急下田駅にあり、ワークスペースやコミュニティエリアのあるNanZ VILLAGEと宿泊施設のレジデンススペースから成り立っています。

LACの拠点の中では比較的都心から近く、地元の人との交流が活発なのが特徴です。

滞在施設のレジデンススペースは元々造船会社の社員寮だった建物で、全てのスペースを利用者で作り上げていくことができます。

そこから歩いて3分ほど離れた場所にあるのがNanZ VILLAGE。LAC専用のワークスペースやレストランがあります。LAC宿泊者限定のお得なランチもありましたよ。

都心からのアクセスがいいので、今後ワーケーション施設として盛り上がること間違いなし。また、地域の方との交流が好きな人や、海や山などの自然に囲まれた生活がしたい人におすすめの拠点です。

下田の課題を解決する新たな事業の開始を目指す「地域事業創造リーダーシップ合宿」

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まずは下田が抱える課題を解決するための事業を計画する「地域事業創造リーダーシップ合宿」。株式会社LIFULLが主催した地方創生プロジェクトです。

参加したのはランサーズ株式会社の方やフリーランスの方など8名7組。それぞれの参加者が下田市や下田で事業を展開する企業から悩みをヒアリングし、課題解決に向けた具体的な事業の提案をしていきます。

伊豆下田が抱える悩みは、観光客の減少・人手の流出・若手不足・ITリテラシーの低下など。多くの地方都市が抱える課題と同じなのではないでしょうか。こういった課題に対して、多種多様な事業計画が発表されました。

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下田で働く企業と中高生が交流できる課題解決ワークショップを実施するというアイデアや、下田から出て行ってしまった人がオンラインで関われる「デジタルUターン」。

また、電車の乗車券とホテルなどがセットになった企画乗車券の販売やインスタグラムの改善など、観光客の減少に対する具体的な事業案も発表されます。さらに、新しい会社を立ち上げるという驚きの事業プランでは1番の盛り上がりを見せました。

プレゼン中に地元企業の方から「お願いします」という言葉が出るほど、中身の濃い事業プランばかり。下田の企業と参加者全員が、下田を盛り上げていこうと本気で考えて取り組んでいたのが感じられました。

新型コロナウイルスの影響もあり、観光業などで大きなダメージを受けている企業が多い一方で、地方への移住や上京せずに地元で働くことを選ぶ人も増えてきています。その中で、下田市の今後の盛り上がりが期待できるイベントでした。

そして、LACの魅力はただ住むだけでなく、そこに住む人たちと密接に関わりながら新しい挑戦ができることだと確信しました。

下田の魅力を壁紙で表現する「LOCAL WALLPAPER DESIGN CAMP」

画像4(参照:WhO公式HP

LACと壁紙ブランドWhOが共同で開催した「LOCAL WALLPAPER DESIGN CAMP」。地域ごとの壁紙が作れたら面白い、ということで始まった企画の第1回目です。

WhOとは...?
より美しく、愛され、より良い空間を目指し、全く新しい発想で挑戦していく壁紙ブランド。日本でデジタルプリントを壁紙に採用したパイオニア的存在で、商業施設やホテルなどの壁紙として人気を集めています。

参加者はデザイナー・建築家・カメラマン・学生など個性豊かな6名。イベントは全3日間で行われ、最終日にプレゼンをして入賞者を決定します。

審査の評価基準は大きく3つ。

1. 地域性
2. デザイン性
3. 製品性

デザインやテーマに下田の魅力が感じられるか、新しい魅力が表現されているか。さらに壁紙として利用できるかなど、空間としてのイメージも大切になってきます。

入賞した作品はLAC下田拠点の壁紙として採用されることが決定。さらに、WhOの”地域の魅力を表現したローカルウォールペーパー”としてラインナップに並び発売されます。

伊豆下田といえばきれいな海が真っ先に思い浮かびますが、いい意味でそのイメージが壊され、より多くの魅力を発見できた3日間でした。そんな3日間をレポートしていきますね。

1日目:町のことを知るインプットの日

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まずはLAC伊豆下田拠点のコミュニティスペースで、LACとWhOの代表者からイベントの説明や壁紙のデザインルール、最終プレゼンの評価基準の説明がありイベントがスタート。コミュニケーションを大切にするLACのイベントらしく、参加者の自己紹介もしていきます。

自己紹介が終わると、LAC伊豆下田拠点のコミュニティマネージャーの方に町を案内してもらいました。下田は江戸時代末期に日本で1番早く開国した町です。その証拠に、ペリーが上陸して歩いた道がペリーロードとして残されています。

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また、紫陽花も有名で毎年6月になるとあじさい祭りが開催されます。植えられている紫陽花の数は、なんと300万輪で日本一なんだとか。

ペリーロードには1輪だけ紫陽花が咲いていて、6月に300万輪の紫陽花が咲き誇る光景を見てみたくなりました。

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町を案内してもらったら、LAC下田拠点のワークスペースのあるNanZ VILLAGEに移動して、地域の方のお話を伺います。

下田出身で現在も下田市で暮らしている2名の方からは、下田の町のことや歴史について。下田に移住してきた方からは、たくさんの町を見てきたからこそわかる下田の魅力について語っていただきました。

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江戸時代の下田は、たくさんの人やモノが出入りしていた交通の要所として栄えたそうです。また、いち早く開国して外国の人たちとの交流がありました。そういった歴史の中で、外から来る人たちと関わる機会が多かったからか、移住者や観光しにきた人に対して歓迎してくれる文化があるというお話が印象に残っています。

