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すずめの戸締まり

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『すずめの戸締まり』は今まで観た映画の中で、トップクラスに良かったです。多くの人が感想や考察を書いていますが、私が読んだ中で共感できるものやハッとさせられたものを集めてみました。…
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『すずめの戸締まり』に通底する精神は『日月神示』に通じる

『すずめの戸締まり』には日本の根源的精神が流れている 新海誠『すずめの戸締まり』はご覧になったでしょうか。普通に日本で暮らしている人であれば、この映画には神道の発想が根底に流れていることを感じたのではないかと思います。神道の発想の中でも、特に古神道あるいは幕末明治維新期に生じた新興神道(形式化した神道に対する本来の神道復活の動き)に通じるものがあると感じました。 そうした古来の本来の神道のエッセンスは『日月神示』(「ひつきしんじ」と読みます)に凝縮されて示されていると思ってい

映画の話534 すずめの戸締まり

 震災の記憶と、民俗学的な風合いと、旅と、人とのふれあいなどが織り込まれて、さまざまなことを考えさせられました。  東日本震災の跡をたどりながら、震災遺児である主人公と、身近な大人たちの生々しい姿が描かれていると思いました。凍りついたままの震災の深い悲しみと、その悲しみの扉を戸締まりしようとする人々のメタファだとも思いました。癒えることのない心の傷と、それでもその傷と向き合いながら生きていく人々の姿に感動しました。  とても良い映画だと思います。

見ました!大人気のすずめの戸締まり。感想。

新海誠の最新作! もう見てたら中盤から涙が止まりませんでした。 新海監督の作品の中でも最高傑作かと思う。 今まで私の中では、秒速5センチメートルだったけど、それを超えるか匹敵するか。 君の名はからの新版新海誠からは間違いなく一番です! 新海さんも、こんなカッコいいモテ台詞が言えるようになったんだと感動しました。 作品は、いつも通り、最初はいろんな作品の混ぜ合わせに見える。 特に今回は、ジブリの中でも、千と千尋の神隠しともののけ姫、ディズニーの中でも白雪姫が意識されているのか

映画『すずめの戸締まり』いろんな人に観てもらいたい!

みなさん、こんばんわ。 仕事が忙しくて毎日更新を断念して数週間が経ちますが、元気にしています。 さすがに5足のわらじを履いているとnoteを毎日書く時間がありません^^; そして土日も平日に終わらない仕事をしたりしていて、考えてアウトプットする余力がないのですが、今日は素晴らしい映画を観てきたので頑張って書くことにしました。 ネタバレは一切ないので安心して読んで頂けます! ちなみに公開2日間の興行収入は12億円を突破しており、新海誠監督作品の最高の滑り出しとなっているようで

新海誠が描く神とは?「すずめの戸締まり」

今回は、新海誠作品について書いてみたい。 彼は、いまや日本屈指のヒットメイカーだよね。 最新作「すずめの戸締まり」を見ても、抜群の安定感である。 「ほしのこえ」に始まった初期作品は「別れ」をテーマにしたものが多かったが、今は違う。 特に「君の名は」以降はひとつのスタイルが固まってきて、いわゆるボーイミーツガールのセカイ系ってやつか。 初期作品に比べればかなり後味がよくて、「すずめの戸締まり」に至っては歴代最高のハッピーエンドだったといっていいだろう。 よくできた作品だった。

新海誠「すずめの戸締まり」

生きることに意味はあるのか? 生かされたことに意味はあるのか? 生きてることに意味があるのだ! 新海誠は力強く「生」を肯定する。 死んだってかまわない。 生きていても仕方がない。 諦めを口にしてはいないか? 危険を省みず扉を閉じるための旅路。まるで自分の命を軽んじるような主人公。生き残ったことと生かされていることの狭間で影を背負って生きている。 死に場所を探すかのような旅だ。彼女はあたかも命を懸けて何かを成すことに生きる意味を見出だそうとする。 すなわち懸命である。そして無謀

