noteサムネ_2019年おすすめ本5

全クリエイターにおすすめしたい役立つ本をテーマ別にまとめました【2019年版】

今年の前半から「クリエイターが創作を続けられるサポートをする」というミッションを密かに掲げ、Twitterで連続ツイートをする講義みたいなことも実験的に始めました。

なぜこんなことをするのかというと、僕がすごい作品に触れ続けたいからです。私利私欲です。

ミッションを明確にしたのもあり、今年はわりとテーマを絞って本を読みました。正確な冊数はわかりませんが、だいたい目を通したレベルを含めると200冊ぐらいでしょうか。(そんなに読んでどうするの?ってツッコミには僕も同意です)

今回はそのなかから、主にクリエイターに役立ちそうな本をテーマ別に合計30冊厳選しました。いわゆるものづくり系の本は入れてないので、SNSを頑張りたいビジネスパーソンにもおすすめですいろんな方に興味を持っていただけるよう、柔らかめなものから固めなものまで入れています。

僕の好みが存分に表れてます。実用性が高めで、普遍性が高め(時代を越えて評価されている、科学的信頼性が高い)のものを評価しがちです。

それではどうぞ。

テーマ① 作業効率を上げてラクをする

『ヤバい集中力』:世の中の集中力向上ノウハウを俯瞰し、自分に合うものを使う

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YouTubeで登録者数170万人を超えるメンタリストDaiGoさんのブレーンを務める鈴木祐さんの本。数ある「集中力本」の中で、この本をオススメしたのには理由があります。それは、信憑性の高い実験結果をベースに、手法の限界についてきちんと書いているから。

すぐに誰でも実践できる手法はラクな代わりに効果が弱い一方、少し大変な手法は強い効果がある。無数にある手法を俯瞰したうえでおすすめしてくれているので、自分に合いそうなものだけサクッと試せる構成もとてもいい。


『選択の法則』:成功する「選択」についてハーバード大学の講師が解説

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ハーバード大学やTEDの人気講師であるショーン・エイカーさんが、「選択」について書いた本。成功する可能性を高める5つのスキルを伝授してくれます。

個人的には「メンタルマップ」という手法が特に参考になりました。これは、中長期的な目標に対して目の前の作業にどんな意味があるのかを、地図のように視覚化する手法。メンタルマップにより、あらゆる作業が自分にとって価値あるものになり、同時に作業効率を高められるはず。


『いい習慣、悪い習慣』:“習慣オタク”が習慣の原理を明らかにする

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世界No.1の人気心理学ブログ「PsyBlog」を主宰する心理学者が「習慣」を解説している本です。150を超える世界の心理学の実験結果を紹介しながら、喫煙、飲酒、ダイエット、パソコン、SNS、食生活など、僕らを悩ませる習慣の原理を明らかにしています。

こうした習慣について理解が深まると、「やらなきゃいけないこと」を習慣化することでほぼ無意識に処理できるようになります。具体的なノウハウを知りたい人は、メンタリストDaiGoさんの『超習慣術』のほうが相性いいかも?


『使える脳の鍛え方』:タダでできる“本当に効率的な学習法”

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衝撃でした。書籍の再読、同じ科目に集中して取り組む、本に線を引く…これらの一般的によしとされる学習法が、「実は効率が悪い」と明らかにしています。認知心理学者2人と作家が組んでつくっていることにより、充実した内容と優れた構成が両立できているのが素晴らしい。

この書籍で紹介されている学習法のコアは「想起」、つまり思い出すこと。書籍の再読がダメな理由は、単なる再読だと読み慣れているために「すでに覚えている」と錯覚してしまうところ。大事なのは繰り返し思い出すことで、記憶を強固にしていく作業だと解説しています。

構成もいい。書籍で紹介されている手法が、自然と実践できる書き方になっています。人によってはそれをまどろっこしく感じるかもしれませんが、記憶の定着という観点では優れていると思います。


『意志力の科学』:意志の力を鍛える方法が隅々までわかる

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多くのビジネス書の源流である名著。「ダイエットをしよう」「勉強しよう」と思いながらもできないことって多いですよね。その意志を支える「意志力」の原理や、強化するための方法などを、豊富な研究結果をもとに解説しています。

特におもしろかったのは、ダイエットの難しさについて解説している章。意志力を発揮するためには「グルコース(糖の一種)」が必要なものの、ダイエットを志す人は食事制限をするせいで体内のグルコース濃度が下がり、誘惑に負けやすくなってしまうジレンマがあるそう

