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「悪いところ」よりも「良いところ」を見つけられる人間になろう。

今回の記事は、「自戒」も込めて書いています。
他人の嫌なところって、たくさん見えますよね。
人間って、なぜだか、「他人の悪いところがすごく目につく」
そして、それが日に日に目につくようになると、ストレスが蓄積されていき、生理的嫌悪感のような感情さえ抱いてしまうことになる。
それをすべて相手の責任にできればいいけれど、そうできないケースもあって悩ましい。

ということで、今日は、主に以下の三つの観点について考えていきたいと思います。
①どうして、「嫌なところ」ばかり目につくようになるんだろうか?
「嫌なところ」にはどう対処すればいいの?
「良いところ」を見つけられる達人を目指そう。

詳細は以下の目次の通りです。


どうして、「嫌なところばかり」目につくの?

どうにも現実世界で過ごしていると、人の嫌のところばかりが目に付くようです。それは会社で話をしていても、人をほめる声よりも人を批判する声をよく聞くからです。しかし、批判をしている人が何か具体的な対策を取っているのかと言われると非常に心もとなく怪しい…。

私は人から愚痴を延々と聞いていると(それが何か良くしようとしてのものならいいのですが)、気が狂いそうになります…(笑)

とにかく鬱々としてくる。
しかし、翻ってみても自分にもどうやらその傾向はある。
たしかに人の悪いところばかりが目に付いてそれが頭から離れなくなることがあります。

心理学的効果から鑑みると、

主に以下の要因が考えられるようです。

  1. ネガティビティ・バイアス(否定性バイアス)
    人間は、肯定的な情報よりも否定的な情報に対して、より強く反応する傾向があります。これは「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれ、進化的に見て生存に直結する情報(脅威や危険)に敏感であることが有利だったために発達したと考えられています。

  2. 確証バイアス(Confirmation Bias)
    確証バイアスは、自分の持っている信念や仮説を支持する情報に注意を向け、それに反する情報を無視する傾向です。もし誰かに対して悪い印象を持っていれば、それを強化する情報ばかりを積極的に見出してしまうことがあるようです。

  3. ソーシャル・コンペアリズン(社会的比較)
    人は他人と自分を比較することで自己評価を行います。他人の短所を見ることで、相対的に自分の価値や能力を高く感じることができるため、自己肯定感を保つために他人の悪い面に焦点を当てることがあります。

  4. ステレオタイプと偏見
    社会的なステレオタイプや偏見も、他人のネガティブな側面を強調する一因となり得ます。

  5. 情報処理の限界
    人間の情報処理能力には限界があるため、どうしても、確証バイアスやステレオタイプに頼らざるを得なくなることがあります。

このように、理由が無数にあるんですよね…残念ながら。
つまり、人間はどうやら、物事のネガティブな側面を捉えることが「得意」らしいです。なるほど。

もう少し考えてみると?

上記に挙げたのはどちらかというと「一般的な要因」であり、もう一つ、「私的な要因」がありそうな気がする。

皆さんもこういう言い回しをどこかで聞いたことがありませんか?
自分の嫌なところを詰め込んだ人間を見ると不快感がとまらない

思うに親子間でコミュケーションがうまく行かない点にこの点が少なからず影響していると思います。私もおそらくこれが理由で父親との関係がしっくりこない時期がありました。特に互いの短気で配慮が苦手なところに互いに苛立っていたような気がします。今は仲良いですけど(笑)

私は特に接していて、不快感が継続するタイプには、このケースが多いように思いました。

例えば、嬉々として「陰謀論」を語ったりする人は私はすごく苦手で。それは私が元来騙されやすいところが影響していそうです。
あきらかに間違ったことを嬉々として事実のように語るところが、どうにも自分のあまり好きでないところをぎゅっと濃縮されたものを見ているようでかなり辛いんですよね(笑)

「嫌なところ」にはどう対処すればいいの?