夜はNanZ VILLAGE内にあるレストラン「NanZ Kitchen」で、参加者・WhOのスタッフ・LACのスタッフ・先ほどお話いただいた地元の方々で交流会を実施。イベントを通じて新しいコミュニティを創るLACらしく、初日とは思えない盛り上がりでした。

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2日目:自由行動・中間プレゼン

2日目は夕方に中間プレゼンがあるのみで、それ以外は自由時間。朝日が昇る前から行動を開始している方や1日中歩き回る方など、下田の魅力をインプットして表現するための1日になりました。

自由行動がメインですが、午前中にはLACが関わっているプロジェクト「with a tree」の見学をさせてもらいました。下田で建築業をしている株式会社山本建築が買い取った空き倉庫の利活用プロジェクトです。

詳しくはこちら:「地域とLACの化学反応。巨大倉庫リノベーションプロジェクト『with a tree』が下田で始動」

まだまだ、どのように活用していくかはアイデア出しの状態とのこと。古い資材がたくさんあるのでDIYを皆で学びながら楽しむ、空き倉庫をそのまま使って演劇をするなどの案があるそうです。実際に空き倉庫を見学させてもらい、下田の無限の可能性を感じました。

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中間プレゼンは、1人ずつ進捗状況の確認とアイデア出しが行われました。主な内容は壁紙として製品化する際のサイズ感やデザインのアドバイス。そして壁紙デザインのテーマを聞き、下田らしさについてより深く話し合いが行われました。

話し合いの中でも「地元の人が壁紙を見てどう感じるのか、その下田らしさを誇りに思えるかも大切」という言葉が印象に残っています。

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中間プレゼンが終わると、あとは翌日のプレゼンまで自由時間です。再び町歩きや写真撮影をしにいく人や、作業を進める人など。

下田らしさを追求するために朝までデザインの作成やプレゼンの準備をする人もいました。

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3日目:最終プレゼン&交流会

最終日となる3日目は午前11:00から、NanZ Kitchenでプレゼンが行われました。プレゼン時間は1人5分間と質疑応答が5分間。審査員はWhOの代表者・LACのコミュニティマネージャー2名・地域の代表者1名の合計4名です。

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参加した6名全員のテーマがどれも異なっていて、それだけ下田が多種多様な魅力に溢れている町だということを実感できました。審査員の方々からも「新しい気づきを下田の人に与えてくれそう」「下田のイメージを素敵なデザインで表現してくれて嬉しい」などの声があり、どれも壁紙として販売してほしいと思うほどの素晴らしいデザインです。

下田壁紙_1245まとめ

▲参加者による壁紙のデザイン。それぞれに個性が光ります

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▲壁紙になったときのイメージ画像を作成してプレゼンする人もいました

中間プレゼンでは迷いが見える人も多かったですが、最終プレゼンでは堂々と自信を持って発表しているのが印象的でした。

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プレゼンの後はランチを食べながらの交流会です。そして、交流会の後半には結果発表。「甲乙つけがたいデザインが揃って、1つではなく複数選びたいくらい」という声があるくらい、審査が難航した様子でした。

入賞した作品のテーマは「KAZEMACHI」。下田の町を歩いて感じた風をイメージし、爽やかな青と緑の線で表現されています。

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「下田を歩いていて感じる風は、海があるのに山があるからなのか潮っぽさがあまりなく、爽やかなイメージがあった。」

下田にある変わらない自然の空気感を上手に表現されていました。下田にきて、町の雰囲気を感じたからこそのデザインです。

作品は今後LAC伊豆下田拠点にあるコミュニティスペースの壁紙として採用されるので、気になる方はぜひ訪れてみてください!

LOCAL WALLPAPER DESIGN CAMP参加者の声

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結果発表の後は、イベントに参加し素敵な壁紙デザインの作成をしてくれた6人から、3日間の感想を話してもらいました。

デザインの表現方法が勉強になった。
6人それぞれの魅力の感じ方や捉え方を見ることができて面白かった。
大変なこともあったけど楽しかった。
デザインを作るのは初めてだったけど、人に評価してもらい目の前でリアクションを見ることができて新鮮だった。
プレゼンをするのは初めてだったけど、直接コメントしてもらえるのが嬉しかった。
町のことを知れるきっかけになった。

3日間という短い期間の中で、町の魅力を知り、表現していくのはタイトな日程だったと思います。夜中まで作業する人や一睡もせずにプレゼンに臨んだ人もいました。

それでも、参加した全員が「楽しかった」と声を揃えた今回のイベント。私自身、地元の人と交流でき、自分1人では気づけなかった下田の魅力を知ることができた貴重な経験でした。

まとめ

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”しもズブ“

下田に来た人が、いつの間にか虜になってしまいズブズブ(のめり込んでしまう)という意味の造語です。

「地域事業創造リーダーシップ合宿」のプレゼンで初めて耳にし、こうしてレポートを書いている間も頭の中から離れません。その理由は言葉にインパクトがあるからだけでなく、下田の魅力に触れて”しもズブ“になる人の気持ちがなんとなくわかったからだと思います。

そして、今回参加したイベントはどちらも第一回目の開催でした。地域の壁紙を作る「LOCAL WALLPAPER DESIGN CAMP」に関しては、LACの別の拠点での開催も決定しているとのことです。

ただ観光するだけではわからない町の魅力を発見できるイベントなので、興味がある方はぜひ参加してみてください。

海のイメージが強かった伊豆下田ですが、新たな魅力を発見でき、これからの下田の取り組みが楽しみになる4日間でした。皆さんもLAC伊豆下田拠点で、自然に囲まれながら地元の人と交流する新しい生活を体験してみませんか?

《ライター・きょーへい

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