じゃあどうすればいいの…?ってあたりも解説しています。「やりたいことがあるのにできない」と悩む人や、先延ばし癖がある人なんかにおすすめです。(絶版でめちゃくちゃ高くなってますね…)


テーマ② 観察力・企画力を身につける

『メモの魔力』:すべての体験をアイデアの種にする

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2019年に1番売れたビジネス書なので、読んでる方は多いでしょう。読んでなければぜひ読んでください。SHOWROOMの社長、前田裕二さんがおこなっているメモの手法が、ギュッと詰まってます。

ここでいう「メモ」は単なる記録にとどまらず、思考を深め、実践にまで移せるようになっていることがキモ。これを読むとすべての体験をアイデアの種に変えられるようになります。


『観察力を磨く』:日常に潜む大事な事実に気がつく力をつける

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FBIやCIAなどで取り入れられている、観察力を磨くセミナーの内容がまとまってます。表紙だけ見ると「絵画を見る方法」を解説しているように思えますが、実際はより汎用的な観察力について解説しています。その題材が絵画であるだけ。

僕らの脳は、ラクするために目に入った情報のうち処理する対象を絞っています。そのせいで大事なことに気がつけてないことも多い。この本を読めばいつも目にしてる光景が違って見えるようになりますよ。


『枕草子』:日本人の美意識を清少納言の目を通して感じる

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改めて読むと清少納言の希有な観察力を学びとれる本だなと思ったので選びました。日本人特有の美意識に気づき、言語化する能力が素晴らしい。描かれている景色をイメージしながら読むと、日本人に刺さるコンテンツの精度が高くなりそうです。

たとえば今の時期ならこちらはどうでしょう。

「冬は早朝(がいい)。雪が降り積もっているのはもちろんのこと、霜が真っ白に降りているのも、またそうでなくても、はりつめたように寒い朝、火は度を大急ぎでおこして、炭火を部屋から部屋へ運んでまわるのも、いかにも冬の早朝らしい」

たくさんの訳が出てるうち、『枕草子 ビギナーズ・クラシックス』が読みやすいので初心者におすすめです。


『アイデアのちから』:いいアイデアの原則を知り、自分で壁打ちできる状態になる

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書く本がすべてベストセラーになっている(?)化物作家・チップハース/ダンハース兄弟が、いいアイデアの原則について解説している本。世の中にあるアイデアに関する本は数十冊単位で目を通してきましたが、この本は特に刺さりました。

一般的には「いかにしてアイデアを出すか」を目的としてフレームワークを解説していることが多いんですが、それだけだと生み出したアイデアの良し悪しは判断できません。ただの粗製乱造になりやすい。

一方で本書は"いいアイデア”とはどんな条件を満たしているのかを解説しています。書かれている内容を頭に入れ、自分の出したアイデアがいいものなのか判断できるようになれば、自然と質は上がるでしょう。ちなみに解説してる原理はこの6つ。

【記憶に焼きつくアイデアの6原則】
原則1:単純明快である
原則2:意外性がある
原則3:具体的である
原則4:信頼性がある
原則5:感情に訴える
原則6:物語性がある


『SHIFT:イノベーションの作法』:革新的アイデアを発想し、ヒットさせるまでを理解する

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読んでいて思わず声が出ました。濱口さんすごい。この本は「イノベーションの作法」とあるように、革新的なアイデアを生み出す方法について解説しています。

類書との大きな違いは、単にアイデアの出し方を解説するのではなく、「世の中になかった革新的アイデア」を発想し、組織内の決裁をとり、社会でヒットさせるという一連の流れを網羅しているところ。

USBメモリやマイナスイオンドライヤーなど、数々の大ヒット商品を生み出してきた濱口秀司さんだからこそ語れる実践的な「イノベーションの起こし方」はたまらなくおもしろいです。

【目次】
第1回 イノベーションは誰もが起こせる
第2回 SHIFT領域の考え方
第3回 バイアスを破壊する
第4回 問題の本質から強制発想する
第5回 市場を実験場にしない
第6回 不確実性の中で意思決定を下すには
第7回 戦略意思決定の質を高める
第8回 ユーザーの心をいかにとらえるか
第9回 誰に何をどのように働きかけるか
第10回 プライシングを動的にとらえる
第11回 自由度の高いフェーズにリソースをかける
第12回 個人で考え切ってこそ議論の質が上がる
第13回 学ぶ者が教える者を超えなければ意味がない
第14回 不確実性を論理的に乗り越える ~SHIFTに関するQ&A


テーマ③ 読むと幸せになれる…かも?

