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【わたしのイッピン】-苔盆-

苔盆

いただいた素敵なイッピンをご紹介したいと思います。
その名も|苔盆《こけぼん》
苔を使って、自分好みの和風の箱庭を作れるイッピンです。

苔盆

 "苔盆"
その名の通り、苔を使った盆景ぼんけいです。

盆景とは、植物だけでなく石や水なども用いて、小さな庭園を作る芸術文化です。植物そのものだけでなく、小さな箱庭全体を愛でることができところがとても素敵だと思います。

盆栽といえば、松や椿などの木を思い浮かべるものですが、苔盆ですから勿論主体は“苔”です。

使われる苔は“ヤマゴケ”という種類のもの。
開封時は乾いた状態で入っていますが、水を浴びると本来の瑞々しく茂った苔の姿に戻るようです。

セットの中にはしおりも付いていて、初心者も安心して取り組めます。

作ってみる

セット内容

セットの内容は
・桐の箱(スポンジ付き)
・底石
・矢作砂(固まる白い砂)
・苔
・石灯籠
・三波石(お庭用の石)
・スプレー

こうして中身を並べてみるだけでワクワクしてきます。
良い日本庭園を、“わびさび”を表現できるように頑張ろう!と意気込んで作り始めました。

底石を敷く。

まず始めに、箱に底石を敷きます。

説明書によると、ここで平らになるようにするのがポイントのようです。
丁寧に、丁寧にスプーンを使ってならします。

苔を配置して。

次に、苔を切ってお庭に配置。

この瞬間が、一番センスが問われる気がしてすごく緊張します…。
これで大丈夫だろうか?
ドキドキと楽しい時間でもあります。

石を敷き。

そして、白い石をかぶせていく作業です。
だんだんとお庭らしさが出てきました。

この石は水をかけることで固まるというもの。
作ったお庭が崩れる心配がないというのは、飾る時に嬉しいですね。

さてさて、どのように固まるのでしょうか…?

全体にむらなく敷き詰めて、ワクワクとスプレーで水吹きかけたら…

あら驚き!

見る見る緑に。

図らずも、一緒に水がかかってしまった苔が一瞬で青々としているではないですか。

先ほどまでのカサカサの苔は何処へやら…。

改めて水を吹きかけ、苔の様子をじっくり観察してみると、まるで萎れた花が見る間に蘇る魔法のように。
縮こまっていた葉がふんわりと開いて、瑞々しく広がっていくのです。

これには、感動しました。
思わず魅了されて、さまざまな苔を植えてみたい衝動に駆られたほどです。

積み上げ中。

砂は水を吹きかけた後、すぐに固まるわけでなく、ゆっくりと乾燥をしながら固まっていくもののようです。

作りながら、|枯山水《かれさんすい》を目指して敷砂に箒目が欲しいと思っていたのですが、矢作砂の粒が大きく難しい…。

諦めきれずに、一つ一つピンセットで粒を置いていくことに。
石が固まる前のしっとりとしているうちに、いそいそと積み上げていきます。

本来は、このような作り方をするものではないのですが、憧れが大きかったので、つい…。

固まるまで。

箒目は繊細さが欠けているものの、自分では納得の出来になりました!
あとは、上の砂が固まるのを待つのみです。

そして残す作業は、お庭の飾り付けです!

セットの置き物を配置して、自分だけの苔のお庭を完成させます。

お庭に配置。

箱の中に、小さな自分の庭園が出来ました!
陶器の石灯籠が風情を添えてくれています。

今後のお手入れとして、苔は定期的に日光浴をさせてあげると良いようです。

後日、ちょっと遊び心を加えてみました。
自分の好きなアイテムを使って、お庭を楽しむのもいいと思います。

どんな世界が出来るのか、いろんな人のお庭を覗いてみたくなりますね。

ちょっと遊んでみました。

✳︎ 苔盆はamazonでも購入が出来ますので、ぜひ自分だけのお庭を楽しんでみてください。


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