まず、相手に変わってもらおうと思うことは、ほぼ無理です。
当たり前です。あなたからすれば変わってほしい理由があったとしても相手にはありませんから、変わる理由がないのです。

つまり、選択肢は以下のどれかです。
A.あなたが変わるか?
B.気にしないか?
C.距離を置くか。

例えば、プライベートの交友関係で、距離を置いても特段支障が出ないのなら、距離を置くことも重要です。一番、エネルギーを必要としないからです。例えば、Twitter(X)で不快なツイートが飛び込んできたら、そもそも、二度と目にすることがないように「このツイートに興味がない」を選択するのが良作と言えます。

しかし、それができないケースがありますよね。
だけど、「気にしない」、これは意外と難しいです、なぜかと言われると、
「気にしない」選択が簡単にできるなら、そもそも最初からしているはず。
ということは?

自分が変わるということ

ときおり、相手が変わってくれることを祈っている方に出会いますが、概ねその期待は叶いませんので、自分が変わることが吉です。
(ここでの自分が変わる=一歩を踏み出すことを指しています)

例えば、相手が聞きたくない話を始めたら、さっさと別の話題を振って、話題そのものをすり替えてしまうのも一つです。
そして、それをある種のゲームのように行えば、「不快な話をさっさと別の話題に切り替えられればゲーム成功」ということになります。

あるいは、「相手を知る」ことも一つでしょう。
例えばすごく意固地な方がいて、それがすごくいらつくという場合、相手を知る。そして、ときに、「どうして、そんなにここに拘るの?」と聞いてしまうことも一つ。相手がその部分に拘ることを知れば結果的に許せるようになるかもしれません。

自分自身のうちにあるコンプレックスと対峙して、そのコンプレックスを許すことで、結果的に相手が不快にならなくなることもあるでしょう。結果的に「気にしない」が選択できるようになるかもしれません。

相手に直接、「自分はこの話題がつらい」と伝えることも必要でしょう。
相手側に悪意がなければそれで、自分にはその話題を控えてくれる可能性もあります。もちろん、伝え方は大事ですが。
とはいえ、一方的に主張するだけでは当然相手は態度を変えてくれないでしょうから、先にこちらが自己開示をして接することが大事です。

あとは答えづらい嫌な質問をしてくる方には、「同じ質問」をそっくりそのまま返してしまうのも一つかもしれないですね。そして、相手が答えに詰まれば、答えづらいことをきいてしまったと気づいてくれるかもしれません。

「良いところ」を見つけられる達人を目指そう。

実は「良いところ」ってたくさんあります。私は多くの部下のマネジメントをしてきましたが、基本的に担当した部下の「良いところ」はそらで言えます。要するに「意図的に」良いところを探せばいい、ということです。

例えば、会社の通勤時に見た景色って何も覚えてないですよね?
新卒の面接の際にされることがある質問で、はっきり言ってナンセンスな質問だと思いますが、この質問の面白いところは、ちゃんと目にしているはずなのに言語化できないところです。

要するに、「普段から言語化する練習」をしていないと、言語化できないということなんです。そう、見てわかるのと、実践するのは全く別の話なんです。そして、「良いところが」見えてくれば、嫌なところも薄まります。
なぜかと言われれば、人は相対的にしか物事を見られないから

明日からできること

人の「良いところ」を見つけること。
もし、良くない点に批判をしたいのなら、「もっと、こうすれば良くなる」「もっと、こうすればこの人の良いところが引き立つ」という観点から考えるようにすると、ネガティブサイクルを脱することができます。

人の「良いところ」を見つけたら、その点を深堀してみること。
私は面接においては、半ば相手を取材するような気持ちで話を聞くことがあります。「その秘訣を教えてもらえませんか?」と嬉しそうに質問をすると、相手も嬉々として応えてくれることが多いです。

そして、「人の良いところが見れる人間」はマネジメント上手な人間になると思います。私は以前、マネージャーには非人間的な要素が必要という文言を見たことがありますが、果たしてどうでしょうか。
たしかに非人間な要素も必要かもしれませんが、それは、「評価する」という点だけでしょう。日常的には「人間的なコミュケーション」を取った方がお互い気持ちよく成長できるはずであり、相手の長所を見つけて、相手に寄り添ったサポートができると私は思います。

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