『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』:レア人材になる方法がわかる

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キングコングの西野さんがオススメしている本。おそらく多くの人が耳にしたことがある「スキルを掛け算すればレアな人材になれる」という説を丁寧に解説しています。

いいなと思った点は、目指す場所を分類してそれぞれの領域でレア人材になる戦略を解説しているところ。

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誰もが会社で権力を得たいわけではないですよね。特にクリエイターはこの図でいう「研究者タイプ」「自営業タイプ」が多いのでは。本書を参考にレア人材になれば、たしかに「必ず食える(≠ お金持ちになれる)」と思わされる内容でした。


『週4時間だけ働く』:理想の人生を定義し、実現する方法を探る

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「いや無理でしょ」と頭ごなしに否定したくなるタイトルですよね。もちろん正社員としてフルタイムで働いてたら無理です。

この本は、一流企業で活躍して豪邸に住んで…というような一般的な「いい生活」に反旗を翻し、自分にとって価値あるものを見極めリソースを集中させる方法を説いています。

分厚い本なんですが、前半の「人生の理想状態をいかに定義するか」について解説してるところだけでも読む価値があります。Kindle化してくれ。


『幸福の資本論』:幸福になるための広義な“資産運用法”

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幸福になるために必要な条件を、「金融資本(お金)」「社会資本(人間関係)」「人的資本論(スキル)」の3つに分類し、いかにして総量を増やすかを解説しています。

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ともすると「お金が1番大事」や「家族なんていらない」などなんらかの資本を軽視する人も見かけますが、実際にそうなってみると悲惨な結末を迎えるかもしれません。そんなことを防ぐための基本戦略は次の2つ。

①幸福の製造装置へのインプットを増やす
②幸福の製造装置の変換効率を高くする

具体的な実行方法はぜひ書籍で。


『「幸せをお金で買う」5つの授業』:幸せになるためのお金の使い方を知る

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お金の稼ぎ方に関する本はたくさんありますが、「稼いだお金をどう使うか」を語ってる本は少ない。本書は数少ないお金の使い方についての本です。幸せになるために5つの原則を提案しています。

【幸せをお金で買う5つの原則】
原則1:経験を買う
原則2:ご褒美にする
原則3:時間を買う
原則4:先に支払ってあとで消費する
原則5:他人に投資する

単なる精神論ではなく、統計や実験によって導き出された原則であるところがいい。ムダな贅沢を避けて、本当に自分にとって価値あるお金の使い方を学びましょう。


『幸せな選択、不幸な選択』:幸福が感じやすい生活をデザインする

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もしあなたが幸福でないとしたら、それは幸福の感度が低いだけかもしれません。僕らは常になんらかのバイアスの影響を受けており、それらに幸福を阻まれている恐れがあります。

幸福になるためのカギは、自分を幸福にしてくれるものに多くの注意を払い、そうでないものは軽視すること。本書はバイアスを防ぎながら幸福が感じられる生活をデザインする方法を解説しています。人の認知と幸福を結びつけている珍しい本。


テーマ④ 人間の行動原理を知って“刺さる”作品をつくる


『「ついやってしまう」体験のつくりかた』:ゲームづくりのプロが語る、人の心のつかみ方

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元任天堂で「Wii」の企画担当者が語る、人の心のつかみ方。「スーパーマリオ」「ドラクエ」「テトリス」など、とても身近なゲームを題材に、それらがいかにして人を魅了しているのかを語っています。

基本的にゲームを題材とした体験設計の話なのですが、少し抽象化すれば文章やイラストなんかにも使えるノウハウが満載です。そうでなくても、普段やっているゲームの見え方がガラッと変わったのがおもしろかったです。


『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』

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大人気ブログ「分裂勘違い君劇場 」の運営者・ふろむださんによる“悪魔の書”。行動経済学の主要概念を下敷きに、「実力をつけることだけ頑張っても意味ないよ」と喝破しています。

「なんであんなヤツが評価されてるんだ…」と違和感を持ったことのある人が読むと、はたと膝を打つことになるでしょう。


『アテンション』:瞬時に目を引き、長期的に注目を集める

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情報があふれる世の中で注目を集める方法を解説しています。この本が優れていると感じたのは、注目を集めるスパンを「即時の注目」「短期の注目」「長期の注目」の3つに分けてアプローチ方法を変えているところ。

スパンが短いほどより本能的な注目の集め方で、長期になるほどいわゆるマーケティング戦略のような内容に寄っていきます。この流れに沿って実行すれば、効率よく自分の商品に注目を集められるでしょう。

