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その20)出産・子育てとベーシックインカム

ベーシックインカムの社会になったとき出産や子育てはどうなるんだろうということを考えてみました。「1人いくらを支給されるということは子供を作るほど収入が増えることでもある。だから、ベーシックインカムになると子供は増える」と予想した人もいますが、これは少々乱暴な気がします。

どんな時代も必ず悪いことを思いついて行う人がいます。国民として生きているだけで収益が発生するのであれば、子供を「金づる」ととらえ悪用する人も現れるでしょう。最悪の場合は虐待に繋がる可能性があります。また、予想を超えて極端に子供の数が増えることは、その後の子育てや財政などで新たな問題を引き起こすリスクが高くなります。ついつい子供の金を使い込む人もいるかも知れません。親の使い込みは子供の自立を妨げる要因になりかねません。

上記の理由から、私は子供向けのベーシックインカムに関しては、育児や食費に必要な程度の支給にとどまり、その代わりに出産や教育機関などにかかる費用を無料にする方向になるのではと考えました。この場合はインカム(所得)ではなく行政サービスを充実させるので、ベーシックサービスと呼びます。ベーシックサービスは人生の初期と終焉において大きく利用される制度になるでしょう。

保育や育児は親がタイムリッチの人が多いですから、問題や課題を解決するためのコモンズ(共有スペースやコミュニティ)が活性化するでしょう。昭和中期の社会のような、大勢で子供を育てる文化に変わっていくことを期待します。さらに、教育機関は学校に馴染めないこのためのフリースクールなども広く補助の対象になり、子育て問題は解決の糸口を多く持つことができるようになるとよいなと思います。

というわけで、子育ては子供の年齢が上がっていくほどお金がかかってくるので、子供向けベーシックインカムは悪用の防止と親の使い込み防止のため、成人するまで徐々に金額が上がる仕組みになるかもと思っています。

次回はベーシックインカム時代の勉強について考えていきます。

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