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旅に出ることで読書の質が向上した

読書が好きなはずなのに「本を読んでいても面白くない」「読みたい気分になれない」と思うことはありませんか。

その解決策として、旅に出ることが有効です。本記事では、私の経験を交えて、その理由をお話します。

(1) 旅から読書に必要な予備知識が得られた

読書をしていて「楽しめない」「感情移入できない」と感じることがあります。知識の浅さと想像力の不足が主な原因でした。

たとえば歴史小説を読むとき、知識が中途半端だと、いくら想像力を駆使しても、当時の人々の生活や合戦での戦況などを詳しくイメージできません。

小説以外の実用書などを読んでいても、予備知識が足りないと、本当に理解できているのか怪しくなります。

やはり、読書だけを追求し続けると、独りよがりになってしまう不安があります。

(2) 旅が読書の面白さを向上させた

旅の経験を積むことで、小説をはじめ幅広い読書の面白さを高め、印象に残りやすくなる効果があると気づきました。以下の3つのパターンがあります。

<小説の舞台を訪れる>

小説を読むとき、舞台の場所の雰囲気、空気感を具体的にイメージできれば、感情移入の度合いも高くなります。

そのためには、小説の舞台に行っておくことが効果的です。全く同じ場所でなくても、「日本の地方都市」「欧州の歴史のある町」「アメリカの郊外」など共通の特徴があれば十分です。

例えば、私が好きな小説に「白夜行」(東野圭吾)がありますが、私はこの小説の舞台の大阪の郊外(東大阪など)のエリアに行って殺伐とした町の雰囲気を体感していたので、小説の雰囲気にも馴染めました。

<町・遺跡・建築・博物館の現物から学ぶ>

人文系の本を読む前に、その本のテーマにかかわる、遺跡、歴史的建造物、街並み、物品類(宝物や出土品)の現物を直接見ておくと、理解度が格段に上がりました。やはり実物が持つ遠近感・立体的なビジュアルのインパクトは大きいです。

このために、旅先では、町歩きをして名所や博物館に積極的に足を運ぶことです。例えば、日本史の本を読む前に、京都の中心部を縦横無尽に歩き回って土地勘を身につけておくと、頭に入りやすくなります

<外国の産業とビジネスに触れる>

政治・経済の本を読む前に、さまざまな国・地域のビジネス・産業の「現場」に触れる経験も有用です。知見を蓄積しておくのです。

このために、旅先では、現地の交通などのインフラ、商業施設、ホテル産業、航空産業などに直接触れて利用する「実体験」は価値があります。

例えば私は最近、アメリカのIT産業の本を読む前に実際にアメリカでUber(配車アプリのサービス)などの現地のサービスを利用していたため、本の技術的な説明もスムーズに理解できました。

(3) 旅に出て読みたい本が増えた

旅に出れば、読みたい本も増えます。特に、旅した場所について書かれた本は、旅の後すぐにでも読みたくなります。

以前、ネパールに登山旅行に行って、帰国直後に、ネパールが舞台の山岳小説「神々の山嶺」(夢枕獏)を読みました。旅の記憶が鮮明に残っている間は、旅の経験と小説の世界を対比させながら読めます。

ヨーロッパ方面を旅した後は、旅先の歴史に関する本を読みたくなることも多くあります。

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読書の理解度や面白さを引き上げる手段として、旅に出ることの効果は大きいのは間違いありません。読書好きの人は、どんどん旅に出てみましょう。


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