映画「すずめの戸締まり」2023年×コメンタリー×満月

○すずめの戸締まりの舞台は2023年で、観たのが2022年だから、震災からの年数で合わないと思っていた。しかも9月29日の満月が重要なファクターとは気づかなった。今年はコメンタリー付きで映画が観れたから設定が分かって理解が深まった。さらにエンドクレジットでは劇場限定でコメンタリーがあったりとかなり贅沢な仕様だった。すずめの戸締まりも公開からかなり経って、Blu-rayも販売されているが、劇場は割と人が入っていたから作品が刺さった人は多いと思う。すずめが旅をして、最初は他人と接

すずめの戸締まり

映画館の大画面で観たい映画、新海誠監督による災い×ボーイ・ミーツ・ガールエンターテイメントの集大成のようなロードムービー。 君の名は・天気の子で遠回しに描かれていた災いが、すずめの戸締まりではエンタメと共存できるギリギリまで直接的に描かれている。災いの幻想的で非日常な面が強調されていた過去2作とは異なり「禍々しく恐ろしい」でも「日常に存在する」という空気が漂う。 今作ではPV風の演出はないが映像の美しさは変わらず。オープニングのタイトルバックはぞくっとするかっこよさ。

新海誠監督作「すずめの戸締まり」超分析!被災地と「生」の美しさの拡張と肯定。

こんにちは!今回は、新海誠監督作品「すずめの戸締まり」 について考えていきたいと思う。「君の名は」「天気の子」そして「すずめの戸締まり」で新海さんは、何を描きたかったのか?311(東日本大震災)とどう向き合ったのか? それでは初めていこう。 ○311を直接的な表現で描く意味と 新海誠の表現の課題! まず、この「すずめの戸締まり」であるが、「君の名は」「天気の子」に連なる災害三部作の完結編にあたる。 これらの3作品は、全て災害を扱っているが、前2作と「すずめの戸締まり

映画「すずめの戸締まり」の感想

映画「すずめの戸締まり」を観ました。 なのでその感想を書きます。極力ネタバレしないように頑張ります。 「扉」ってかっこいい! まず、最初に思ったのは「扉!かっこいい!!」ということです!私はいわゆる中学生男子が持つ「かっこいい!」の基準をそのまま引き継いだ大人なので、建物の中に入るためにある「扉」というものが何もないところにただポツンとたたずんでいる、普通ならありえない雰囲気がぶっ刺さりました。別の空間をつなぐ役目を果たす「扉」ってかっこいいですね。 ついでに今回はその

【すずめの戸締まり】ユートゥーソーベリベリキュート…大号泣センキュー感想

「君の名は。」「天気の子」から映画館で観てきたので今回もぜったい観に行くぞ~!と情報でたときから楽しみにしてた「すずめの戸締まり」! 廃墟のなかにポツンと佇む扉のキービジュアルやら、すずめちゃんや謎のイケメンや歌やら、観る前から面白そうだなーと思ってわくわくして映画館行ったんですが はちゃめちゃにされたな。ぐうわあああああああああああああああああああああ!!!!ひぐぅあうわああああああああああんんん!!!!!! エンドロールでRADWIMPSの曲聴きながら嗚咽漏れないよ

『すずめの戸締まり』雑感

 どうもです。  今回は、タイトル通り『すずめの戸締まり』の雑感です。11月12日にイオンシネマのULTIRAで観てきましたので。んで、感想をTwitterで書こうとしたけど何かまとまらず、でもnoteにちゃんと感想記事書く気もそこまで湧かず、Twitterで呟く位のラフさでnoteにたまには書いてみようかと。なので、"雑感"です。あしからず。ネタバレは気付かずしてるかもなので、鑑賞後読んで頂くのがイイかもしれません。てか、鑑賞前に感想読む人ってあんまいなさそう(少なくとも

『すずめの戸締り』が伝えたかった事を考える

※この記事はネタバレを含みますので、映画を視聴された方を前提に書かれています 新海誠監督の最新作、すずめの戸締りを視聴してきました。 迫力ある音や映像、笑いあり涙ありと、純粋にエンターテイメントとして楽しめたのですが。その反面、なんとなくしっくりこないというか、「?」と思う部分がありました。 震災を映画のテーマに絡めてきたので、日本人なら誰でも感じている地震への恐怖やトラウマと絡めて解釈してみたのですが、それだと何かが繋がらない。なんとなく消化不良気味。 モヤモヤしつつ