具体例として以下のような内容に触れています。

・なぜAmazonの「1-Clickで今すぐ買う」ボタンはオレンジ色なのか
・CDが売れない時代になぜビヨンセはメガヒットを飛ばせるのか
・なぜ寄付集めに成功する慈善団体とそうでない慈善団体があるのか
・なぜマクドナルドのヘルシー路線は失敗したのか
・AKB48の根強い人気を保証する「パラソーシャル関係」とは


『いつも「時間がない」あなたに』:欠乏により、頭は悪くなって衝動的になる

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「貧乏になると、頭は悪くなって衝動的になってしまう」と衝撃的なことが書いてあります。そのメカニズムはとてもシンプル。

過剰にお金にとらわれてしまうと、脳はほかのことを考えられなくなってしまい、結果として集中できなくなったり、感情が抑えられなくなってしまうよう。

これは時間についても同じようなことが当てはまります。「欠乏」についてのおもしろい実験結果が満載です。


『きみの脳はなぜ「愚かな選択」をしてしまうのか』:不合理に見える行動にも“深い合理性”がある

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この本は進化心理学の基本を解説していて、「人の選択には常に『深い合理性』がある」というのがコアにある主張です。

近年では行動経済学を中心に「人は不合理な行動をする」ということが知られていますが、実はそれは、種を保存するという“深い目標”を達成するためのものだと説いてます。

本書では“目標”を構成する要素を次の7つに分類しています。その7つとは、「自己防衛」「病気回避」「協力関係」「地位」「配偶者獲得」「配偶者保持」「親族養育」です。

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これを知っておくと、ものづくりをする際にも意思決定がしやすくなります。一通り読んだ進化心理学の本のなかで、もっとも実用性が高く興味深い内容でした。


テーマ⑤ ビジネスの仕組みを学んでお金を稼ぐ

『らーめん才遊記』:ラーメンを題材に客商売の本質を学ぶ

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ラーメンとビジネスを掛け合わせたマンガ。ラーメン屋専門のコンサルティング会社に所属する主人公たちが、店舗のテコ入れをする過程でビジネスの戦略を語っているので、意外とちゃんと学べます。

クリエイターのビジネスモデルは、素材をもとに創作し、それをお客さんに届け、対価としてお金をもらって…と抽象化するとラーメン屋との共通点が多い。

いかに名物ラーメンを生み出すか、条件の悪い立地にどうやってお客さんを呼び込むかなど、ラーメン屋が抱えている課題を自分の環境に置き換えて読むとおもしろさが倍増します。


『「有名人になる」ということ』:勝間和代さんはいかにして有名人になったか

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タイトルの通り、勝間和代さんが「有名人になるとはどういうことか、どうすればなれるのか」を語っています。

↓内容はこんな感じです。


『金持ち父さんの若くして引退する方法』:投資のように仕事にもレバレッジを効かせよう

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うさんくさいタイトルですが、解説されている概念はとても参考になります。ポイントは2つ。

まず1つは「レバレッジ(テコの原理)」です。少ない力で多くを生み出そうと考えると、仕事は一気にラクになるでしょう。本書では「レバレッジこそが、金持ちになる人とそうでない人がいる理由だ」とまで言っています。

もう1つは「コンテクスト(≒固定観念)」という概念。無意識に「これは無理だ」と思ってしまっていることを潰していことで、できることを広げていけるという主張。

著者は不動産投資によってアーリーリタイアを実現したようなので投資寄りの話が題材になってますが、とても汎用的な考え方を解説しています。「金持ち父さんシリーズ」はお金に関する概念の理解にとても役立つのでおすすめです。

※この本は元ZOZOの田端さんが主宰しているオンラインサロン「田端大学」の課題図書として知りました。渋めの良書を題材に知識が身につくいい場ですよ。


『ザ・プロフィット』:利益を生み出す構造を23パターン紹介

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利益を生み出す構造を網羅的に紹介している本です。23個に分類されていて、違いがわかりづらいものもありますが、そこまで厳密に読まなくても思考の幅を広げるのに役立ちます。

具体例として1つだけ紹介しましょう。「利益増殖モデル」は、1つの資産から多くの製品を生み出す構造。たとえばディズニーは映画『アナと雪の女王』をつくってから、DVDやグッズ、ゲームなど派生製品を無数につくっています。

おかげで苦労してつくった“資産”1つから多大な利益を生み出せる構造になっています。こういったビジネスの構造を紹介している本です。


『情報経済の鉄則』:ネットビジネスの原理を理解して転用する

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Googleを世界一にしたと言われている方が1991年に出した名著です。「ネットワーク効果」や「ロックイン(囲い込み)」などネットビジネスにおいて重要な原理を豊富な具体例で解説しています。

