中村和成

LABONNETABLE chef

中村和成

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最近の記事

ウフマヨネーズ

【Oeuf Mayonnaise】 卵、マヨネーズ、という意味の料理 シンプルな料理なので拘りのポイントをどこに持っていくか、にシェフの個性、フィロソフィーが現れる マヨネーズにアンチョビを加え、旨味をブーストしたり 仕上げにキャビアをこんもり乗せて油脂分と旨みを加えリッチにしたり 私がこだわったポイントは ①卵の半熟度【マヨネーズより少し緩く】 ②マヨネーズの酸味【通常より甘酸っぱい】 ③半熟卵の黄身とマヨネーズの量感のバランス まず、卵を切らないので塩は表面だけ

    • お茶と果実

      【お口直しのシャーベット】 20年前私が【シェ松尾】にフランス料理を食べに行き衝撃を受けたのが、メインディッシュ前に提供された【お口直しのシャーベット】 当時の私にはその演出が素敵過ぎて、興奮するとともに、口の中をリセットし、次の皿に繋げる一皿という【コース料理】だからこそ表現できる世界観の料理に魅了されました その後、魅了された私は【シェ松尾】に就職し、フランス料理人としての人生を送ることになりました。 20年経ち、私が新しく考えた【料理】 お茶と、果物 •旬の果実

      • 仔羊の火入れ

        私が仔羊を焼くときに心がけていること 脂と筋にガッツリと火を入れ、周りをグッと引き締めて肉汁を表面に滲ませる 骨をつけたまま焼くが、提供時には骨を外してご提供する 正確にいうと、理想の火入れをする時に骨を最大限利用するので、ご提供時は骨は焦げ焦げなのでお客様にはご提供できない 私の肉全般の火入れに共通することは、火入れの85%にいくまではなるべく肉の表面を縮ませないよう低音のオーブンでゆっくりと火を入れる お客様にご提供する直前に高音の鉄板【フライパン】で香ばしく焼く 更

        • ホワイトアスパラガスのデザート

          ホワイトアスパラガスのブランマンジェ、そら豆のソルベ、桜、ブラックベリー このデザートは味が決まっているパーツが一つも無い ホワイトアスパラガスのブランマンジェは、ライスミルクをベースとし、わざと生クリームと少し分離させることで野菜のほろ苦さ、瑞々しさと生々しい香りを表現 この状態は失敗から生まれた産物で、後にしっかりと乳化した状態のものを作り直したが、全くしっくりとこなかった あえて失敗したと最初に思った状態のものを意図的に作ることは逆に難しい 【失敗は成功よりも

        ウフマヨネーズ

          枇杷のブランマンジェ

          枇杷のブランマンジェ、パイナップルとパパイヤのヨナナス、甘酒の泡、花 このデザートは、ラボンヌターブルがオープンして3か月後、枇杷の季節に完成しました 枇杷の味は一言で言うならば【繊細】 マンゴー、桃、苺など甘み、香り、酸味が強く、そのまま食べるのが1番美味しいという考え方ももてるような素材のパワーが強いタイプでなく、一歩引いた美味しさ。 少しエグ味があったり、可食部が少なかったりするので主役にはならないが、そんな果実こそ、調理の余白があり、様々な美味しさを足すことが出

          枇杷のブランマンジェ

          自己紹介

          東京、日本橋にありますフランス料理レストラン【ラボンヌターブル】シェフ中村和成と申します コロナ禍でInstagram LIVEを始めたことがキッカケでいろいろなメディアで料理動画配信を活発にやってきました、いよいよNOTEも配信していきます^_^ このNOTEでは今後、私のレストランでご提供している料理の詳しい解説や思い、その料理が生まれたきっかけ、さらに料理が出来るまで試行錯誤して何度も失敗を繰り返すのですが、その失敗の裏側や失敗から学んだ出来事も包み隠さずお伝えしたい

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