LINEを題材として軽く紹介しましょう。LINEはユーザーが増えるほど価値が高まるサービスの典型です。友だちがみんな使っていたら自分も使ってみようかという気になりますよね。

そうしてユーザーが増えるほど、サービスの価値が高まり、さらにユーザーが増え…というサイクルが生まれるのがネットワーク効果です。

仮に類似のサービスが出たとしても、すでにあるネットワークが強固であるほど乗り換えは難しくなる。つまりロックイン(囲い込み)されているわけです。

こんな風に、いつも触れてるサービスがまったく違って見えます。厚い本なんですが、章末にまとめがあるのでそこを読むだけでもだいぶ理解できます。

※この本もオンラインサロン「田端大学」の課題図書として知りました。渋めの良書を題材に知識が身につくいい場ですよ。


テーマ⑥ 世界のトレンドを捉えて波に乗る


『TikTok 最強のSNSは中国から生まれる』:TikTokは単なる短尺動画プラットフォームではない

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ここ最近、圧倒的な勢いでユーザーを増やしている「TikTok」について、中国トレンドマーケターのこうみくさんが詳細に解説している本です。「動画プラットフォームといえばYouTube一強でしょ」と思い込んでいる人はぜひ読んでみてください。

実はTikTokは中国版とグローバル版の2種類があり、日本で流行っているのはグローバル版のほう。中国版は機能が先行していて、その事例を見る限りYouTube、Instagram、TwitterすべてのSNSをTikTokが飲み込むような可能性があると提言しています。

YouTubeと比較して単に動画が短尺であるという些細な差ではなく、運営会社であるByteDance社の本質的な強みについても解説していて、「TikTokやらなきゃ」と思わされることでしょう。


『アフターデジタル』:すべてがオンライン化した未来の日本を想像する

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日本よりも先行している中国の事例を中心に、すべてがオンライン化された世界では何が起こるのかを解説しています。

たとえば先進的なスーパー「盒馬鮮生(フーマー)」は、帰宅途中にフーマーへ寄って商品を確認しながらオンラインで注文、手ぶらで帰って30分後に自宅へ商品を届けてもらう、なんて使い方もできるそう。

LINEとYahooの統合により「スーパーアプリ(何でもできるアプリ)」が成立した場合、近い将来に中国と同じような環境に変わっていくかもしれません。それを先行して知っておくためのいい参考図書です。


『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』:データで正しく世界を捉える

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データによって世界を正しく捉え直す方法を解説している本です。データによって世界を観察するのは、『アフターデジタル』でも強調されている大きなトレンド。

ビル・ゲイツ は「名作中の名作。世界を正しく見るために欠かせない一冊だ」と称賛し、アメリカの大学卒業生の希望者全員にこの本をプレゼントしたそう。大ヒットしたので読んでいる人は多いでしょう。


『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』:SNSが変えた“戦争”のルールを知る

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SNSの普及により変わった、戦争のあり方を描いています。現代は客観的事実よりも、個人的かつ感情的な意見のほうがSNSのアルゴリズムにマッチしているため強い影響力を発揮する実情があります。

そのため戦争において「悲惨な被害者」による発信は圧倒的な力を持ち、敵国に対する世間からのプレッシャーを生む大きな要素になります。

イスラエルやロシアの戦争を事例に、SNSがどのような影響を及ぼしていたのかが、この本でわかります。

海外の戦争が題材なので自分には関係ないように思われるかもしれませんが、少し抽象化して企業同士、個人同士の“戦争”に置き換えると示唆に富む内容だと思います。


『2030年 世界はこう変わる』:超俯瞰で世界のトレンドを把握する

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アメリカの国家戦略のためにまとめられた、世界のトレンドを解説してます。

本書では4つのメガトレンドに触れています。 その4つとは「個人の力の拡大」「権力の拡散」「人口構成の変化」「食料・水・エネルギー問題の連鎖」です。

こうしたメガトレンドをざっくりとでも把握しておくことで、時代に取り残されて悲惨な状況になることは防げるでしょうし、逆に時代に先行することによりビジネスを優位に進めることもできるかもしれません。

こんな長い記事に最後まで目を通してくださり、ありがとうございます!

個人的には「これはいいまとめ」とツイートしたくなるセレクトにできたんじゃないかと思っているんですが、どうでしょう(笑)。

「その本が好きなら、これも好きそう」などあればTwitterなどでおすすめしてくださると嬉しいです。すぐ読みます。

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